出典: 日本食糧新聞
今回のテーマは戦略です。
おもしろいと思ったローソンの新業態の取り組みから、戦略に学べることを掘り下げます。
✓ この記事でわかること
- 常温のお弁当を販売しないグリーンローソン
- 戦略の本質
- 肝は 「何を捨てるか」 にあり
- 足し算ではなく、引き算で考えるのが戦略的思考
よかったら最後までぜひ読んでみてください。
常温の弁当を売らない新業態ローソン
ローソンが新しい店舗形態である 「グリーンローソン」 を展開していくとのことです。
ローソンは11月28日、食品廃棄を減らす新店舗 「グリーンローソン」 を東京都豊島区の JR 大塚駅近くに開業した。販売する弁当を冷凍と店内調理のものに限り、廃棄が多い常温の弁当は販売しない。2025年度をめどに100店舗に増やす方針。
「おてがるのり弁当」 (税込み315円) など7品の冷凍弁当を販売する。冷凍弁当は賞味期限が最長8カ月と長く、廃棄をほぼなくせるとみている。
当初は冷凍のまま販売するが、23年2月からは店舗で解凍し、すぐ食べられる状態でも販売する予定。弁当以外の常温のおにぎりや冷蔵パスタなどは通常通り販売する。
出典: 日本食糧新聞
一般的にコンビニで売られているお弁当は常温です。温めなくてもすぐに食べられる状態で販売されています。
一方のグリーンローソンでは、お弁当は冷凍または店内調理のみを扱っていてユニークです。
冷凍弁当については開業してすぐは冷凍のまま販売しますが、その後は店内で解凍もできるようにしすぐに食べられるようにします。
学べること
グリーンローソンの冷凍弁当の話は 「戦略とは何か」 に学びがあります。
戦略とは
そもそも戦略とは何でしょうか?
結論から言えば、戦略とは目的を達成するための 「やること」 と 「やらないこと」 の決めごとです。
目的達成への 「やること」 と 「やらないこと」 において、戦略の肝は後者の 「やらないこと」 にあります。何をやらないかが明確だからこそ、残ったやることにリソースを注力できるわけです。
この意味において戦略をつくるのは 「やらないこと」 を明確にするためと言ってもいいくらいです。
グリーンローソンの目的とやらないこと
グリーンローソンに今の戦略の話を当てはめると、グリーンローソンが目的として実現したいのは食品廃棄をなくすことです。
その目的達成のためにやらないのが常温の弁当販売です。その代わりにやることとして冷凍弁当の販売に注力するわけです。
戦略的思考とは引き算
戦略としてやることを 「あれもこれも」 と、考えうる全てのことに手を出すのは戦略ではありません。
これは重要なので繰り返すと戦略の要諦は 「意思を持って何を捨てるか」 です。
戦略では 「あれもこれも」 ではなく、「あれかこれか」 という A or B です。算数で表現すれば足し算でやることを積み上げるのではなく、引き算の発想をします。
「その戦略において何を捨てるか」 。この意識を持つことが戦略的思考になるために大事です。
まとめ
今回はグリーンローソンが常温弁当を取り扱わないという話題から、戦略に学べることを見てきました。
最後に学びのポイントをまとめておきます。
✓ 戦略の本質
- 戦略とは、目的を達成するための 「やること」 と 「やらないこと」 の決めごと
- 意思を持って何を捨てるか。「あれもこれも」 と足し算でやることを積み上げるのではなく、「あれかこれか」 という引き算の発想をする
- 戦略的思考になるために、何を捨てるかを意識しよう
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