今回はフレームをご紹介します。
シンプルに広さと深さに分けるフレームで、私が重宝しているものです。
✓ この記事でわかること
- 重宝しているフレーム 「広さと深さ」
- 広さと深さのマーケティングへの活用例
- 購入者のマーケティング要素分解
ご紹介したいのは広さと深さのフレームです。この方法は仕事の様々な場面で使え、重宝しています。
ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事での参考になればうれしいです。
広さと深さ
ものごとは分解することによって解像度高く理解ができます。
今回ご紹介したい 「広さと深さ」 のフレームも、そんな1つです。私は反射的に使っているくらい仕事で重宝しているフレームです。
広さとは量です。例えば、広さは知っている人がどれくらい多くいるかです (認知率) 。
深さは質です。認知の例を続けると、深さは知っている人の中で、どの程度の理解や好きかの度合いです。
ここまでの広さと深さの説明はまだ抽象的だと思うので、具体例でご紹介しますね。マーケティングでの活用イメージを見ていきましょう。
購入者の因数分解
マーケティングを考えたり打ち手を実行する時に、購入者を次のように分解するといいです。
購入者人数 = ターゲット顧客数 × 認知率 × 店頭配荷率 × 購買率
この式が意味するのは、
- 想定顧客の人数がベースにあり [ターゲット顧客]
- そのうち何人が知っていて [認知率]
- 店に商品が置かれているのはどの程度で [店頭配荷率]
- お店で買ってくれる人はどのくらいいるか [購買率]
認知・店頭・購買者
では 「広さと深さのフレーム」 を認知、店頭、購買のそれぞれに 「広さと深さ」 を当てはめてみます。
1. 認知
認知での広さとは認知率です。100人いれば何人が知っているかです。
深さとは商品やサービスへの愛着の度合いです。別の表現をすれば、顧客の頭の中に商品・サービスのブランドイメージがどれだけできているかです。
ブランドについて補足をしておくと、ブランドとは 「顧客の好ましい感情が伴った商品やサービス」 です。好ましい感情とは好き、共感、満足、誇り、憧れです。感情移入が深い商品やサービスほど強いブランドです。
認知では広さだけではなく、どのくらい興味があり、理解され、愛着までを見るといいです。
2. 店頭
店頭での広さの指標は店頭配荷率です。
配荷率とは100店あれば何店で商品が置かれているか、つまり来店客に買ってもらえる状態になっているかです。1つでも店頭で売られていれば配荷はあるとカウントします。
店頭での深さとは、目立つところなどどのくらい良い位置で商品が売られているかです。
例えば、棚の一番下ではなく目に付きやすい上から三段目 (定番棚) 、店頭の通路の目立つ場所に期間限定で特別な棚 (エンド棚) が作られているかです。
他の商品よりも来店客が見つけやすく、手に取りやすいほど買ってもらえます。このようなイメージが店頭での 「深さ」 です。
3. 購買者
広さは購入者率です。単純に100人のうち何人が買ってくれたかです。
では購入での深さとは何でしょうか?
深さとはリピート購入です。購入しくれた人のうち、2回目や3回目と複数回で買ってくれている人です。
リピート購入をされるとは、初回のトライアル購入で期待通り、または期待を上回る価値があったからです。期待を満たさなければリピート購入は起きません。
ビジネスの本質は顧客に選ばれ続けることです。1回選ばれて終わりではなく、選ばれ続けるからこそ事業が存続できます。購入状況を広さたけではなく深さもセットで見るといいです。
まとめ
今回は重宝しているフレーム 「広さと深さ」 を、マーケティングの例に当てはめてご紹介しました。
最後に記事のまとめです。
重宝しているフレーム 「広さと深さ」
- 広さとは量。例えば、該当する人がどれくらい多くいるか
- 深さは質。例えば特定の人の中で、求める条件の合致度合い
- 購入者を広さと深さで分解すると 「購入者人数 = ターゲット顧客数 × [認知率 × 店頭配荷率 × 購買率] 」
広さと深さのマーケティングへの活用例
- 認知率は広さ、深さは愛着度合い [認知]
- 店頭配荷率は広さ、深さは良い位置で商品が売られているか [店頭]
- 購入者率が広さ、深さはリピート購入 [購入者]