投稿日 2021/05/31

OODA ループを活用したスキルアップ方法を、サッカーを例にご紹介


今回はスキルアップの方法です。OODA ループを活用したスキルアップのやり方をご紹介します。

✓ この記事でわかること
  • OODA ループとは
  • OODA を使ったスキルアップの方法
  • サッカーの上達を例に解説
  • OODA で 「走りながら考える」 
  • 大きい OODA と小さい OODA

OODA ループを使ったスキルアップ方法を、サッカーの例でご紹介しています。直接のビジネスシーンではありませんが、少しでも参考になればうれしいです。

ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事やキャリアへの参考になればうれしいです。

OODA ループ


ご紹介したいのは OODA ループです。

OODA ループとは、意思決定と実行のプロセスです。OODA は4つの頭文字です。

✓ OODA ループ
  • Observe (観察) : 情報を収集する
  • Orient (状況判断) : 収集した情報を解釈し、意味合いを考える
  • Decide (意思決定) : 状況判断にもとづいて決断をする
  • Act (行動) : 実際の行動に移す

* * *


ではここからは、OODA ループをスキルアップに応用する方法をご紹介します。


サッカーの上達方法



OODA ループは意思決定の意思決定と実行のプロセスで、個人のレベルでのスキルアップにも活かせます。

イメージを深めるために、サッカーの練習での OODA ループの活用方法でご説明させてください。

Observe, Orient, Decide, Act の順番で見ていきましょう。

✓ Observe (観察) 
  • 自分のサッカーのうまさやレベルを理解する (現状把握) 
  • 他の選手や試合を観察する

✓ Orient (状況判断) 
  • 目指したい自分のサッカー選手像をイメージする (理想像) 
  • 理想と比べて何が今の自分に足りていないかを理解する
  • やることはたくさんあったとしても、まず一歩目として自分が最も力を入れるテーマを判断する
  • 例えば、リフティング、トラップ、パス、ドリブル、シュート。他には走力や筋力トレーニングなど
  • テーマはパスだけなのか、ドリブルからパスやシュートとの連動なのかのテーマ粒度も含めて判断する

✓ Decide (意思決定) 
  • 具体的な取り組み課題を決める。トラップならボールを受けてそのまま次の動作すぐに入れることを目標にする
  • 練習メニューに落とし込む。何を・どこで・いつ・いつまでにと 5W1H で具体化する

✓ Act (行動)
  • 日々のトレーニングでメニューを実行する
  • やっていく中で自分の変化や成長を観察し、次の OODA へ入る (2回目のループ) 

いかがでしょうか?OODA ループを使ったスキルアップのイメージ、なんとなくでも伝わったでしょうか?


OODA ループで 「走りながら考える」 


私が思う OODA ループのポイントは、状況判断 (Orient) と意思決定 (Decide) を分けていることです。

つまり、まず大きな方向性を判断し、その後に決断をするという二段階の意思決定プロセスです。

ここから着想を広げると、計画をつくる時には大きな方向性を決めたらまずはやってみて、計画がうまくいきそうかを検証します。計画が筋が良さそうであれば計画の細部を詰めます。

この二段階のやり方が 「走りながら考える」 です。OODA ループという状況判断と意思決定を分けることによって実践できます。


 「大きい OODA ループ」 と 「小さい OODA ループ」 


これは OODA ループを使ったスキルアップの応用編としての話です。

目標の時間軸の違いから、大小の2つの OODA ループを同時にまわす方法です。

先ほどのサッカーの例を続けると、例えば3ヶ月後のサッカー大会で優勝することを目標にするとします。この時に長い時間軸の OODA ループは3ヶ月で1回のループをまわします。これが大きい OODA ループです。

3ヶ月で1回しかまわらないループは大きいので、中間締め切りを設定しそれごとに目標を立て 「小さい OODA」 をまわすといいです。

✓  「大きい OODA ループ」 と 「小さい OODA ループ」 
  • 3ヶ月後の大会に向けた目標設定 (大きい OODA) 
  • 1ヶ月ごとの目標
  • 1週間ごとの目標 (小さい OODA) 

3ヶ月単位での OODA 、1ヶ月の OODA 、1週間の OODA と、大中小のループをつくります。

別の言い方をすれば、3ヶ月後の目標を達成するために1ヶ月 × 3個の OODA があり、1ヶ月の目標達成のために4週間で4つの OODA をまわします。

これは言うは易く行うは難しですが、大小の OODA ループを同時に持ち、ゴールを横目でしっかり見つつ、目の前のサイクルを細かくまわしていきます


まとめ


今回は OODA ループを活用したスキルアップの方法をご紹介しました。

最後にまとめです。

OODA ループのスキルアップへの応用
  • Observe (観察) : 自分の現状レベルを把握する
  • Orient (状況判断) : 最も取り組む必要があるテーマを判断する
  • Decide (意思決定) : 課題を決め練習メニューをつくる
  • Act (行動) : メニューを実行。自分の変化や成長を観察する (次の OODA へ) 

OODA ループで 「走りながら考える」 
  • まず大きな方向性を判断し、その後に決断をするという二段階の意思決定プロセスが OODA のポイント
  • 計画立案では大きな方向性を決めまずはやってみて検証する。うまくいけば計画の細部を詰める

 「大きい OODA ループ」 と 「小さい OODA ループ」 
  • 大小の OODA ループを同時に持つ。ゴールを横目でしっかり見つつ、目の前のサイクルを細かくまわす
  • 例えば、3ヶ月後の目標設定 (大きい OODA) と1週間ごとの目標 (小さい OODA) 

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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

ブログ以外にマーケティングレターを毎週1万字で配信しています。音声配信は Podcast, Spotify, Amazon music, stand.fm からどうぞ。

名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。