2020/07/04

Google の検索アルゴリズムに見るミッションと思想 (新しいページエクスペリエンスの導入ニュースから) 




今回は、Google の検索アルゴリズムについてです。

アルゴリズムから見えてくる、ベースにある思想を Google のミッションからも紐解いていきます。


この記事でわかること


  • Google の検索アルゴリズム
  • 新しいページエクスペリエンスの導入
  • コンテンツを評価する E-A-T
  • ミッションとアルゴリズム
  • 検索アルゴリズムとレストラン


記事の最初に、Google が検索アルゴリズムのランキングシグナルに、新しいページエクスペリエンスを導入するニュースを取り上げます。

そこから Google の検索アルゴリズムの背後にある思想やミッションを通して、Google のアルゴリズムを掘り下げていきます。

ぜひ記事を最後まで読んでいただき、何か参考になる意味があったと思ってもらえれば嬉しいです。


ページエクスペリエンスの導入


Google の検索アルゴリズムについて、こんな記事を読みました。

Google 、新しいランキングシグナル 「ページエクスペリエンス」 を発表|MARKETIMES (2020年5月31日)


ポイントとなる箇所を記事から引用します。

Google は、「Core Web Vitals」 をランキング要素として追加し、それらを他のユーザーエクスペリエンスのシグナルと組み合わせることで、より多くのサイト所有者がユーザーが訪問して楽しめるページを構築できるよう支援することを目指している。

Google が、そのページエクスペリエンスシグナルに基づいて、そのページが高品質のユーザーエクスペリエンスを提供していると判断した場合、そのページは検索結果で上位にランクされる可能性が高い。

しかし、ランキングに関しては、コンテンツの関連性が依然としてかなり重要だ。クエリに非常に関連性の高いコンテンツを持つページは、たとえページ体験信号が貧弱であっても、おそらく良いランクになるだろう。

Google が言うように、その逆もまた真である。

 " 優れたページエクスペリエンスは、関連性の高い優れたコンテンツに勝るものではありません。しかし、類似したコンテンツを持つ複数のページが存在する場合、ページの操作性は検索の可視性にとってより重要になります。"

 (引用: Google 、新しいランキングシグナル 「ページエクスペリエンス」 を発表|MARKETIMES (2020年5月31日) )


新しいページエクスペリエンスの導入を私の理解を一言で表現すれば、コンテンツページでのユーザー体験も重視していく Google の方針です。ユーザー体験とは、具体的にはコンテンツの読み込みや表示速度から得られるものです。

検索アルゴリズムの中心にあるのは、コンテンツの関連性 (ユーザーが検索で知りたいに対して) と、コンテンツの質です。先ほどの引用にあったように、この方針は変わりません。

新しいページエクスペリエンスの導入は、コンテンツの関連性と品質が満たされている上で、ページでのユーザー体験も重視していく考え方です。

ではもう少し、Google の検索アルゴリズムの考え方を掘り下げていきましょう。


コンテンツを評価する E-A-T


SEO だけに限らず、Google がどんな思想でビジネスを設計しているかを理解していくことは大事です。マーケティングの観点からも示唆が得られます。

皆さんは、Google の検索アルゴリズムの E-A-T をご存知でしょうか?

E-A-T とは、品質の高いサイトやコンテンツの条件を、3つの頭文字から取った言葉です。


E-A-T (コンテンツ評価の基準)
  • Expertise (専門性)
  • Authoritativeness (権威性)
  • Trustworthiness (信頼性)


1つめの専門性とは、専門的にある分野に特化したサイトを Google は高く評価します。

2つめの権威性は、サイトの内容の分野やテーマにおいて、「このサイトの情報はしっかりしている」 とユーザーが思えるものです。

3つめの信頼性は、サイト運営者やコンテンツ提供者の情報が開示されているかです。このサイトの情報は信じられると思えることです。

Google はこうした視点からコンテンツの品質を総合的に見ています。ユーザーにとって役に立つ・意味のある情報かどうかを判断しているのです。

なお、EAT については Google の検索品質評価ガイドラインに詳しく書かれています。


ミッションとアルゴリズム


Google の検索アルゴリズムの思想の根底にあるのはミッションです。

皆さんは Google のミッションをお聞きになったことはあるでしょうか?

Our mission is to organize the world's information and make it universally accessible and useful.

世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスして使えるようにする

このミッションは、Google のあらゆるビジネスの根幹です。検索アルゴリズムにも当てはまります。

ではここまでの内容を踏まえ、あらためて新しいページエクスペリエンスの導入は何を意味するのでしょうか?


検索アルゴリズムとレストラン


イメージを膨らませるために、Google の検索アルゴリズムをレストランに例えてみましょう。

本質であるのは Google のミッションでした。「世界中の情報を整理し、誰もがアクセスでき有益なものにする」 というミッションをレストランにたとえれば、「世界中の食材を整理し、誰もが食べられることができ、美味しい料理を提供する」 です。

このミッションを実現するために、検索サービスをレストランに当てはめると、ユーザーが何かを食べたいと思った時に、それに相応しい料理の提供を追求しています。

コンテンツ評価 E-A-T の考え方は、料理をするシェフやスタッフの高い技術、その道のプロかどうかです。これが専門性と権威性です。

信頼性は、食材、衛生管理、調理方法、器具・設備に信頼を置けるかどうかです。

では、ページエクスペリエンスはどうなるでしょうか?


ページエクスペリエンスとレストラン


ページエクスペリエンスとは、ユーザー体験の重視でした。

レストランに当てはめれば、食事体験です。接客方法、店員の人となり、場所や店内の雰囲気など、食事前後も含めたレストランでの顧客体験です。

食事体験において、おもてなしを感じられるかどうか、不便さや不満をできるだけ少なくしているかです。

レストランでの料理という 「モノ」 だけではなくて、「モノ + コト」 のトータルでの顧客体験を重視していく。これが Google の検索アルゴリズムでの思想です。

一言で言えば、Google の飽くなきユーザーファーストの追求です。


まとめ


今回は、Googleの検索アルゴリズムについて掘り下げました。

いかがだったでしょうか?

最後に今回の記事のまとめです。


1.
Google が検索アルゴリズムのランキングシグナルに、新しいページエクスペリエンスが導入される。コンテンツページでのユーザー体験も重視していく Google の方針。
コンテンツという 「モノ」 だけではなく、「モノ + コト」 のトータルでの顧客体験。Google の飽くなきユーザーファーストの追求。


2.
Google のコンテンツ評価の基準 E-A-T
  • Expertise (専門性)
  • Authoritativeness (権威性)
  • Trustworthiness (信頼性)


3.
Google の検索アルゴリズムの思想の根底にあるのはミッション。「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスして使えるようにする」 。このミッションは、Google のあらゆるビジネスの根幹。

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書いている人 (多田 翼)

ベンチャーから一部上場企業の経営・事業戦略を支援。マーケティング、コンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネジメント。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。