2020/04/06

これからの時代に求められる 「情報編集力」 の鍛え方 (3つの思考フレームから)




今回は、「情報編集力」 についてです。

  • これからの時代に求められる 「情報編集力」 とは?
  • 情報編集力を鍛える方法
  • 汎用的に使える思考フレーム

こんな疑問に答える内容を書きました。


この記事でわかること


  • 情報編集力とは何か
  • 鍛える3つの方法 (思考フレームから)


情報編集力は、これからの変化の早い環境で、正解がない世界を生き抜くために必要な能力です。

ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事やキャリアへの参考にしてみてください。


情報編集力とは


最初にご紹介したい本があります。





僕たちは14歳までに何を学んだか - 学校では教えてくれない新時代の必須スキル という本には、情報編集力の重要性が書かれています。

では、情報編集力とは何でしょうか?

情報編集力は、正解がない中で自分なりの見立てや解釈をつくる力です。

自分の経験や知識、技術を駆使して、想像力と創造力から 「自分の答え」 を見い出します。時には他者との協働から、皆と納得解を出す能力です。

それでは、どうすれば情報編集力を鍛えることができるでしょうか?


情報編集力の鍛え方


ここからは私見です。

私が思う情報編集力を鍛える方法は、次の3つです。


情報編集力の鍛え方
  • 事実からの解釈と行動
  • 明確な仮説、実践と検証
  • 個人の思考と言語化から化学反応


以下、それぞれについて順番にご説明します。


[鍛え方 1] 事実からの解釈と行動


皆さんは、「空 - 雨 - 傘」 のフレームをご存知でしょうか?

事実から解釈をし、行動 (または示唆出し) までの流れをたとえたフレームです。


空 - 雨 - 傘
  • 事実を把握する [空模様を見る]
  • 何が起こりそうかを解釈する [雨が降りそう]
  • 行動する [傘を持って出かける]


このフレームを抽象化すれば、「事実 - 解釈 - 行動」 です。

情報編集力の文脈で見れば、事実という情報から何を解釈し、そこから行動につなげます

事実は1つでも、そこからの解釈に唯一の正解はありません。過去の経験や自分のスキルを活かしてどんな意味があるかを抽出する、自分なりの見立てから行動に移すわけです。

事実だけで終わるのではなく、常に自分なりの解釈や仮説を持とうとする姿勢が、情報編集力を鍛えます。

では、仮説はどのように持てばいいでしょうか?


[鍛え方 2] 明確な仮説、実践と検証


仮説をただ持っておくのではなく、いかに解像度の高い仮説をつくれるかも重要です。

解像度が高いとは、仮説を明確にすることです。

仮説があいまいだと、実行から検証、その後の仮説の精度向上がうまくまわりません。

あいまいな仮説とは例えば、「このサービスはユーザーが使ってくれるだろう」 です。これを明確な仮説で表現するなら、次のようになります。


明確な仮説 (例)
  • 少なくともこのサービスを知っている人の 30% は、サービスのユーザー登録をするだろう
  • 初回無料トライアルを利用した人の 75% 以上は、有料プランに乗り換えるだろう


仮説を具体的にし、数字に落とし込みます。

仮説は実行してこそ意味があります。仮説の段階では、あくまで仮の答えです。実行と振り返りをして、何が想定通りだったのか、何が違っていたかを検証します。

PDCA ならぬ HDCA (H は Hypothesis (仮説) ) をまわし続け、情報編集力を鍛えます。

なお、HDCA サイクルについては別の記事で詳しくご紹介しています。よければ、ぜひご覧ください。




[鍛え方 3] 個人の思考と言語化から化学反応


情報編集力を鍛える3つ目の方法は、SECI モデルからです。

皆さんは、SECI モデルをご存知でしょうか?

SECI モデルとは、組織での知的創造プロセスモデルです。SECI という4つそれぞれの頭文字からの名前です。




引用: サッカー熟練者の 「勘」 「コツ」 に基づくポゼッション技能の評価|びわこ成蹊スポーツ大学


SECI の4つは、次のように言い換えることができます。


SECI モデル
  • 共有したいことの発見 [思考]
  • 他者に説明するために自分の言葉にする [言語化]
  • お互いに共有し合い、新たなアイデアが生まれる [化学反応]
  • 新しい気づきをお互いが持ち帰って実践する [体得]


SECI モデルとは、暗黙知と形式知の循環です。

暗黙知と形式知の違いは、人に説明できるレベルかどうかです。形式知とは、言葉や図・数式によって他者に説明できる知識です。

最初は個人の中での暗黙知だったものが、他者に共有されるプロセスで形式知になり、化学反応を起こして新たな暗黙知として個々人に取り込まれます。その暗黙知をまた形式知にするというサイクルをまわし続けます。

このプロセスが他者とのコラボレーションによって、皆で納得解を出しています。他者との協働による情報編集です。


まとめ


今回は、情報編集力についてでした。

最後に今回の記事のまとめです。


1.
情報編集力とは、正解がない中で自分なりの見立てや解釈をつくる力。自分の経験や知識、技術を駆使して、想像力と創造力から 「自分の答え」 を見い出す。時には他者との協働から、皆と納得解を出す能力。


2.
情報編集力の鍛え方 ※ () 内は思考フレーム
  • 事実からの解釈と行動 (空 - 雨 - 傘)
  • 明確な仮説、実践と検証 (HDCA サイクル)
  • 個人の思考と言語化から化学反応 (SECI モデル)




僕たちは14歳までに何を学んだか - 学校では教えてくれない新時代の必須スキル (藤原和博)

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書いている人 (多田 翼)

ベンチャーから一部上場企業の経営・事業戦略を支援。マーケティング、コンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネジメント。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。