今回のテーマは、ビジネスモデルです。
✓ この記事でわかること
- 中古オフィス家具販売サービス 「subsclife SHARE」
- 特徴はメーカーへの収益還元
- 中古品販売での問題点と解決
- ビジネスモデルに学べること
- 中古品販売の未来
おもしろいと思った企業向けの中古販売サービスを取り上げ、ビジネスモデルの観点から学べることを掘り下げていきます。
ぜひ最後まで読んでみてください。
中古オフィス家具の販売サービス
今回ご紹介したいのが、企業向けの中古オフィス家具の販売サービスである、subsclife SHARE (サブスクライフシェア) です (公式サイトはこちら) 。
出典: PR TIMES
サブスクライフシェアは、メーカーのアウトレット家具、展示家具、リユース家具などを売買できるシェアマーケットです。
収益の一部をメーカーにも還元
サブスクライフシェアの特徴は、中古品販売の収益をメーカーにも還元していることです。サブスクライフシェアでは 「連帯貢献金制度」 と呼んでいます。
通常、中古品を販売しても出品者とプラットフォーム (例えばメルカリやブックオフ) が売上を得るだけです。つまり、中古として販売されたモノの作り手には収益は発生しません。メーカーにモノの収益が得られるのは初回の販売時のみです。
中古品販売での問題点
本来ビジネスというのは、価値を提供し提供価値に対してお金が支払われるものです。
中古品の販売では、中古品売買プラットフォームと中古品の出品者は売って届けることで売上を得ていますが、これは販売されるモノがあってこそです。
しかし中古品販売では、売られたモノを作ったメーカーには収益がありません。シェアリングエコノミーと言われますが、中古品販売が活発になるほどこの問題は根深くなります。
サブスクライフシェアは、ビジネスモデルとしての仕組みによってこの問題を解決しています。
学べること
ではビジネスモデルの観点から、サブスクライフシェアに学べることを整理してみましょう。
一言で言えば学びは、「エンドユーザーが得る価値に応じて、全ての価値提供プレイヤーにメリット (例: 収益が得られる機会) があるビジネスモデルにする重要性」 です。
一部の価値提供者が蚊帳の外になるビジネスモデルは一時的にはうまくいっても、長い目で見れば中長期では破綻します。誰かが我慢し、無理強いをさせることが前提のビジネスモデルではひずみが生まれ、いずれはヒビが入ってしまいます。
自分たちのビジネスモデルやこれから構築しようとしているビジネスモデルは、プレイヤーや特定の人が損をしたり犠牲の上で成り立っていないでしょうか。もしそうなっていれば、そのビジネスモデルは持続可能ではありません。
未来の中古品販売
ちなみに、メーカーなどのモノの作り手にも中古品販売 (二次流通)においても、販売収益が還元される仕組みがすでに実現されている世界があります。それが、NFT のプラットホームの例えば OpenSea (オープンシー) です。
OpenSea では NFT 化されたデジタルアート作品が活発に売買されています。1つ1つの全ての作品には、「クリエイター」 「現在の作品所有者」 「過去の販売や所有の履歴」 の全てがブロックチェーン内に記録されています。NFT という新しいテクノロジーによって、クリエイターにも二次流通からの収益が入る仕組みになってるのです。
OpenSea は、今はまだ先進的な事例という扱いです。しかし少し先の未来ではデジタルアートだけではなく、あらゆるモノのリユース流通からの収益分配がメーカーやクリエイターにも還元される世界になっていることを期待したいです。
まとめ
今回は、企業向けのオフィス家具販売サービス 「サブスクライフシェア」 から、ビジネスモデルで大切なことを掘り下げました。
最後にまとめです。
中古オフィス家具の販売サービス 「subsclife SHARE (サブスクライフシェア) 」
- メーカーアウトレット家具、展示家具、リユース家具などを売買できるシェアマーケット
- 特徴は中古品販売の収益をメーカーにも還元していること
中古品販売での問題点
- 中古品の販売では、中古品サービスと出品者は売って届けるという価値を生んでいるが、これは販売されるモノがあってこそ
- しかし通常は中古品販売ではモノを作ったメーカーには収益がない。中古品販売が活発になるほどこの問題は根深くなる
- サブスクライフシェアは、ビジネスモデルからこの問題を解決している
学べること
- 一部の価値提供者が蚊帳の外になるビジネスモデルは、一時的にはうまくいっても長い目で見れば破綻する
- エンドユーザーが得る価値に応じて、全ての価値提供プレイヤーにメリットのあるビジネスモデルにすることが大事
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