投稿日 2021/05/20

事業やサービス開発での、ソリューション仮説の検証ポイント




今回は事業やサービス開発についてです。仮説の検証方法を見ていきます。


この記事でわかること


  • 仮説の全体像 (5つの仮説)
  • ソリューション仮説と価値仮説の検証ポイント


この記事では新規事業や商品・サービス開発の進め方として、仮説検証の方法を書いています

ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事での参考になればうれしいです。


仮説の全体像


私がこれまで新規事業開発をやったり、独立後に事業やサービス開発のコンサルティングに携わってきました。こうした経験からわかったのは、事業やサービス開発のやり方には共通点があることです。

一言で言えば事業やサービスアイデアという仮説を、想定する顧客やユーザーにぶつけて仮説検証をしてアイデアを磨いていきます

仮説の構造は共通していて、全体像は次の5つです。


事業開発での仮説の全体像
  1. 顧客仮説
  2. 顧客課題仮説
  3. ソリューション仮説
  4. 提供価値仮説
  5. 収益モデル仮説


それぞれの補足をすると、


仮説の全体像 (補足)
  1. 自分たちの顧客定義 [顧客仮説]
  2. 顧客が抱えている問題と課題 [顧客課題仮説]
  3. 問題の解決方法 [ソリューション仮説]
  4. ソリューションによって顧客が得る価値 [提供価値仮説]
  5. 価値提供からの収益化方法 [収益モデル仮説]


これら5つ仮説として具体的に磨き込み、1つずつ順番に検証していきます。

* * *

ではここからは、3つ目と4つ目の 「ソリューション仮説」 と 「提供価値仮説」 の検証方法にフォーカスを当てて見ていきましょう。


仮説は検証してこそ


まずはそもそものベースとなる考え方からです。

自分たちの仮説が正しいかどうかは、結局のところは想定する顧客に訊いたり確かめるしかありません。

しかし単に 「この商品やサービスは欲しいですか」 と訊いても、顧客の本当のところはわかりません。ただ訊くだけで商品・サービスのニーズがわかれば、世の中にはヒット商品ばかりになるはずです。

だからこそ仮説の検証方法が大事になります。


仮説検証の前提


ソリューション仮説と価値の検証ポイントを見る前に、前提としての状況です。

先ほど仮説の全体像として5つの仮説を解説しました。ソリューション仮説の検証をする前提は、すでに顧客仮説と顧客課題仮説の検証が終わっていることです。つまり、自分たちの顧客像ができていて、顧客の問題と課題が明確になっている状態です。


仮説の検証ポイント


この前提において、ソリューション仮説と価値仮説の検証ポイントは次の通りです。


仮説の検証ポイント
  • 顧客課題に対して顧客は今どんな対応をしているか (すでに使っているサービス・やっていること)
  • 提示したソリューションによって何が変わりそうか (より良くなると期待できること)
  • 変わることによってどんな価値があるか
  • もたらされる価値はお金を払ってでも欲しいか
  • そのお金の予算はどこか。予算承認プロセスはどう進むか


それぞれについて補足しますね。


[ポイント 1] 既存の解決方法


顧客が抱えている問題と、問題解決のための課題に対して、これまでや今は何をやっているのかの顧客の現状把握をします。

具体的なアプローチ、使っている他社商品・サービスも教えてもらうといいです。

具体的には、


既存の解決方法のヒアリング内容
  • 何をどう使っているか?
  • それによって何が得られているか?
  • 得られたことを使いどんな意思決定をしているか?
  • 意思決定からどうアクションにつなげているか?


[ポイント 2 & 3] ソリューションと価値への期待


以上の既存の解決方法に対して、提供したいソリューションがあれば顧客の何が変わるか、どんなことに期待してもらえるを検証します。

使い方や得られること、意思決定がより良くなるか、アクションが早くなったり良くなるかです。

ソリューションによって、結局のところそれはどれだけ嬉しいことなのかです。嬉しさの度合いが価値です。具体的なソリューションを提示して見たり使ってもらいながら、想定できる価値についてを具体的に掘り下げます。


[ポイント 4 & 5] お金を払ってでも欲しいか & 予算


https://www.pexels.com/photo/gold-colored-coins-near-calculator-3305/ソリューションによってもたらされる価値は、お金を払ってでも欲しいかも検証ポイントです。

必要度合いが 「あればいいくらい」 や 「無料なら使う」 なのか、それとも 「お金を払ってでもぜひ使いたい」 「導入したい」 なのかです。

後者のお金を払ってでも必要と思ってもらえたのなら、その予算はどこから出るのかを確認します。

既存の別の何かから予算を取ってくるのか、それとも新しく予算がつくのかです。予算の出処も目の前にいる担当者なのか、それとも上長なのか、あるいは別の部署かです。

承認者と併せて予算承認プロセスも把握しておくといいです。より望ましい顧客との関係は、お客さんと一緒に承認プロセスを進めていくような、ソリューション導入の 「同士」 になることです。


まとめ


今回は事業やサービス開発の仮説検証ポイントをご紹介しました。

最後に記事のまとめです。


事業やサービス開発の仮説の全体像 (5つ)
  • 自分たちの顧客定義 [顧客仮説]
  • 顧客が抱えている問題と課題 [顧客課題仮説]
  • 問題の解決方法 [ソリューション仮説]
  • ソリューションによって顧客が得る価値 [提供価値仮説]
  • 価値提供からの収益化方法 [収益モデル仮説]


ソリューション仮説の検証ポイント
  • 顧客課題に対して顧客は今どんな対応をしているか (すでに使っているサービス・やっていること)
  • 提示したソリューションによって何が変わりそうか (より良くなると期待できること)
  • 変わることによってどんな価値があるか
  • もたらされる価値はお金を払ってでも欲しいか
  • そのお金の予算はどこか。予算承認プロセスはどう進むか


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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社概要はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。