投稿日 2019/12/21

事業戦略をつくる時のスタートポイント。現状分析の 「問い」 をご紹介




今回は、事業戦略や計画についてです。

  • 事業戦略をつくり始める時に何を調べる?
  • 押さえるべきポイント

こんな疑問に答える内容を書きました。


この記事でわかること


この記事でわかるのは、事業戦略をつくり始める時に何を調べるかです。

私がよく仕事の依頼をもらう事業の戦略や事業計画をつくる時に、何を考え、どこから取り掛かるかをご紹介します。

ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。


事業戦略の仕事


私は現在、フリーランスをやっていて、主な仕事の1つが企業の経営や事業の支援・コンサルティングです。

企業の規模はベンチャーから一部上場企業と色々ですが、依頼される仕事で事業戦略をつくるのは、規模によらず共通点が少なからずあります。


事業戦略をつくる時の共通点


事業の戦略を立てるにあたって最初にやることは、現状分析です。

現状を把握し、そこをスタートポイントにし目指したい姿を描き、問題点と課題を整理していきます。

現状分析で相手に聞く内容は、企業の規模や業種によらず共通点があります。個人経営のお店から大企業と言われるレベルであっても、基本となる現状分析項目はそんなには変わりません。

以下、事業戦略をつくる時に最初に相手に聞く内容を、ご紹介していきます。


共通する質問項目


事業戦略のための現状分析で最初に聞く項目は、次のフレームです。


現状分析の質問フレーム
  • 顧客
  • 競合と市場
  • 提供価値
  • 価値の実現理由
  • 収益モデル
  • ビジョンと、事業への原体験・想い


以下、それぞれについて順番に解説します。


[質問 1] 顧客


最初の質問項目は、顧客についてです。最初に持ってくるのは、どんなビジネスも顧客があり、顧客のために何をするかだからです。

具体的には、次のような質問をします。


顧客の質問例
  • 顧客は誰か?具体的な顧客像
  • 新規顧客と既存顧客 (リピート客) の構造は?既存顧客の顧客継続期間は?
  • ロイヤル顧客の構造は? (例: ヘビーユーザー, ミドルユーザー, ライトユーザーの実態)
  • 季節性はあるか? (特定の繁忙期はあるか)


[質問 2] 競合と市場


2つ目の質問項目は、競合と市場です。1つ目の質問項目から顧客像がわかれば、競合や市場が見えてきます。

競合や市場への質問例は、以下です。


競合と市場の質問例
  • 顧客の頭の中の競合状況は? (自社商品・サービスがなかったら他に何を選ぶか (どこに取られるか) )
  • 新規参入や代替商品・サービスの可能性は?
  • 参入している・しようとしている市場の定義は?
  • 市場の成長性
  • 市場内での自社のポジションと強さ
  • サプライヤー・ベンダーとの関係性


[質問 3] 提供価値


3つ目の質問項目は提供価値です。

顧客を主語にした時に、顧客はどんな価値を享受するかです。

提供価値については、シンプルに以下の質問をします。


提供価値の質問例
  • 顧客に提供している本質的な価値は何か?
  • 提供価値は競合に比べて、どんな優位性があるか (顧客にとって、よりうれしいことは何か)


[質問 4] 価値の実現理由


4つ目の質問項目です。先ほどの提供価値はなぜ自分たちが実現できるかの理由を掘り下げます。

具体的な質問例は、次の通りです。


価値の実現理由の質問例
  • 提供価値の源泉は何か (例: リソース) ?
  • どんなオペレーション・やり方をしているか?
  • 価値を実現するポイントは何か (KFS) ?
  • 価値実現方法は、他社には簡単に真似できないものか?
  • 将来も価値を提供し続けられるか (提供価値の持続可能性) ?


[質問 5] 収益モデル


5つ目の質問項目は、収益モデルについてです。

大きくは、PL 状況、売上構造の因数分解、コストの分解、稼ぎ方です。

それぞれの詳細は、次の通りです。


PL 状況
  • 売上
  • コスト
  • 利益 (粗利と営業利益)


売上構造の因数分解 (客数 × 単価)
  • 新規顧客数
  • 継続顧客数
  • 1回あたり金額
  • 来店回数
※ 「1回あたり金額」 は必要に応じて 「1回あたり購入個数 × 平均単価」 に分解します


コストの分解
  • 初期投資
  • 固定費
  • 変動費


稼ぎ方
  • 収益モデル (例: 売り切りモデルか、それとも継続型のリテンションモデルか)
  • 損益分岐点


[質問 6] ビジョンと、事業への原体験・想い


最後の6つ目は、事業が目指す姿です。描くビジョンと、事業への想いを聞きます。

具体的な質問例は、次のような内容です。


事業が目指す姿への質問例
  • 自分たちはどうありたいか (Being 型ビジョン)
  • 事業によってどんな世の中にしたいか (Doing 型ビジョン)
  • 事業への原体験は何か?
  • 事業にかける想い


まとめ


今回は、事業戦略をつくりにあたって、スタートポイントになる現状分析で具体的に何を調べる・聞くかを解説しました。

最後に今回の記事のまとめです。



事業戦略を立てるにあたって最初にやることは現状分析。現状の把握と直視から、そこをスタートポイントに目指したい姿を描き、問題点と課題を整理する。


現状分析で相手に聞く内容は、企業の規模や業種によらず共通点がある。個人経営のお店から大企業と言われるレベルであっても、基本となる現状分析項目は同じ。


現状分析の質問フレーム
  • 顧客
  • 競合と市場
  • 提供価値
  • 価値の実現理由
  • 収益モデル
  • ビジョンと、事業への原体験・想い

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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社概要はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。