2020/03/31

後から災いになる 「経営的負債」 に、個人が学べること (3つ)




今回は、「経営的負債」 を取り上げます。

  • 後から災いをもたらす経営的負債とは?
  • 個人に当てはめるとどうなる?
  • 経営的負債を防ぐ戦略的思考とは?

こんな疑問に答える内容を書きました。


この記事でわかること


  • 経営的負債とは何か
  • 個人のレベルで経営的負債を当てはめるとどうなるか
  • 経営的負債にならないための戦略的思考

経営的負債の考え方は、経営者だけではなく、個人のレベルで見てもビジネスパーソンに広く通じます。

ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事やキャリアへの参考にしてみてください。


経営的負債とは


まずご紹介したい本があります。





HARD THINGS - 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか という本には、経営的負債という考え方が書かれています。

経営的負債とは、その場しのぎの短期的な経営判断により、後々に大きな災いの元になるものです。

この本では、経営的負債の具体例が3つ紹介されています。


経営的負債
  • 1つの役職に2人をつける
  • 他社からの社員の引き抜き対抗策で不相応な報酬を与える
  • 実績管理やフィードバックプロセスがない


これらが、スタートアップ企業での典型的な経営的負債だとします。




引用: 学びデザイン Official Site


経営的負債は、個人にも示唆を与えてくれます。

では、個人のレベルで経営的負債を当てはめると、何があるでしょうか?


個人に当てはめた経営的負債


経営的負債とは、一時的な短期的判断です。その場しのぎの意思決定が、後々に災いとして返ってきます。

私が思う個人に当てはめた経営的負債は、次の3つです。


個人に当てはめた経営的負債
  • やる / やらない判断の先送り
  • リスクを取らない (安易に楽な方を選ぶ)
  • 小さなウソで誤魔化す


以下、それぞれについて順番にご説明します。


[個人の経営的負債 1] やる / やらない判断の先送り


意思決定には、大きく2つがあります。

決定後は後戻りのできないもの、決定後もやり直しができるものです。ちなみに Amazon では、それぞれ 「Ⅰ型」 と 「Ⅱ型」 と呼ばれます。

Ⅰ型は慎重に決め、Ⅱ型は迅速に意思決定をします。

特にⅡ型は、やるかやらないかの判断は、なるべくその場でやっていきます。意思決定が後になると、その分だけ行動に移るのが遅れます。遅れた時間だけ機会損失になるのです。

過ぎた時間は取り戻せません。一時的な判断の先送りが、後の災いにつながりかねません。


[個人の経営的負債 2] リスクを取らない (安易に楽な方を選ぶ)


2つ目の経営的負債は、リスクを取らないことです。

リスクとは不確実性です。リスクの向き合いで大事なのは、むやみに怖れないことです。

何かに新しく挑戦するために、リスクを取ります。リスクは、自らを変化させる、外部環境の変化に適応するために必要なものです。リスクを適切に取れば、失敗と学び、そこからの成長の機会が得られます。

私が大切にしている考え方があり、それは 「今難しいほうを選べば、後から楽になる。今楽なほうを選べば、後から難しくなる」 です。

後から難しくなる状況とは、時には災いとなって返ってきます。


[個人の経営的負債 3] 小さなウソで誤魔化す


3つ目の個人レベルでの経営的負債は、小さなウソでの誤魔化しです。

ちょっとしたウソでその場をやり過ごすことは、やがては大きなウソになっていきます。

最初の1つは些細なウソであったとしても、ウソにウソを重ねていくと、後からは取り返しのつかない状況になりかねません。

ウソはいずれバレます。発覚して自分の信用を失うだけではなく、まわりにも迷惑をかけます。

小さなウソで逃げるという短絡的な判断は、後から災いになります。


経営的負債を防ぐ戦略的思考


ここまで、個人のレベルに当てはめた経営的負債を見てきました。

あらためて経営的負債とは、一時しのぎのための短期的な経営判断です。結果として、後々の大きな災いの原因になります。

では、経営的負債を防ぐためには、どうすればいいのでしょうか?

経営的負債の判断は、短絡的なものです。短絡的を分解すると、見ている時間軸が短く、考えている視点が少ないことです。

経営的負債を持たないためには、これらを逆にするとよいです。時間軸を長く見て、視点を多くするわけです。これは、戦略的にものを考え、行動するということです。






まとめ


今回は、経営的負債について取り上げました。

最後に今回の記事のまとめです。


1.
経営的負債とは、その場しのぎの短期的な経営判断により、後々に大きな災いの元になるもの。
  • 1つの役職に2人をつける
  • 他社からの社員の引き抜き対抗策で不相応な報酬を与える
  • 実績管理やフィードバックプロセスがない


2.
個人に当てはめた経営的負債
  • やる / やらない判断の先送り
  • リスクを取らない (安易に楽な方を選ぶ)
  • 小さなウソで誤魔化す


3.
経営的負債の判断は短絡的なもの。見ている時間軸が短く、考えている視点が少ない。経営的負債を防ぐために、戦略的にものを考え行動する。時間軸を長く見て、視点を多くする。



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書いている人 (多田 翼)

ベンチャーから一部上場企業の経営・事業戦略を支援。マーケティング、コンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネジメント。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。