今回はマーケティングです。
✓ この記事でわかること
- マーケティングの本質
- 顧客理解 (彼を知る)
- 提供価値の理解 (己を知る)
- マーケターとは 「恋のキューピット」
マーケティングで大事にしたいと思っていることを、「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」 から掘り下げています。
ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事での参考になればうれしいです。
孫子の兵法から
ご紹介したい言葉が 「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」 です。これは孫子の兵法からです。
この言葉にはマーケティングの本質があります。
では、「彼を知る」 と 「己を知る」 に分けて、順番に見ていきましょう。
彼を知る
「彼を知る」 をマーケティングに当てはめれば、顧客理解の重要性です。
これは私のマーケティングの一言の定義で、マーケティングとは 「顧客から選ばれる理由をつくる活動全般」 です。選ばれるとは、買ってくれる、使ってもらえる、来店してくれることです。
自分たちはなぜ選ばれるかを見出すために、顧客理解が大事です。顧客のことを、時には顧客以上に深く理解することがマーケターには求められます。
顧客の本人以上のこととは 「顧客インサイト」 です。
顧客インサイトまで理解する
マーケティングでのキーワードが 「顧客インサイト」 です。
顧客インサイトとは 「顧客を動かす隠れた気持ち」 です。普段は顧客本人も認識していませんが、そうだと気づかされれば買うなどの行動につながる奥にある感情です。
例えば、これは私の場合ですがマウスウォッシュへのインサイトをご紹介しますね。
マウスウォッシュへの顧客インサイト
私のマウスウォッシュの使い方は歯磨きをするためと、最後に口をゆすぐためです。後者のゆすぐ時に、マウスウォッシュを使って初めて気づいたのは水道水で口をゆすぐ場合に比べてマウスウォッシュだけ 「ピシッと引き締まること」 なんです。
水道水ではなんとなく後味が残ることに無意識での気持ち悪さがありましたが、マウスウォッシュで解消されました。つまり私の顧客インサイトは 「歯磨きの最後は口内をシャープに締めたい」 だったわけです。普通の水ではこれを満たしていませんでした。
話を 「彼を知る」 に戻すと、重要なのが顧客理解です。顧客インサイトのような顧客本人以上のことを、赤の他人であるマーケターが理解することです。
己を知る
マーケティングで顧客理解と共に深めたいのが、自分たちの理解です。
具体的には顧客に提供する商品やサービスです。
✓ 己 (商品) を知る
- 商品・サービスの機能やスペック
- どう使えるか (利用シーン)
- 使うことにより得られるベネフィット
- 開発された背景やストーリー
- つくり手の想い
- 顧客に提供できる価値
マーケティングの文脈での 「己を知る」 は、このような分解ができます。
特に最後に書いた価値まで理解できているかで、一言で言ってしまうと、顧客への本質的な提供価値を理解する重要性です。
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マーケターとは
マーケターの役割は 「彼を知る」 と 「己を知る」 という、顧客と商品 (提供価値) の両方の理解です。
ここから私が思うマーケターの役割は、マーケターとは 「恋のキューピット」 です。両方を深く知っているからこそ、恋のキューピットや縁談を取り仕切る 「仲人」 のように2つを結びつけることができます。
顧客の幸せや成功に貢献し、それが巡り巡って自社の成長や成功にもつながるのです。
まとめ
今回はマーケティングについて、「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」 から掘り下げました。
最後にまとめです。
彼を知る
- 自分たちはなぜ選ばれるかを見出すために顧客理解が大事
- 顧客インサイト (行動につながる奥にある隠れた気持ち) までを、時には顧客以上に深く理解する
己を知る
- 顧客への本質的な提供価値を理解する
- 利用シーン, 得られるベネフィット, 開発背景やストーリー, つくり手の想いまで
マーケターの役割
- マーケターとは 「恋のキューピット」
- 顧客と商品 (提供価値) の両方の深い理解があるからこそ、2つを結びつけることができる
- 顧客の幸せや成功に貢献し、それが巡り巡って自社の成長や成功にもつながる