投稿日 2020/06/07

「人の思考の4タイプ」 から、決断力を高める方法




今回は、判断軸や決断力についてです。

  • 人の思考の4タイプとは
  • 4タイプから決断力を高める方法
  • 判断軸 「美しいか美しくないか」 の掘り下げ


人の思考には4タイプ


レオスキャピタルの藤野さんが、インタビュー記事で 「人の思考には4タイプがある」 と語っていました。

レオス藤野英人が10代で習得した、ストレスを軽減する思考法|Forbes JAPAN


以下は、記事からの引用です。

コミュニケーションの方法があります。人はいろいろな 「軸」 で話をしている。僕はいつも、この人はどの軸で思考しているのかを考える。その軸はだいたい次の4つに分けられます。

・損得を中心に考えている人
・正義、不正義で考えている人
・好き嫌いで考えている人
・美しいか美しくないかで考えている人

 (引用: レオス藤野英人が10代で習得した、ストレスを軽減する思考法|Forbes JAPAN)


自分はどのタイプか


4つの思考のタイプ、いかがでしょうか?

皆さんはどのタイプでしょうか?

私は敢えて1つを選ぶとすれば、最も強いのは 「正義か不正義か」 で考える、つまり正しいかどうかを判断軸にする傾向があります。


議論が噛み合わない時


よく起こる議論が噛み合わない例は、片方が正しいかどうかで意見を言っていて、もう片方は好きかどうかで発言をしている場合です。

この2つはなかなか意見が噛み合いません。

4つの思考タイプを知っているだけでも、コミュニケーションが円滑になります。

人の思考の4タイプは個人にも応用ができます。


自分の判断軸に活用する


先ほど、私は4つのタイプうち、正しいかどうかで判断する傾向があると言いました。

とはいえ、全ての判断を正しいかどうかでやってはなく、時と場合によって変わります。損得を考えたり、好きか嫌いかを使っています。

ここから言えるのは、1人の中にも4タイプが共存しています。4タイプの判断軸を意識すれば、決断力を高めることができます。

具体的には、以下です。


決断力を高める方法
  • 視点を増やす
  • 時間軸を長くする


それでは、順番に見ていきましょう。


[ポイント 1] 視点を増やす


判断のための視点を増やすために、4つのタイプを使いこなすよう意識します。

例えば、何か決めようとする時に、損得だけで物事を見ていたとします。

損得に加えて、好きか嫌いか、これは自分にとって正義なのかどうか、あるいは美しい決断をしようとしているかと、様々な視点を持つのです。


[ポイント 2] 時間軸を長くする


視点に加え、時間軸を長くとってみましょう。

例えば損得を目の前のことからだけではなく、長い目で見て、得にならないかと考えます。損して得取れです。赤字であっても先行投資と位置付け、時間をかけて投資を回収していくという考え方もできます。

正義か不正義かも、正義に見えるのは、あくまで今の常識や価値観からにすぎないのではないかと考えます。

また、美しいかどうかの判断軸も、今のトレンドを反映しているだけではないか、普遍的な美しさを見れば違った判断ができるのではないかと捉えます。

いかがでしょうか?

何かあなたが決断をする時に、4つの思考タイプから判断の視点を増やせないか、そして、視点ごとに時間軸を長く捉えられないかを考えると、多角的に考え決めることができます。

ここからは話を変えて、4つのタイプの4つ目 「美しいか美しくないか」 を掘り下げていきます。


 「美しいか」 という判断軸


あらためて 「美しいか」 という判断軸とは、どのような決め方なのでしょうか?

美しさには、論理的な美しさと感性的な美しさがあります。

具体的には、それぞれ以下です。


論理的な美しさ
  • シンプル
  • 理路整然、整っている
  • 完璧さ、隙のなさ、完成度の高さ、磨きこみの純度


感性的な美しさ
  • 自然美、流れるような
  • はかなさ、弱さ、あどけなさ、未完成
  • 純粋、純白


理論的な美しさと感性的な美しさのそれぞれに対して、私自身が思うものをいくつか言語化してみたのが上記です。

これを踏まえ、どうすれば美意識を鍛えられるかを考えてみましょう。

美意識の鍛え方


美しいかどうかの基準は、自分にしか持てない判断軸です。

自分の価値観や趣向など、論理と感性を合わせてトータルで美しいと感じるかです。ここには唯一の正解はありません。

あくまで自分の美意識や審美眼から、美しいと直感的にそう思うかです。

では、美意識は鍛えられるのでしょうか?

私が思うのは、美しいかという判断軸を意識して使っていけば、自分の美意識は磨いていける、です。ただし正解はないので、どこまでいっても美意識に完成はなく、未完成のままでしょう。

だからこそ、直感的にもより美しいと感じるほうを選んでいく。この判断と意思決定の仕方は、持っておいて損はないと考えます。


まとめ


今回は、人の思考の4タイプを取り上げました。

4つのタイプから、自分の判断軸や決断力を高める方法に着想を広げ、後半では美意識という判断軸について掘り下げました。

いかがだったでしょうか?

最後に、今回の記事のまとめです。


1.
人の思考の4タイプ
  • 損得を中心に考えている人
  • 正義、不正義で考えている人
  • 好き嫌いで考えている人
  • 美しいか美しくないかで考えている人


2.
1人の中にも4タイプが共存している。4タイプの判断軸を意識すれば、決断力を高めることができる。4つから視点を増やし、時間軸を長くして考えてみる。


3.
美しさには、論理的な美しさと感性的な美しさがある。美しいかという判断軸を意識し、直感的にもより美しいと感じるほうを選んでいけば、自分の美意識は磨いていける。

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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

ブログ以外にマーケティングレターを毎週1万字で配信しています。音声配信は Podcast, Spotify, Amazon music, stand.fm からどうぞ。

名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。