今回は 「Why から始める」 についてです。
✓ この記事でわかること
- リーダーシップで読み解く桃太郎
- リーダーは旗を立てよう
- Why から始めるゴールデンサークル (Apple の例)
- TED 動画のご紹介 (優れたリーダーは Why から始める)
今回の記事でお伝えしたいメッセージは 「Why から始めよう」 です。
桃太郎の Why 、Apple の Why を具体例に書いています。ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事 (さらにはキャリアや生き方) への参考になればうれしいです。
桃太郎の Why
昔話の桃太郎を、リーダーシップの観点から紐解いてみます。桃太郎は次のようなプロセスでリーダーになりました。
✓ 桃太郎のリーダーシップ形成
- 鬼を退治して平和な世の中にしたいと決断した
- おじいさんとおばあさんへ決意を伝える
- 犬・猿・キジを仲間にして鬼をやっつけた
桃太郎のリーダーシップの始まりは、村を平和にしたいという決意からです。この時点ではフォロワーはいませんが、内側の気持ちには桃太郎の中にリーダーシップが生まれていました。
今回の記事の文脈で言えば、平和な世の中にすることが桃太郎の Why です。
リーダーは旗を立てよう
私がリーダーに求められる力を1つ選ぶとすると、構想力です。ビジョンを描く力です。
Why という旗を立てられるかです。人から言われたのではなく、自分の内側からできあがってきた旗です。桃太郎が自らの信念として 「平和な社会にしたい」 と思ったようにです。
旗を立ててまわりに示し、共感され仲間が集まってきます。この瞬間がリーダーにフォロワーがつく時です。
* * *
Why から始めるゴールデンサークル
今回のメッセージである 「Why から始めよう」 でぜひ紹介したいのが、Why から始めるゴールデンサークルです。
出典: PngJoy
ゴールデンサークルは3つの円でできています。
中心から順番に Why 、How 、What の3つの円です。Why は目的、How はプロセス、What は結果です。
Why から始めた Apple
普通の企業はゴールデンサークルの外側から内側に向けて考えます。What → How → Why の順番です。
しかし優れたリーダーは逆です。Why → How → What の順で考え人々に伝えるのです。
例えば Apple がそうです。
もし Apple が iPhone や Mac を外側の What から伝えると、次のような流れになります。
✓ もし What からだと…
- 我々のコンピュータは素晴らしく、美しいデザインで簡単に使え、親しみやすい商品です (Apple が提供する what)
- ひとつ買いませんか?
What からではなく、Apple は Why から始めました。Why からストーリーを語りゴールデンサークルの内側から 「Why → How → What」 の順番になると、Apple は次のようになります。
✓ Why から始めた Apple
- Why: 我々は 「世界を変える」 という信念を持っています。Apple は違う考え方 (Think Different) に価値があると信じています
- How: 私たちが世界を変える手段は、美しくデザインされ簡単に使え、親しみやすい製品です
- What: こうして素晴らしいスマートフォン iPhone ができあがりました
Apple は始めに Why であるビジョンを伝えています。
人々はここに共感するからこそ、iPhone を手に取るのです。
TED のプレゼン動画
ゴールデンサークルで有名な TED 動画をご紹介しますね。
サイモン・シネックの 「優れたリーダーはどうやって行動を促すか」 です。
私が今まで見た TED でベスト5に入るので、よかったら見てみてください。
まとめ
今回は 「Why から始めよう」 という考え方や方法をご紹介しました。
最後に記事のまとめです。
リーダーシップで読み解く桃太郎
- 桃太郎のリーダーシップの始まりは 「村を平和にしたい」 という決意から
- 心から実現したい世界観を描き、桃太郎のリーダーシップにつながった
- 平和な世の中にすることが桃太郎の Why
リーダーは旗を立てよう
- リーダーに求められるのは構想力 (ビジョンを描く力)
- 自分の内側からできあがる旗
- 旗を立ててまわりに示し、共感され仲間が集まる
Why から始めるゴールデンサークル
- 順番に Why, How, What の3つの円。目的、プロセス、結果
- Apple の Why は 「世界を変える」 という信念。Think Different
- 始めに Why であるビジョンから人々は Apple の Why に共感し、iPhone を手に取る