
今回は、競争戦略と、そこからの応用です。
この記事でわかること
- ストーリーのある競争戦略
- マーケティング、プロジェクトマネジメントへの応用
- 働き方やキャリアへの活かし方
前半は競争戦略のストーリーについて、後半ではマーケティング、プロジェクトマネジメント、個人のビジネスキャリアへの横展開をしています。
ぜひ記事を読んでいただき、お仕事やキャリアへの参考にしてみてください。
ストーリーとしての競争戦略
まず最初にご紹介したい本があります。
ストーリーとしての競争戦略 - 優れた戦略の条件 です。
この本が問いかけるのは、競争戦略に、「思わす人に話したくなるようなおもしろいストーリーがあるか」 です。
競争競争のストーリー
- 戦略に 「流れ」 と 「つながり」 があり、時間的な奥行きがある
- 静止画ではなく 「動画」
- 数字での可視化だけではなく 「話せる化」
ではここからは、競争戦略のストーリーの考え方を、いくつか横展開してみます。
マーケティングのストーリー
1つ目はマーケティングです。マーケティングの戦略と戦術 (施策) 、施策結果がどうストーリーになっていくかを見ていきましょう。
図で表すと、次のようになります。

ストーリーで流れを可視化することにより、マーケティング全体でのポイントが理解しやすくなります。
マーケティングのポイント
- 目的・戦略・戦術の一貫性
- 認知から購入・利用までをつなげる施策
- 全てがユーザー体験をつくる
- ユーザー体験 (UX) がブランドをつくる
- 長期的にはブランドの強さが売上を決める
なお、こちらについての詳細は、別の記事で解説しています。よければ、ぜひご覧ください。
プロジェクトマネジメントのストーリー
続いての横展開は、プロジェクトマネジメントです。
予定通り進まないプロジェクトの進め方 という本からです。
この本で解説されているのは、プロジェクトを進めるためのツール 「プロジェクト譜」 です。
プロジェクト譜とは、プロジェクトの情報と成功ストーリーの可視化です。因果関係を客観視でき、何がボトルネックなのか、そこからどうやって解決すればいいかが考えやすくなります。

引用:なぜプロジェクトは上手くいかないのか?未知なるチャレンジを成功に導く 「プ譜とは?」 |OUR FUTURES
図の左から、以下の要素でつくります。
プロジェクト譜
- 前提情報 (スケジュール・予算・人員・環境・外敵など)
- 施策
- 中間目標
- ゴール設定
施策・成功条件・ゴールと3つが、どのようにつながっているかをストーリーで可視化し、プロジェクト全体としてうまく進んでいるかを考えやすくなるツールです。
こちらも、別の記事で取り上げています。ぜひ読んでみてください。
個人のキャリアへの応用
個人のレベルでも、競争戦略のストーリーの考え方は応用ができます。
自分が目指したい働き方と成長を、ストーリーとしてモデルにすると、次のようになります。

これは、私個人のグロースモデルです。自分自身を1つの会社と見立て、あたかも自分を経営していると捉えてみたものです。
このグロースモデルのポイントを言語化すると、以下のようになります。
グロースモデルのポイント
- 具体と抽象化 (思考と言語化) を実践の場で活かし、価値提供から信頼を蓄積する
- 信頼が新たな仕事になっていく
- 実践と価値提供が新しい思考と言語化につながる
働き方をストーリーという観点から見ることにより、普段の仕事のチェックポイントにできます。
仕事でのチェックポイント
- 普段からインプットとアウトプットをしているか
- 経験やスキルを仕事で応用できているか
- 得た知識やノウハウを仕事の場で新しく試しているか
このようの問いかけから振り返り、今何をする必要があるか、本当に重要なものは何かを見極めます。
グロースモデルについての詳しくは、別の記事で書いています。よければ、ぜひご覧ください。
まとめ
今回は、ストーリーというキーワードで、競争戦略、マーケティング、プロジェクトマネジメント、ビジネスキャリアについて掘り下げました。
最後に今回の記事のまとめです。
1. 競争戦略ストーリー
競争戦略に 「思わす人に話したくなるようなおもしろいストーリー」 があるか。
- 戦略に 「流れ」 と 「つながり」 があり、時間的な奥行きがある
- 静止画ではなく 「動画」
- 数字での可視化だけではなく 「話せる化」
2. マーケティングのストーリー

- 目的・戦略・戦術の一貫性
- 認知から購入・利用までをつなげる施策
- 全てがユーザー体験をつくる
- ユーザー体験 (UX) がブランドをつくる
- 長期的にはブランドの強さが売上を決める
3. プロジェクトマネジメントのストーリー

施策・成功条件・ゴールと3つが、どのようにつながっているかをストーリーで可視化し、プロジェクト全体としてうまく進んでいるかを考える。
4. 自分のグロースモデル

- 具体と抽象化 (思考と言語化) を実践の場で活かし、価値提供から信頼を蓄積する
- 信頼が新たな仕事になっていく
- 実践と価値提供が新しい思考と言語化につながる
ストーリーとしての競争戦略 - 優れた戦略の条件 (楠木建)