投稿日 2021/11/27

ロフトの 「グミウィーク」 企画に学ぶ、Win-Win をつくるマーケティングとキャリア


今回のテーマは、マーケティングとビジネスキャリアです。

✓ この記事でわかること
  • ロフトの人気イベント 「グミウィーク」 とは?
  • 企画担当者の思い
  • 小売の存在意義
  • 全員に Win をもたらす働き方
  • 学べること

ロフトの 「グミウィーク」 


今回ご紹介したいのは、ロフトで毎年開催されている 「グミウィーク」 という期間限定イベントです。


グミウィークは菓子販売メーカー協賛型イベントです。9月3日が 「グミの日」 ということで、今年2021年は渋谷ロフトで8月27日 ~ 9月12日の17日間で開催されました。

毎年人気のイベントで、人気菓子メーカーのグミが集結します。

メーカーの推しグミがノミネートされ、ロフトアプリのオンライン人気投票では 「グミアワード」 を決定するということもやっています。

引用: PR TIMES


グミウィーク企画担当者の思い


日経新聞の Web 記事に、グミウィークの企画担当者についての記事がありました。

以下は記事からの引用です。

各店のプロモーションの企画を担うのが藤田弥生さんだ。ロフトは2016年にプロモーション専門の部署を立ち上げている。商品を提供する取引先に店頭での販促を提案するのが主な業務で、藤田さんは17年から同部署で課長を務める。

藤田さんが就任当初に手掛けたのが 「ロフトグミウィーク」 だ。ちまたで人気のグミに着目し、様々な企業が扱うグミを集めた売り場を渋谷ロフト (東京・渋谷) に作った。「グミアワード」 と題した人気投票を実施するなどして関心を高めた。現在は毎年恒例の人気企画として全国50店以上で開かれている。

この記事では、この企画の背景や狙い、担当者の藤田さんの思いが書かれています。

続けて同じ記事からの引用です。

藤田さんは 「グミアワードはロフトだからこそできた」 と話す。グミをはじめ様々な菓子類を扱うスーパーやコンビニでは、メーカー横断で複数の商品を集めて大々的にプロモーションを行うことが難しい。メーカーや卸などへの配慮からだが、藤田さんは 「雑貨専門店のロフトだからこそ、しがらみを気にせずに企画できた」 という。

 「せっかく売り場があるのだから、店で商品を探す楽しみを味わってほしい」 と藤田さんは話す。最近は店内で商品を探すよりも、SNS (交流サイト) などを通じてあらかじめ目的の商品を定めて来店する人が増えている。「プロモーションを通じて関心がなかった商品などにも目を向ける『気づきの機会』を提供したい」 (藤田さん) という。

ロフトというお店での楽しさやワクワクする気持ち、発見を来店客に届け、その実現をメーカーや卸への遠慮やしがらみのない形で実現しています。消費者起点での企画からの売場です。


小売の存在意義


小売のビジネスモデルは、卸やメーカーから商品を仕入れて、お店で消費者に販売するビジネスです。仕入れ価格と販売額の差分が利益になります。

小売は消費者と直接的に接しています。お店での売れ筋、直接の買いものの観察や販売データから、今消費者が何を求めているかがわかる立場にあります。消費者接点からのリアルな一次情報を持っているの小売なのです。

だからこそ小売は、消費者のニーズに合わせたお店づくりができます。例えばそれは、ご紹介したロフトのグミウィークです。


誰を向いて仕事をするか


グミウィークの企画担当の藤田さんから学べるのは、「誰を向いて仕事をするか」 です。

先ほどの記事の引用にあったように、メーカーや卸へのしがらもがないのでロフトは様々なメーカーのグミを一堂に集め、売場での特設スペースを確保してグミウィークを開催しています。来店してくれる消費者のほうを向いているイベントになっています。

買いもの自体を楽しんでもらえ、新しいグミを発見したり、子どもの頃に食べた懐かしいグミをもう一度食べたいと思うなど、ロフトのお店でしかできない体験をエンタメとして提供しているのです。


全員に Win をもたらす


ただし、メーカーや卸を蚊帳の外に置き、ないがしろにしているかと言うと、決してそうではありません。

もう一度、日経からの引用です。

プロモーションでは企画立案から店舗販売まですべての工程に関与するため、「消費者に対するアプローチやそれに対する反応などをより詳細にメーカーにフィードバッグできる」 (藤田さん) 。

メーカー側にとってはプロモーションに参加することで新しい商品開発などにもつながる。

グミウィークでの売れ筋や消費者ニーズをメーカーにもフィードバックをしています。メーカーにとっては消費者理解につながります。グミウィークのイベントは、消費者、メーカー、小売 (ロフト) の全てで Win があるのです


学べること


では最後にグミウィークから学べることを整理してみましょう。

仕事への向き合いとして、次のことをあらためて自分 (たち) にしてみると、仕事や事業の意味合いが見えてきたり、時には捉え直すことにつながります。

✓ 仕事への向き合い
  • 自分たちのお客は誰か
  • そのお客さんに正面から向き合っているか
  • 中間業者やパートナー会社も含めて、関わる全員に Win をもたらしているか


まとめ


今回はロフトの人気イベント 「グミウィーク」 を取り上げ、マーケティングや働き方に学べることを見てきました。

最後にまとめです。

ロフトの 「グミウィーク」 イベント
  • 9/3 のグミの日に合わせて毎年開催されている菓子販売メーカー協賛型イベント
  • メーカー横断で複数商品を集める大々的なプロモーションは、メーカーや卸への配慮から難しい。しかし雑貨専門店のロフトだからこそ、しがらみを気にせずに企画できている
  • 店で商品を探す楽しみ、関心がなかった商品などにも目を向ける 「気づきの機会」 を提供したいという企画担当者の思いがある

誰を向いて仕事をするか
  • グミウィークはロフトのお店でしかできない体験をエンタメとして提供し、来店してくれる消費者のほうを向いている
  • グミの売れ筋や消費者ニーズをメーカーにもフィードバックをしている
  • グミウィークのイベントは、消費者、メーカー、小売の全てで Win がある

仕事への向き合い (仕事や事業への意味合いを見出す問いかけ) 
  • 自分たちのお客は誰か
  • そのお客さんに正面から向き合っているか
  • 中間業者やパートナー会社も含めて、関わる全員に Win をもたらしているか


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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。