投稿日 2021/04/01

3ステップの販売方法とマリオゲームのハマり方。共通点は?


今回はマーケティングとゲームについてです。

✓ この記事でわかること
  • ホップ・ステップ・ジャンプの販売方法
  • BtoB ビジネスでの3ステップ
  • マリオゲームへの当てはめ (アナロジー思考) 

記事の前半では3つのステップを使う販売方法をご紹介します。後半は販売の3ステップを、マリオゲームにハマるプロセスに横展開をしてみます。

ぜひ最後まで読んでいただき、何か少しでも参考になればうれしいです。

ホップ・ステップ・ジャンプの販売方法



ご紹介したい三段階で進める販売方法は、例えば化粧品やサプリなどの健康食品でよく使われます。

✓ ホップ・ステップ・ジャンプの販売方法
  • サンプル商品
  • 正規の単品
  • セット品

化粧品の例で当てはめると、サンプルは無料の試供品です。1回からせいぜい数回の使用量のサンプルを無料で渡し使ってもらいます。

特に化粧品のような自分の肌に直接使うものは、いきなり買ってもらうためにはハードルがあるので、試供品で実際の使い心地を体験してもらいます。

次が単品の販売です。サンプルで渡したものの正規商品を買ってもらいます。サンプルで使い心地を期待する効能がわかっているので、いきなり正規品を売るよりも買ってもらえるハードルは低くなります。

3つ目のステップが 「セット品」 です。化粧品なら化粧水や美容液だけではなく乳液やクリーム、さらには日焼け止めなどのスキンケアアイテムのセット品を提供します。

最初はサンプルから始めて単品そしてセット品と、ホップ・ステップ・ジャンプのように少しずつ上げていく販売手法です。


BtoB での3ステップ


三段階の販売方法を化粧品の例で見てきました。このアプローチは、BtoC だけではなく BtoB でも同じやり方ができます。

BtoB で法人を相手に、化粧品のサンプルに相当するトライアル期間から初期採用とします。例えば導入後の3ヶ月は費用を請求せずに、無料提供します。

無料期間後は費用をいただいたり、有料版でもより機能が豊富なアップグレード版への切り替えを狙います。専門用語で言えばアップセルです。

ここまでがステップの2つ目で、3つ目のステップはクロスセルです。追加での別のサービス提供です。また、厳密にはクロスセルではありませんが、サービスの導入部署を広げられればユーザーを増やすことができます。

* * *

マリオゲームの3ステップ



ではここからは着想を広げて、3ステップの販売方法をゲームに当てはめてみます。ゲームはスーパーマリオです。

[ステップ 1] サンプル


1つ目のステップは 「サンプル商品」 でした。スーパーマリオブラザーズのゲームに当てはめれば、サンプルはマリオの最初に登場するクリボーです。

実際のゲームシーンはこちらなので、よかったら見てみてください。


クリボーの意味合いは、マリオゲームの最初のイベントです。

プレイヤーはマリオをジャンプさせクリボーを踏んでやっつけるか、飛び越えます。うまくできずにマリオがクリボーに接触すれば、マリオはやられてしまいます。

最初のクリボーというイベントを体験することによって、スーパーマリオブラザーズはどんなアクションゲームなのかをプレイヤーは体感することができるのです。

[ステップ 2] 単品


では2つ目のステップである 「単品」 です。単品に相当するのは、マリオゲームの一通りのクリアです。ピーチ姫をクッパから取り返します。

さらにクリア後に用意されている 「裏面」 まで遊び尽くしている状態です。ちなみに裏面とは、以下の動画のような出現する敵キャラが1周目よりも強くなっている2周目です。


[ステップ 3] セット品


アクションゲームのマリオブラザーズだけではなく、他のマリオシリーズにも広げたのが 「セット品」 です。

例えばマリオカートです。



様々なマリオゲームに広げていき、マリオのゲームの世界観を楽しんでいます。

ビジネスの用語ではクロスセルの実現です。


まとめ


今回はマーケティングとゲームについてでした。

最後に記事のまとめです。

ホップ・ステップ・ジャンプの販売方法
  • サンプルは無料の試供品。実際に使い心地を体験してもらう
  • 次にサンプルの正規商品 (単品) を買ってもらう
  • 他の商品も全て入ったセット品を提供する

BtoB ビジネスでの3ステップ
  • トライアル期間で無料提供し初期採用をしてもらう
  • その後に有料版のより機能が豊富なアップグレード版への切り替えを狙う (アップセル) 
  • 追加での別のサービス提供をする (クロスセル) 

マリオゲームへの当てはめ (アナロジー思考)
  • サンプルは 「最初のクリボー」 。プレイヤーはクリボーでマリオというゲームの遊び方を体験できる
  • 単品はクリア後に用意されている裏面まで遊び尽くしている状態
  • セット品は、アクションゲームのマリオブラザーズだけではなく、マリオカートなどに広げマリオの世界観を楽しむ

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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

ブログ以外にマーケティングレターを毎週1万字で配信しています。音声配信は Podcast, Spotify, Amazon music, stand.fm からどうぞ。

名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。