2020/03/05

新規事業の開発フェーズをご紹介。個人にも応用できるリスクテイク手法




今回は、新規事業開発についてです。

  • 新規事業開発の2つのリスクとは?
  • リスクを適切に取る方法
  • 個人のレベルで応用できること

こんな疑問に答える内容を書きました。


この記事でわかること


この記事でわかるのは、新規のプロダクトをローンチするなどの新規事業開発についてです。

具体的には、
  • 新規事業開発の2つのリスク
  • 4つ開発フェーズからリスクを適切に取る方法
  • 個人のレベルでの応用
です。

ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事やキャリアへの参考にしてみてください。


新規事業開発の2つのリスク


新規事業開発には、どのようなリスクがあるでしょうか?

大きく分けると、次の2つのリスクがあります。


新規事業開発のリスク
  • 技術リスク
  • 市場リスク


技術リスクとは、自分たちでその商品やサービスをつくれるかです。機能やデザインが期待以上の水準でのプロダクトにでき、顧客への提供プロセスも含めて実現できるかどうかです。

市場リスクとは、市場に受け入れられるかです。仮に設計や計画通りにできたとしても、顧客に受け入れられるかには不確実性があります。

では、これらのリスクに、どうやって対応していけばいいでしょうか?


開発の4つのフェーズ


リスクを適切に取っていくために、プロダクト開発からローンチ後までを4つのフェーズに分けます。フェーズごとにリスクを少しずつ見極めながら、開発を進めます。

4つのフェーズとは、次の通りです。


開発の4つのフェーズ
  • アイデア創造
  • テスト
  • ビジネスモデル構築
  • 事業拡大


以下、それぞれのフェーズについて順番にご説明します。


[フェーズ 1] アイデア創造


新規事業へのアイデアの種が生まれた状態です。

アイデアは、プロダクトアウトかマーケットインから着想を得ます。プロダクトアウトは自社起点、マーケットインは市場起点です。

この時点では、全てが仮説です。そのアイデアはどんなプロダクトになるのか、誰が顧客になるのか、顧客の何の問題を解決しどのように役に立ったり意味があるのかなどを、発想を広げていきます。

アイデアが具体的になっていけば、次のテストのフェーズに入ります。

フェーズ2に入るかどうかの判断基準は、テストをしてアイデア検証に入るほど想いが強いアイデアなのかを判断し、テスト設計ができていることです。


[フェーズ 2] テスト


実際に想定する人たちにプロダクトのプロトタイプを使ってもらい、テストをします。

テストでは4つの仮説を検証します。


4つの仮説
  • 顧客仮説 (ターゲットに相応しい顧客像)
  • 問題仮説 (その顧客が抱える問題)
  • ソリューション仮説 (その問題の解決方法)
  • 価値仮説 (顧客が得られる本質的な価値)


4つの仮説を検証することによって、技術リスクだけではなく市場リスクに向き合います。PMF (プロダクトマーケットフィット) という市場性があるかどうかを見極めます。

仮説で設定した顧客が、お金を払ってでも必要なプロダクトかどうかです。

テスト検証から自分たちの仮説が正しいと判断できれば、ビジネスモデル構築に入っていきます。


[フェーズ 3] ビジネスモデル構築


テストフェーズまでは、収益性よりも顧客設定と提供価値を優先してきました。

フェーズ3では、収益モデルをつくりビジネスモデルを構築します。誰から、何に対して、どうやって・いつのタイミングで収益を得るかです。

一時的ではなく持続可能な事業になり得るかを見ていきます。

ビジネスモデルもローンチ前の段階ではあくまで仮説です。ローンチ後にビジネスモデルが変わっていく可能性を前提に構築します。

ビジネスモデルが成立すると判断できれば、事業計画に入ります。


[フェーズ 4] 事業拡大


事業を拡大していくために、顧客への提供価値プロセスと収益化プロセスを仕組み化します。属人的な体制から、事業としての型をつくり生産性と収益性を高めていきます。

事業拡大と同時に、次の新しい種を探すことも大事です。

事業強化と新規事業開発の両立です。フェーズ4であると同時に、次の事業へのフェーズ1 (アイデア創造) に入ります。

このアプローチは、イノベーション理論の 「両利きの経営」 です。


個人のレベルに当てはめると


ここまで、新規事業開発のリスクテイクを4つフェーズに分ける方法をご紹介しました。

このやり方は、個人のレベルでも応用ができます。

新しい仕事や業務になるかどうかがすぐに判断できなくても、まずは思いついたアイデアを試すところからです。

新規事業開発でいきなりビジネスモデルや事業計画をつくらなかったように、小さくテストをしながらアイデアの筋の良さを見極めていきます。4つの仮説の考え方は、個人の仕事やビジネスにも使えます。

個人でのビジネスの場合は、アイデアの筋が良いと思えば収益モデルをつくります。逆に言えば、収益化の目処はこのあたりまでは意識するといいです。

アイデアから本格的な仕事になっていけば (事業拡大フェーズ) 、同時に次の新しい取り組みにも着手します。


まとめ


今回は、新規事業開発についてでした。

最後に今回の記事のまとめです。


1.
新規事業開発には、技術リスクと市場リスクの2つがある。市場リスクとは市場に受け入れられるか。仮に設計や計画通りにできたとしても、顧客に受け入れられるかには不確実性がある。

2.
4つのフェーズでリスクを少しずつ見極めながら、開発を進めローンチしていく。
  • アイデア創造
  • テスト
  • ビジネスモデル構築
  • 事業拡大

3.
個人のレベルにも当てはまる。まずは思いついたアイデアを試すところから。
小さくテストをしながらアイデアの筋の良さを見極めていく。その後に収益モデルをつくり、アイデアから本格的な仕事にしていくと同時に、次の新しい取り組みにも着手する。

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書いている人 (多田 翼)

ベンチャーから一部上場企業の経営・事業戦略を支援。マーケティング、コンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネジメント。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。