
今回は、マーケティングについてです。
- マーケティングの本質をわかりやすく知りたい
- 「顧客価値」 の視点で理解するマーケティングフレーム
- 4P, STP, プロダクトライフサイクル
こんな疑問に答える内容でブログを書きました。
この記事でわかること
この記事でわかるのは、マーケティングとは何かです。
顧客への価値という視点から、いくつかの代表的なマーケティングのフレームについて解説します。
マーケティングの知識やノウハウは、直接マーケティングの業務に携わっていなくても、ビジネスで広く使える汎用的なスキルです。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、仕事での参考にしてみてください。
マーケティングの本質
いきなりですが、マーケティングとは何でしょうか?
私の一言の定義は、
マーケティングとは 「消費者から自分たちが選ばれる理由をつくる活動全般」 です。
もし BtoB ビジネスであれば、「消費者から」 は 「企業から」 になります。
ここで言う選ばれるとは具体的には、買ってもらう・使ってもらう・来店してもらう・指名されることです。
選ばれる理由を言い換えれば、価値です。選ばれるのは、お金を払ってでも得たい価値があると期待される、あるいは一度価値を経験して知っているからです。
価値は、人によって捉え方が異なります。さらに、同じ人でも状況によって価値になることもあれば、ならないこともあります。
つまり価値かどうかは、「顧客 × 状況」 の両方から理解することが大事です。
顧客価値で見るマーケティングフレーム
ここからは、価値の視点でいくつかのマーケティングフレームを見ていきます。
取り上げるフレームは、次の3つです。
マーケティングフレーム
- 4P (Product, Promotion, Place, Price)
- STP (Segmentation, Targeting, Positioning)
- プロダクトライフサイクル
以下、それぞれについて順番に解説します。
[マーケティングフレーム 1] 4P
4P は、マーケティングミックスと呼ばれ、マーケティング戦略を実行するための施策です。
4つの項目で整理することができます。
マーケティング 4P
- Product: 商品やサービス
- Promotion: 広告などのマーケティングコミュニケーション
- Place: 販売チャネル。店頭やウェブ
- Price: 価格
4つそれぞれを顧客価値の視点で捉えると、次のようになります。
マーケティング 4P (価値の文脈で)
- Product: 価値を直接的に得てもらうもの
- Promotion: 価値を知らせる手段
- Place: 価値を手に入れてもらう場所
- Price: 価値のために支払ってもらえる対価
[マーケティングフレーム 2] STP
2つ目のフレームは STP です。
この記事では1つ目の 4P の後に紹介していますが、マーケティングの戦略から実行プランへの流れの中では、順番は 4P よりも前に STP がきます。
というのは、STP は戦略レベルのことであり、4P は戦略を実行するための戦術に当たるからです。
STP を価値の視点で見ると、以下のようになります。
STP
- Segmentation: 同じ価値を求める人同士で分ける。求める価値が似ている人をくくる
- Targeting: どの価値を重視している人たちを優先するかを決める
- Positioning: ターゲット顧客から、価値を提供してくれる企業やブランドであると認識してもらう
3つをシンプルに言えば、「STP は、求める価値の違いで人を分け、どの価値に応えるかを決め、彼ら・彼女に価値を認識してもらう」 ということです。
これを順番にセグメント、ターゲット、ポジションとするのが STP です。
[マーケティングフレーム 3] プロダクトライフサイクル
3つ目のフレームは、プロダクトライフサイクルです。
プロダクトライフサイクルは、商品やサービスを人の人生のように4つのステージで考えます。
プロダクトライフサイクル
- 導入期
- 成長期
- 成熟期
- 衰退期
4つの段階を価値の視点で捉えると、次のようになります。
導入期
- 一部のイノベーターやアーリーアダプターが価値を見い出す
- ただし、多くの他の人たちはまだ価値だと思っていない。あるいは気づいてもいない
- 市場への参入プレイヤーは少ない (ビジネスになるとは考えていない)
成長期
- マジョリティが価値を認識し始める。価値認識の浸透スピードが加速する
- 価値を提供しようとするプレイヤーも増える
成熟期
- 多くの人にとって、その価値はなくてはならない、あって当然のものになる
- 提供側にとっては、 「価値 + α」 の勝負になる (周辺機能の充実、低価格など)
衰退期
- 価値が古いものと認識され始める。一部の顧客は離れていく
- 提供者側には収益性が下がっていき、市場から撤退するプレイヤーも出てくる
まとめ
今回は、マーケティングについてでした。
マーケティングの本質とは何か、後半では 「顧客価値」 という観点から、いくつかのマーケティングフレームについて解説をしました。
最後に今回の記事のまとめです。
マーケティングとは 「消費者から自分たちが選ばれる理由をつくる活動全般」 。
選ばれるとは具体的には、買ってもらう・使ってもらう・来店してもらう・指名されること。
選ばれるのは、お金を払ってでも得たい価値があると期待される、あるいは一度価値を経験して知っているから。
価値は人によって捉え方が異なる。同じ人でも状況によって価値になることもあれば、ならないこともある。つまり価値かどうかは、「顧客 × 状況」 の両方から理解することが大事。
マーケティング 4P (価値の文脈で)
- Product: 価値を直接的に得てもらうもの
- Promotion: 価値を知らせる手段
- Place: 価値を手に入れてもらう場所
- Price: 価値のために支払ってもらえる対価
STP (価値の文脈で)
- Segmentation: 同じ価値を求める人同士で分ける。求める価値が似ている人をくくる
- Targeting: どの価値を重視している人たちを優先するかを決める
- Positioning: ターゲット顧客から、価値を提供してくれる企業やブランドであると認識してもらう