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前職は Google というグローバル企業でした。今は独立しフリーランスです。個人事業主として働いています。
グーグルで働き得た経験の一つは、組織や会社の中で 「サバイブする」 という考え方でした。組織の中で、自分がいかに生き残るかです。
今回はサバイブすることについて、あらためて考えています。
エントリー内容です。
- サバイブとは何か
- なぜサバイブを意識するようになったのか
- サバイブのために何を考え、どのように行動したか
サバイブとは何か
サバイブは英語では survive です。組織で生き残ること、自分の役割や居場所を確保するという意味で使っています。
サバイブという言葉は、前職では社内で一般的に使われていました。チームや個人が自分の役割を持てるか、社内で存在感を出すためにどうするかというニュアンスもありました。
なぜサバイブを意識するようになったのか
グーグルには、社内に優秀な人が多くいました。
学歴や MBA などの資格、職務履歴も輝かしい人が普通にいる環境です。中には、天才だと思えるような、自分がどうがんばっても普通にやっていては勝てないような人もいました。
そのような人たちのいる組織や会社では、自分の存在意義をどこで出すかが常に問われます。存在意義が見い出せなければ、自分のポジションがなくなるという危機感です。なくなれば、チームや会社に自分の価値を提供できません。
その状態になれば、組織内で長く生き残ることは難しくなります。サバイブするという意識を強く持つようになった背景は、存在意義が失われる前に、常に自分は何をすべきかを考えるようになったことです。
サバイブのために何を考え、どのように行動したか
自分の存在意義を示し、組織で自分が生き残るために、次のことを考えていました。
- Will, Can, Should の重なりはどこか
- リスクを取り変化する。人と同じことはしない
- 自分の強みと源泉は何か
以下、それぞれについての補足です。
1. Will, Can, Should の重なりはどこか
3つの重なりはどこにあるかを見つけることです。
- Will: 自分がやりたいこと、ワクワクすること
- Can: 自分ができること、専門性を活かせる領域
- Should: まわりから求められること、期待されていること
優先して取り組むのは、3つを満たす領域です。ここを外さない限りは自分の存在感を出すことができます。
ただし、常に3つが重なったところだけをできるわけではありません。時には自分がやりたいと心から思わないもの、あるいは、やってみたもののまわりの期待に合わなかったこともありました。
3つが重ならない領域で意図的に取り組んでいたのは、can ではないこと、つまり、今はまだ自分の得意領域になっていないことに取り組み、できるようにすることです。Can を増やし、3つの重なりを多くすることです。
2. リスクを取り変化する。人と同じことはしない
自分から動き、まずはやってみることを心がけていました。変化をするためにリスクを取り、挑戦することです。
意識していたのは、人と同じことをやらないことです。その時々で流行りのようなテーマに皆が注目していても、人と同じことをすると、どう自分が差別化をするかを考えることになります。
天才だと思えるような人と同じことをやろうとすると、そこで自分の存在感を出すことは難しさが増します。それよりも、最初から人と違うテーマを選び競争をしないほうが、振り返ってみるとサバイブできた要因になりました。
3. 自分の強みと源泉は何か
常に考えていたのは、組織や会社内での相対的な自分の強みは何かです。
ポイントはまわりと比べてです。自分が普通にできることで強みだとは思わないものでも、周囲と比べて優位であれば、それは自分の強みとして活かせます。
強みは、スキルや専門性だけではありません。人とのつながりや信頼をいかに築いているかも含まれます。
強みと同時に意識したのは、強みの元になっている 「源泉」 は何かです。
今は強みでもすぐに他人が真似できるようなことは、いずれは自分の強みではなくなります。真似しようとしても簡単にできない強みかどうかは、その源泉は何かによります。
一朝一夕ではできない源泉が自分の強みになっているか、強みは組織で活かせるかです。そうした強みが1つでも多くあれば、組織内で生き残る確率が上がります。
最後に
今回は、組織で自分がいかにサバイブするかを考えました。
サバイブする、つまり組織でどう生き残るかのプレッシャーが健全に働いていたからこそ、私自身はチーム内や会社でサバイブすることができました。前職のグーグルでは、およそ5年5ヶ月の在籍でした。
サバイブする意識は、前職の前の日系企業では持っていませんでした。グーグルでの経験は、個人事業主として独立して生きていくために、貴重な経験になっています。