2019/04/07

書評: クレイジーで行こう! - グーグルとスタンフォードが認めた男、「水道管」 に挑む (加藤崇) 。情熱と泥臭さとクレイジーさ




今回ご紹介したい本は、クレイジーで行こう! - グーグルとスタンフォードが認めた男、「水道管」 に挑む (加藤崇) です。





  • どんな内容が書かれている本?
  • おもしろくて一気に読めた訳
  • グーグルとスタンフォードが認めた男とは?

このような疑問に答える内容でブログを書きました。

グーグルとスタンフォードが認めた男の、「情熱」 と 「信念」 に引き込まれる本でした。

おもしろくて一気に読めたので、興味のある方はぜひ読んでみてください。



本書の内容


以下は、本書の内容紹介からの引用です。

朽ちゆく全米の水道管は、僕たちが守る!単身渡米したサムライ起業家、情熱の 「1000日戦記」 。

ロボットベンチャーをグーグルに売り、世界の注目を集めた男、加藤崇。彼は今、アメリカで新たな勝負に挑んでいる。戦場は 「水道管」 。老朽化が深刻なインフラ保全は急務で、市場規模は100兆円。

単身渡米した熱き日本人経営者は、何を目指し、何に悩み、何を試み、走り続けたのか。本書はその3年間の記録である。


一気に読める本


この本はおもしろくて一気に読めました。

理由の1つは、日記形式で書かれているからです。

後から過去を振る返って書かれておらず、書かれた時点では常に最新状態の 「今」 です。ある程度の成功をして、当時の苦しかった頃を思い返しての文章ではありません。

文章と言葉から、その時その時の状況がリアルに感じ取れます。

自分たちのやっていることへの確信、試行錯誤の連続、本当にうまくいくのかという不安。こうした状況が臨場感を持って読むことができます。

一気に読めたもう1つの理由は、アメリカで起業し、ビジネスをゼロから創っていくことのおもしろさ、難しさです。著者や次第に集まってくる仲間との情熱を感じながら読み進めることができます。


読みながら考えさせられたこと


ここからは、本書を読んで考えさせられたことです。

  • ベンチャー企業の存在意義
  • 市場とビジネスモデルの進化
  • 著者の信念


[考えさせられたこと 1]
ベンチャー企業の存在意義


1つめに考えさせられたのは、ベンチャーとは何かという存在意義です。

誰もやっていないと思えることを、自分たちはそれが正しいと信じて挑戦していく姿に感銘を受けました。

考えさせられたのは、この先の不確実性が高く、曖昧な環境で、明日はどうなるかわからない状況でも、決して自分たちの信じる道を見失わないことの大切さです。

情熱と勇気、スピード、同じ夢を共有する仲間たちとの物語です。本書からは、世界を良くするという思いを強く感じました。


[考えさせられたこと 2]
市場とビジネスモデルの進化


この本は日記形式で、時系列に沿って書かれています。

興味深く読めたのは、狙う市場とビジネスモデルが次第に変わっていったことです。

当初はロボットというハードウェアを自分たちのコアビジネスに想定していました。

様々な人々と会いヒアリングをし、展示会に参加し情報収集をしながら、直接現場で見たり聞いた情報を自分たちで咀嚼し振り返りながら、市場とビジネスモデルが変わっていきました。

水道管というアメリカのインフラに対して、集めたデータから AI による予測モデルが搭載されたソフトウェアがビジネスになりました。

自分たちの仮説を常に検証し磨きながら、紆余曲折を経ての市場設定とビジネスモデルの構築は、興味深く読めました。


[考えさせられたこと 3]
著者の信念


本書を通じて感じるのは、著者の熱い思いです。

いくつか、本書からの引用です。まずは日本への思いについてです。

自分の中に明確なビジョンを持っているからだ。

"Make Japan Visible in the US"

すなわち、アメリカに日本の旗を立てること。日本の製品やサービスを、世界に売る。とりわけハイテク製品を売って成功させるには、アメリカで売れなければ話にならない。世界を日本の製品で、もう一度驚かす。

次に、著者のフェアであることへの思いです。

戦うことが生きることだ。世の不条理と、差別と、既得権益と、戦うことが生きることだと思って、僕は生きてきた。

それが何であれ、「フェアであるということ」 が僕の判断基準の全てなのだ。

最後に、クレイジーであることについてです。

ここシリコンバレーでは、「クレイジー」 というのは褒め言葉以外の何物でもない。

クレイジーと呼ばれるということは、まず人と違うことをやっているということ。何か世の中にインパクトがありそうな、新しいことを始める場合、人と同じことをやっているようでは、とてもではないがそれは達成できない。

クレイジーくらいがちょうどいいのだ。

 (引用:クレイジーで行こう! - グーグルとスタンフォードが認めた男、「水道管」 に挑む (加藤崇) )


まとめ


今回は、クレイジーで行こう! という本を読んでおもしろかったので、ご紹介しました。





最後に、まとめです。

  • おもしろくて一気に読めた理由は、
    ① 日記形式で書かれた時点では常に最新状態の 「今」 を臨場感を持って読める
    ② アメリカで起業し、ビジネスをゼロから創っていくことのおもしろさと難しさ

  • 読んで考えさせられたのは、① ベンチャーの存在意義、② 市場とビジネスモデルの進化、③ 著者の信念

  • 3つは具体的には、
    ① 誰もやっていないと思えることを、自分たちはそれが正しいと信じ挑戦していくベンチャーとしての存在意義
    ② 狙う市場とビジネスモデルが、地道な現場へのヒアリングと発見から次第に進化していったこと
    ③ 著者の日本への思い、フェア (正義感) 、クレイジーであることの誇り




クレイジーで行こう! - グーグルとスタンフォードが認めた男、「水道管」 に挑む (加藤崇)

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書いている人 (多田 翼)

複数のスタートアップ支援に従事。経営や事業戦略のコンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネージャー、マーケター。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。note も更新しています。

内容は個人の見解です。