2021/04/11

意図的戦略には PDCA 、創発的戦略は OODA が相性が良さそう



今回は戦略とマネジメントです。マネジメントは PDCA と OODA を取り上げます。


この記事でわかること


  • 2つの戦略 (意図的戦略と創発的戦略)
  • 意図的戦略には PDCA
  • 創発的戦略は OODA
  • 不確実さを見極めよう


今回は2つのテーマの掛け合わせです。戦略とマネジメントです。結論はタイトルの通りで、「意図的戦略には PDCA 、創発的戦略は OODA」 という話です。

ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事での参考になればうれしいです。


2つの戦略


最初にご紹介したいのは2つの戦略です。意図的戦略と創発的戦略です。

では順番に見ていきましょう。


1. 意図的戦略


意図的戦略はあらかじめ計画された戦略です。英語では 「Planned strategy」 と言います。

一般的な戦略のイメージはこちらです。流れは 「戦略 → 実行」 です。


2. 創発的戦略


創発的戦略は、始めは明確な戦略がなく、とりあえずやってみてうまくいったことを後づけでつくられた戦略です。英語では 「Emergent strategy」 と表現します。Emergent のニュアンスは 「姿を表す」 です。

ポイントは後から戦略がつくられます。流れは 「実行 → 戦略 → 実行」 と、戦略の前後に質的に異なる実行があります。


2つの戦略とマネジメント




ではここからは、2つの戦略とマネジメントをかけ合わせてみましょう。

結論、相性が良いのは、意図的戦略は PDCA 、創発的戦略には OODA です。

順番にご説明しますね。


1. 意図的戦略と PDCA


意図的戦略は英語で Planned strategy と表現するように、計画された戦略です。

計画的に戦略をつくり実行します。PDCA の Plan と Do です。その後で実行プロセスと結果を検証し、学びを計画に反映します (Check と Act (または Adjust) ) 。

意図的戦略の立案と実行は PDCA のプロセスと同じなんですよね。


2. 創発的戦略と OODA


創発的戦略では、戦略がつくられる前にまずはやってみることからでした。

実行してみてうまくいきそうだとわかり、勝ち筋を見出し戦略の骨子になります。ポイントは目の前に起こった事象の観察から、背後の構造要因 (メカニズム) 、さらに奥にある本質の見極めです。

このプロセスで活用したいのが OODA ループです。


OODA ループ
  • 事象の観察 [Observe]
  • 状況判断 [Orient]
  • 意思決定 [Decide]
  • 行動 [Act]


引用: Team Hackers


やってみたことをしっかりと観察し、奥にある本質から勝ち筋を見極めます (状況判断) 。成功要因から戦略をつくり実行を移します (意思決定と行動) 。

創発的戦略を実行する中で観察と状況判断を入れます。2周目の OODA ループです。

* * *


意図的と創発的のどちらが正解?


ここまで、意図的戦略と創発的戦略を見てきました。

2つは正反対のアプローチですが、どちらが正解なのでしょうか?

唯一の正解はなく、前提や状況によります。状況とは不確実性の度合いです。

不確実性が低い、例えば変化の幅やスピードが安定している状況では PDCA からの意図的戦略が機能します。環境への見通しは確度が高いので、その状況で計画的に立てられた戦略は引き続き有効です。

一方の不確実性が高い環境では、創発的なアプローチです。

意図的に計画し戦略をつくっても、環境変化によって戦略を立てた前提すら変わるからです。

OODA を活用し、環境変化への観察、状況判断と意思決定から変化に適応していきます。もし最初は意図的戦略からだったとしても、戦略を神聖化し固定化せずに、創発の要素を取り入れると良いです。


まとめ


今回は2つの戦略と、PDCA と OODA についてでした。

最後に記事のまとめです。


意図的戦略と PDCA
  • あらかじめ計画された戦略。英語は Planned strategy
  • 意図的戦略の立案と実行は PDCA のプロセスと同じ
  • 計画を実行し、実行プロセスと結果の検証から学び、計画に反映する


創発的戦略と OODA
  • まずはやってみて、うまくいきそうだとわかれば後から戦略にするのが創発的戦略
  • 実行を観察し、奥にある本質から勝ち筋を見極める (状況判断) 。成功要因から戦略をつくり実行に移す (意思決定と行動)
  • 創発的戦略を実行する中で観察と状況判断を入れ2周目の OODA ループに入る


不確実性を見極めよう
  • 意図的戦略と創発的戦略に唯一の正解はなく、不確実性の度合いによる
  • 変化の幅やスピードが安定している状況では PDCA からの意図的戦略が機能する
  • 不確実性が高い環境では創発的戦略。OODA を活用し、環境変化への観察、状況判断と意思決定から変化に適応させる


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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社概要はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。