2021/05/04

挫折を乗り越えてスキルアップをする方法 - プロダクトライフサイクルとハイプサイクルに学べること



今回はスキルアップやキャリアについてです。

2つの曲線からどうやってスキルアップをするかを書いています。


この記事でわかること


  • プロダクトライフサイクルとキャリア
  • 導入期にズームインしてみると…?
  • ハイプサイクルとキャリア
  • 成長期の前にある 「幻想の谷」 を乗り越えよう


今回は2つの曲線 「プロダクトライフサイクル」 と 「ハイプサイクル」 をスキルアップやキャリアに当てはめて、スキルアップの方法を掘り下げています

ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事やキャリアへの参考になればうれしいです。


プロダクトライフサイクルとは


プロダクトライフサイクルは以下のような曲線を描きます。

横軸が時間の推移、縦軸は売上 (または利益) です。

引用: R-CONNECT


プロダクトライフサイクルとは製品が市場に投入されてから、売上を伸ばし、その後は次第に売れなくなり売場や市場から姿を消すまでのプロセスです。市場での製品へのニーズの寿命を示しています。

ライフサイクルの段階は4つあり、導入期、成長期、成熟期、衰退期です。

* * *

プロダクトライフサイクルは製品開発やマーケティングだけではなく、個人のレベルでスキルアップやキャリアにも当てはめることができます。


キャリアへの応用


ビジネスキャリアへの応用を見てみましょう。具体的には専門スキルの習熟です。

自分が持っている専門スキル、これから取り組むスキル獲得について、プロダクトライフサイクルの4つのステージで分けてみます。


[ステージ 1] 導入期


新しいスキルを獲得するために取り組み始めた段階です。

導入期ではまだ分からないことが多く、試行錯誤をやっています。スキルからの成果もまだ出せていません。


[ステージ 2] 成長期


導入期を終えると次が成長期です。

これまでやってきたことがスキルとして花開きます。

やればやるほど身についていくので自分の成長が実感でき、成果も伴ってきます。成果から実績にもつながります。

この状況を例えるなら、飛行機が大空へ離陸し、空高く飛行体勢に入っていきます。


[ステージ 3] 成熟期


成熟期は、専門スキルとしておおよそ確立した段階です。

自分の強みの源泉として安定的に発揮できています。飛行機は一定の高度で安定飛行を続けているイメージです。


[ステージ 4] 衰退期


では四段階目の衰退期です。

以前は専門スキルとして活用していましたが、その後しばらく使っていないような状態が衰退期です。このまま使わない状態がさらに続くと、スキルは錆びついてしまうことに注意が必要です。

これを防ぐために、昔のスキルは意図的に使う機会をつくるといいです。


導入期での試行錯誤


ここまでプロダクトライフサイクルの4つのステージを、スキルアップやキャリアに応用して見てきました。

最初のステージである導入期では試行錯誤があり、始めのうちは失敗も起きます。最初からうまくはいかないんですよね。

プロダクトライフサイクルでは導入期の次に成長期へスムーズにいくように見えるかもしれませんが、現実はそうではありません。導入期と成長期の間には谷があります

* * *

ではここからは谷を見ていくために、1つ目のステージである導入期にフォーカスを当てます。

もう1つの曲線であるハイプサイクルをご紹介します。


ハイプサイクル


ハイプサイクルとは、ガートナー社が毎年公開しているテクノロジーが世の中に普及するまでの期待値曲線です。

アルファベットの大文字の N を少し右に傾けたような曲線を描きます (こんな形です → /|/) 。



引用: ハイプ・サイクル|Gartner


ハイプサイクルには、5つのステージがあります。


ハイプサイクルの5つのステージ
  1. 黎明期: 大きな注目が集まる。しかしまだ使用可能な製品は存在せず、実用化の可能性は証明されていない
  2. 「過度な期待」 のピーク期: 数多くのサクセスストーリーが紹介される。失敗事例は見過ごされやすい
  3. 幻滅期: 実験や実装で成果が出ないため関心は薄れる。一部では投資は継続される
  4. 啓蒙活動期: 具体的な事例が増え始め、理解が広まる。保守的な企業は慎重なまま
  5. 生産性の安定期: 普及していく。テクノロジーの適用可能な範囲と関連性が広がる


新しいキーワードやテクノロジーが登場してから市場に受け入れられるまでは、共通して同じ経過をたどります。


導入期での谷を超えるために


ここでプロダクトライフサイクルの導入期に話を戻しますね。

新しい挑戦をする時に自分の成功イメージを持つことは大事です。一方で、大きな失敗が起こらずに 「自分はうまくいく」 という、ともすると過度な期待を生んでしまいます。

現実は新しいチャレンジには失敗が伴います。時には挫折をし、そこで辞めたくなります。

ここがターニングポイントです。

ハイプサイクルで見たように、「過度な期待のピーク期」 の後の 「幻想期」 です。新しいチャレンジへの成功が幻想ではないかと思った時に、ここでもう一度ファイティングポーズがとれるかです。

プロダクトライフサイクルの導入期と成長期の間にある 「幻想の谷」 を越えるには、自分が過度な期待を抱いていたことを認め、失敗を受け入れ、失敗から学び、また一歩踏み出していけるかです。

半歩でもいいので前進を続け、自分の手と足で谷底から這い上がるしかありません。その先に、失敗を乗り越えた人だけに訪れる成長期という充実したステージがあるのです


まとめ


今回はプロダクトライフサイクルとハイプサイクルに学ぶ、スキルアップやキャリアでした。

最後に記事のまとめです。


プロダクトライフサイクルとキャリア
  • プロダクトライフサイクルとは製品が市場に投入されてから、売上を伸ばし、その後は次第に売れなくなり売場や市場から姿を消すまでのプロセス
  • 4つのステージである導入期・成長期・成熟期・衰退期があり、キャリアにも当てはまる


導入期での試行錯誤
  • 導入期では始めのうちは失敗も起き、最初からうまくはいかない
  • プロダクトライフサイクルでは導入期の次に成長期へスムーズに移るように見えるが、現実はそうではない
  • 導入期と成長期の間には 「乗り越えるべき谷」 がある


ハイプサイクルとキャリア
  • ハイプサイクルでは 「過度な期待のピーク期」 の後の 「幻想期」 がある
  • 新しい挑戦も同じ。最初は成功への期待があるが、うまくいかず幻想だったと気づく
  • ここがターニングポイントで、もう一度ファイティングポーズがとれるか
  • 自分の手と足で谷底から這い上がり、失敗を乗り越えた人だけに訪れる成長期という充実したステージがある


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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社概要はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。