投稿日 2020/04/10

カスタマーサクセスと Moment of truth から、ビジネスパーソンが学べること (働き方とキャリア)




今回は、マーケティングと働き方についてです。

  • カスタマーサクセスの本質とは?
  • 4つの 「真実の瞬間」 とは?
  • 個人のレベルに当てはめた横展開

こんな疑問に答える内容を書きました。


この記事でわかること


  • カスタマーサクセスとは何か (本質)
  • 4つの Moment of truth (真実の瞬間) からの考察
  • 働き方やキャリアで学べること


記事の前半はマーケティング、後半は個人のレベルに当てはめたビジネスキャリアです。

ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事へキャリアへの参考にしてみてください。


カスタマーサクセスの本質


皆さんは、カスタマーサクセスと聞くとどのようなイメージを持っているでしょうか?

文字通りの意味は、顧客の成功です。カスタマーサクセスは、顧客の成功を実現します

目指すのは、LTV (顧客生涯価値) の最大化です。顧客関係を長期で継続させます。

そのために大事な考え方は、商品やサービスを売って終わりではなく、買ってもらってからがスタートです。長く選ばれ続けるために価値を提供し、顧客の成功を支援し続けるのです。

常に顧客のことをキャッチアップし、理解を怠らないようにします。

売って終わりのビジネスは、顧客との関係は 「点」 です。一方のカスタマーサクセスでは点と点をつなげ長く続く 「線」 になります。

では、カスタマーサクセスを 「真実の瞬間 (Moment of truth) 」 という概念から、さらに掘り下げてみましょう。


4つの 「真実の瞬間」


皆さんは、マーケティングの Moment of truth をご存知でしょうか?

Moment of truth は、消費者が商品・サービスのことを知り、使ってから、愛着を抱いてもらうまでに、それぞれで 「大切な瞬間」 があると捉えます。

ゼロから始まり、具体的には次のような4つの瞬間です。


4つの真実の瞬間 (Moment of truth)
  • Zero Moment of Truth (ZMOT) : 商品を検索したり、口コミ情報を見た時
  • First Moment of Truth (FMOT) : 店頭で商品を見たり手に取った時
  • Second Moment of Truth (SMOT) : その商品を買って実際に利用した時
  • Third Moment of Truth (TMOT) : その商品をリピート購入するなど好きになった時


では、カスタマーサクセスを、Moment of truth の観点で見ると、何が言えるでしょうか?


カスタマーサクセスと Moment of truth


売って終わりのビジネスでは、4つの Moment of truth で重要なのは ZMOT と FMOT です。

商品やサービスを売ることが目的なので、検索などの購入前と、店頭や EC サイトで買おうとしている時を重視します。

一方のカスタマーサクセスはどうでしょうか?

カスタマーサクセスは、買ってもらってからが大事です。つまり、ZMOT と FMOT だけではなく、利用時の SMOT 、その後の再購入や愛着を持つ TMOT の瞬間も大切になります。

では、カスタマーサクセスで目指す LTV の最大化は、どのように実現していけばよいでしょうか?


顧客接点での対話


真実の瞬間 (Moment of truth) とは、顧客とのタッチポイントです。

顧客との LTV 最大化のためのポイントは、それぞれの顧客接点での 「対話」 です。

ここで言う対話とは、顧客データを介した顧客理解と価値提供です。


顧客接点での対話
  • 各接点ごとでの顧客データを収集
  • データからの顧客理解
  • 理解から価値提供につなげる


この3つを1つのサイクルにし、好循環となるようにまわし続けます。

顧客データには行動データと心理データがあります。ログデータ形式で収集できるものから、直接のヒアリングからの情報も含めまれます。

こうしたデータからの顧客理解とは、要するに 「顧客の成功」 の把握と定義です。時には顧客自身も言語化できていない成功正義を顧客とともに見い出し、価値提供を続け成功を実現させるのです。

ここまで、カスタマーサクセスを掘り下げてきました。

カスタマーサクセスや Moment of truth の考え方は、個人のレベルにも応用できます。例えば、ビジネスキャリアです。


個人のキャリアへの応用


では、カスタマーサクセスを個人のキャリアにどのように応用できるでしょうか?

仕事において、同僚や上司、他部署の関係者などの一緒に働く人を 「顧客」 と見立てます。そして、顧客との関係を長く続けるためにはどうすればいいかを考えていく、つまり、LTV の最大化を目指します。

先ほど見た 「顧客接点での対話」 を個人の働き方に当てはめると、次のようになります。


顧客接点での対話 (働き方への当てはめ)
  • コミュニケーションから一緒に働く人の情報を得る
  • 相手が何を望んでいるかを理解する
  • 理解から相手の価値につながる働き方をする


顧客理解から 「一緒に働く人の成功」 を定義し、その成功を実現するような価値を、自分の仕事を通じて提供します。こうした他者貢献が、めぐりめぐって自分に返ってきます。

相手も自分も成功するウィンウィンを長期に渡って目指すのが、カスタマーサクセス的な働き方とキャリア形成です。


まとめ


今回は、マーケティングとキャリアについてでした。

具体的には、カスタマーサクセスと Moment of truth 、そして個人のキャリアへの応用を考えました。

最後に今回の記事のまとめです。


1.
スタマーサクセスは、顧客の成功を実現する。LTV (顧客生涯価値) の最大化を目指す。商品やサービスを売って終わりではなく、買ってもらってからがスタート。長く選ばれ続けるために価値を提供し、顧客の成功を支援し続ける。


2.
カスタマーサクセスは、買ってもらってからが大事。ZMOT (認知 / 興味) と FMOT (店頭) だけではなく、利用時の SMOT 、その後の再購入や愛着を持つ TMOT の瞬間も大切。


3.
顧客との LTV 最大化のポイントは、顧客接点での 「対話」 (顧客データを介した顧客理解と価値提供) 。
  • 各接点ごとでの顧客データを収集
  • データからの顧客理解
  • 理解から価値提供につなげる


4.
顧客理解から 「一緒に働く人の成功」 を定義し、実現する価値を仕事を通じて提供する。他者貢献が、めぐりめぐって自分に返ってくる。相手も自分も成功するウィンウィンを長期に渡って目指すのが、カスタマーサクセス的な働き方とキャリア形成。

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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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最も力を入れているのはニュースレターです。

名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。