投稿日 2019/12/15

Amazon の 「いい失敗」 に学ぶ、失敗への心構えと失敗からの学び方




今回は、失敗についてです。

  • Amazon の失敗の捉え方とは?
  • 「いい失敗」 とは
  • 失敗への心構えと学び方

こんな疑問に答える内容を書きました。


この記事でわかること


この記事でわかるのは、起きてしまった失敗をどうすれば 「いい失敗」 にできるかです。

Amazon が考える 「いい失敗」 から、失敗への向き合い方 (心構え) 、失敗からの学び方をご紹介します。

ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。


Amazon の失敗の考え方


最初にご紹介したい本は、ベゾス・レター - アマゾンに学ぶ14ヵ条の成長原則 です。





この本で書かれている 「成功の14条」 のうち、最初の3つは、
  • 「いい失敗」 を促す
  • 大きなアイデアに賭ける
  • ダイナミックな発明や革新を実践する
です。

失敗を促すという挑戦のきっかけを与え、大きなアイデアに意思決定をします。そして、実行するのです。


大きなアイデアに賭ける


2つ目の 「大きなアイデアに賭ける」 では、この本で紹介されている事例は3つあります。


Amazon の大きなアイデア
  • マーケットプレイス
  • Amazon プライム
  • Amazon Web Services (AWS)


いずれも、2019年現在は、収益を生みアマゾンになくてはならないサービスです。しかし、立ち上げた当時は批判を呼び、市場はアマゾンの成功を懐疑的に見ていました。

大きなアイデアに賭けるとは、リスクを取ることです。リスクを取ったからこそ実現できる成長と、成功を得ることができます。

ただし、大きなリスクほど、失敗の確率も高くなります。だからこそ、アマゾンは 「いい失敗」 を社内全体で促します。


いい失敗


書籍 ベゾス・レター - アマゾンに学ぶ14ヵ条の成長原則 で印象的だったのは、以下でした。

本書からの引用です。

ごく早い段階から、ベゾスには見えていたことがある。リスクに挑んで、リスクに投資して、あえて 「失敗」 するチャンスを生み出さない限り、成長もできなければ、広い視野を持てるようにもならないということだ。

実際には、何としてでも失敗を避けたい人 (会社も) がほとんどだろう。だが、アマゾンのように成長したいなら、失敗する覚悟が絶対に必要なのだ。

つまり、失敗は必ずしも悪いものではないのかもしれない。だとすると、「いい」 失敗の要因は何だろうか。

簡単に言えば、いい失敗とは、そこから学んだことがあり、その学びを今後に活かせるようなもののことだ。そのような失敗は、ただの失敗とはまったく違う。

(引用:ベゾス・レター - アマゾンに学ぶ14ヵ条の成長原則)


いい失敗の言語化


あらためて、「いい失敗」 とは何でしょうか?

私が思ういい失敗を言葉にすると、次のようになります。


いい失敗
  • 新しく挑戦した
  • 全力で取り組んだ
  • 失敗から学び次に活かした


では、失敗にはどういう向き合い方をすればよいでしょうか?

失敗は成長に欠かせないものだと頭ではわかっていても、心のどこかでは失敗は避けたいと思ってしまうのではないでしょうか?


失敗への心構え


失敗を生かすも殺すも、捉え方次第です。

失敗への心構えで持っておきたいのは、次のようなマインドセットです。


失敗への心構え
  • 失敗が起こるのは、それだけ挑戦しているからこそ
  • 新しいことを始めるときは、うまくいかないことや失敗を前提にする
  • 大抵の失敗は、1年後に振り返れば笑い話になっている


最後の3つ目 (1年後には笑い話) が本当にそうなるために大事なのは、失敗に学び、次や別のことに活かせたかです。

では、失敗に学ぶためには、どうすればよいでしょうか?


失敗からの学び方


失敗が良い失敗にできるか、悪い失敗になるかは、失敗が起きてからが分かれ道になります。

私が考える失敗への学び方は、次の通りです。


失敗からの学び方
  • 何に挑戦して起こった失敗なのかを把握する (前提として)
  • 本質的な原因を理解する
  • 失敗が起こった原因と結果を一般化する (要するにどういうことか)
  • 他のことに当てはめて活かせないかを仮想シミュレーションをする


学びへの流れは、「具体 → 抽象 → 具体」 となっています。

失敗の前提 (挑戦したからなのかケアレスミスなのか) と失敗原因を理解するところまでは 「具体」 です。

次が大事で、具体的な失敗事例を一度抽象化します。構造で一般化し、要するにどんな失敗だったかと抽象的に失敗を捉えます。

そして、もう一度具体に落とし込みます。

頭の中で、この失敗から得た教訓を他に活かすとしたらどんなケースがあるかを想像してみるのです。抽象化した学びを具体に落とすプロセスによって、失敗からの学びが深まります。


まとめ


今回は、失敗についてでした。

最後に今回の記事のまとめです。



Amazon の 「成功の14条」 のうち、最初の3つ
  • 「いい失敗」 を促す
  • 大きなアイデアに賭ける (リスクを取る)
  • ダイナミックな発明や革新を実践する


いい失敗
  • 新しく挑戦した
  • 全力で取り組んだ
  • 失敗から学び次に活かした


失敗への心構え
  • 失敗が起こるのは、それだけ挑戦しているからこそ
  • 新しいことを始めるときは、うまくいかないことや失敗を前提にする
  • 大抵の失敗は、1年後に振り返れば笑い話になっている


失敗からの学び方
  • 何に挑戦して起こった失敗なのかを把握する (前提として)
  • 本質的な原因を理解する
  • 失敗が起こった原因と結果を一般化する (要するにどういうことか)
  • 他のことに当てはめて活かせないかを仮想シミュレーションをする





ベゾス・レター - アマゾンに学ぶ14ヵ条の成長原則

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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

ブログ以外にマーケティングレターを毎週1万字で配信しています。音声配信は Podcast, Spotify, Amazon music, stand.fm からどうぞ。

名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。