投稿日 2021/07/01

生産性の罠と弊害。「緩さ」 からの解決法



今回は仕事での生産性についてです。


この記事でわかること


  • 生産性を上げるのは良いとされるが…
  • 生産性の罠と弊害
  • 罠にハマらないために 「緩さ」 を持っておこう


生産性を高めることの落とし穴と弊害、解決方法を掘り下げます。

ぜひ最後まで読んでいただき、お仕事での参考になればうれしいです。


生産性を高めるとは


一般的に、組織や個人でも生産性を高めることは良いとされます。

生産性とは、「生産性 = アウトプット ÷ インプット」 です。生産性を高めるとは、大きく2つです。


生産性を高めるとは
  • 少ないインプットで今までと同じアウトプットが出せる
  • 同じインプットで、より品質の高い、またはより多いアウトプットを出せる


今回の記事での問題提起は、生産性を高めることには落とし穴があることです。過度な生産性の向上には弊害があります


罠と弊害


生産性を高めることの罠は次の2つです。


生産性の罠
  • 見ている時間軸が短くなる
  • 対応する領域・範囲が狭くなる


では順番に見ていきましょう。


[生産性の罠 1] 見ている時間軸が短くなる


生産性を追求していくと、短期での成果ばかりに目が向きます。インプットに対してアウトプットが早く出るので、自分にも周りにも成果が示しやすいからです。

起こる弊害は、中長期で取り組むことに、つまり成果はすぐには出ないが大事なことに時間を使わなくなります

なぜなら、中長期のことを対応している間は目に見える成果がなかなか出ず、「生産性が低い」 と思ってしまったり周囲からもそのように評価されてしまうからです。


[生産性の罠 2] 対応する領域・範囲が狭くなる


生産性を高めるために、成果が出やすい範囲や役割に注力するようになります。

これによる弊害は、自分がやった方がいいかもしれない仕事、例えば関係部署へのサポートや、必ずしも自分がやらなくてもよい仕事に手を出さなくなってしまいます。2つの部署のちょうど間にあるような役割がグレーなことに、お互いの部署がお見合いをするようになります。

他にも弊害はあり、新しいことに挑戦しなくなります

成果がすぐに出やすいのは、これまでの延長線上でのカイゼンだからです。成果が出にくいことへの挑戦は優先度が下がってしまいます。


要するに…


生産性の罠とはつまりは 「イノベーションのジレンマ」 です。

過去の成功体験をより強化することは生産性を高めやすいです。なぜならやることが明確で短期間で成果につなげやすいからです。

しかし、組織でも個人でも過去の延長だけでは、いずれは頭打ちになります。頭打ちとは、生産性の向上は限界があり、新しく試すことを怠っていると気づけば 「次の飯の種」 が状態です。


どうすればいい?


では、生産性の罠にハマらないためにはどうすればいいのでしょうか?

生産性を高めることは大事です。しかし行き過ぎた生産性至上主義には注意です。時間軸が短くなり、視野が狭くなります。

その結果、新しい挑戦がされず、トライエラーを繰り返す試行錯誤もなくなります。組織間の連携も切れてしまって部分最適に陥ります。


解決策は余白


解決策は生産性への 「緩さ」 を持っておくこと
です。緩さとは余白です。

全てにおいて生産性を高めるのではなく、生産性を高める領域とそうではない領域を意識して分けるといいです。

例えばやることが 100 あるとして、生産性を高める範囲は 70 とします。残りの 30 には生産性向上の指標を当てはめず、新しい挑戦、すぐには成果が出ないこと、見返りのない他者や他部署への支援とします。

ものごとには二面性があり、生産性を高めることにも同じです。何事も過度にやりすぎると弊害が出てきてしまいます。生産性に余白を持っておくと、生産性の罠にハマってしまうことを防げます


まとめ


今回は生産性についてで、生産性を高めすぎることの弊害を掘り下げました。

最後にまとめです。


生産性の罠と弊害
  • 一般的に、組織や個人でも生産性を高めることは良いとされる。しかし行き過ぎると弊害が起こる
  • [弊害 1] 見ている時間軸が短くなり、中長期での重要なことが後回しになる
  • [弊害 2] 対応する領域・範囲が狭くなる。他者・他部署のサポートがされず、すぐに成果が出ない新しい挑戦をしなくなる


生産性の罠とは
  • 要するに 「イノベーションのジレンマ」 。過去の成功体験をより強化することは生産性を高めやすい
  • しかしいずれは頭打ちになる。生産性の向上は限界があり、新しく試すことを怠っていると気づけば 「次の飯の種」 が状態


罠にハマらない方法
  • 生産性への 「緩さ」 を持っておく。緩さとは余白
  • 全てにおいて生産性を高めるのではなく、生産性を高める領域とそうではない領域を分ける
  • 余白部分では生産性向上の指標を当てはめない。新しい挑戦、すぐには成果が出ないこと、見返りのない他者や他部署への支援をする


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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社概要はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。