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自分の頭で考えるために大事なのは、「問い」 を持つことです。今回は、普段から意識しなくても使えるようになりたい、いくつかの問いをご紹介します。
エントリー内容です。
- 本質理解のための問い
- 前提を問う
- 人間と仕組みを理解する問い
本質理解のため問い
ものごとの本質を理解するために、普段から持っておきたい問いは2つです。
- 要するに何を意味するのか?
- それは、他にも当てはまるか?
要するに何を意味するのか?
目の前に起こっている事象、自分の目で観察したことを、自分なりに解釈するための問いです。
それは何を意味するのかを考え、事象の奥にある構造を理解し、本質を見極めるためです。流れは、事象 → 解釈 → 一般化 (本質) という三段階です。逆に言えば、表面的な事象だけの理解で終わらないように注意したいです。
それは、他にも当てはまるか?
具体的な事象を一般化したら、他にも当てはまるかどうかを考えます。具体からの一般化は抽象化した概念です。これが別のことに共通点があるか、横展開できるかを考えるためです。アナロジー思考を身につけるための問いです。
アナロジー思考については、別のエントリーで書いています。よろしければ、ぜひご覧ください。
前提を問う
ものごとには必ず前提があります。前提を見抜き、時には前提から疑う問いです。
その前提は何か?
前提を見極めるために、日頃から 「その前提は何か」 を意識せずに使えるようにしたいです。
先ほどのアナロジー思考での注意点は、横展開をするには前提がそろっていることです。前提が異なれば、単純に応用しても機能しません。
また、戦略を考えるにあたって、外部環境や競争状況の前提を把握し、戦略はどんな前提の下でつくられたのかを注意します。外部環境という前提が変われば、戦略も変わります。
What if は何か?
今までの前提が変わればどうなるかを考えるために、「What if (もし xxx だとしたら、どうなる・どうするか) 」 という問いです。
自分にとっての悪いシナリオを描くために、プラン B を持っておくための問いです。
人間と仕組みを理解する問い
以下の2つの問いを、日常的に使えるようにしたいです。
- 消費者インサイトは何か?
- ビジネスモデルは何か?
消費者インサイトは何か?
この質問は、ヒット商品や流行、話題のスポットについて、背景にある生活者を動かした心理・気持ちは何かを理解する問いです。
消費者インサイトとは、「人を動かす隠れた気持ち」 です。普段は生活者本人も意識していませんが、そうだと気づかされれば行動や時には習慣まで変える、自分の奥にある気持ちです。
ヒット商品を自分なりに分析し、意味合いを解釈するためには、「なぜ売れたのか」 よりも 「なぜ買ったのか」 と生活者を主語に捉えるようにします。もう一歩踏み込み、買った理由を 「消費者インサイトは何か」 まで考えます。
消費者インサイトを理解するために、自分の判断や行動の元になったインサイトを考えるようにします。自分の買いもので、調べたり買おうと決めた理由、気持ちの変化、何が購入に結びついたかを言語化します。
なお、消費者インサイトについては、別のエントリーで詳しく解説しています。よろしければ、ぜひご覧ください。
ビジネスモデルは何か?
仕組みを理解するために、ビジネスモデルは何かを考えます。
ビジネスモデルが筋の良いものかを見極める視点は、以下の3つが成り立っているかどうかです。
- 価値:主体者や仲介者から、顧客へ提供される価値は何か。関係プレイヤー全員に win-win が成立するか
- 価値の収益化:ビジネスモデルの主体者や仲介者には、提供価値を通して持続的な収益がもたらされるか
- 価値の源泉:提供価値を生み出す源泉は何か。希少性があり真似されにくいか
ビジネスモデルについては、以下のエントリーで解説しています。よろしければ、ぜひご覧ください。
最後に
今回ご紹介した問いは、以下です。
本質理解のための問い
- 意味合いは何か
- その本質は他にも当てはまるか
前提を問う
- 前提は何か
- What if は何か
人間と仕組みを理解する問い
- 消費者インサイトは何か
- ビジネスモデルは何か
いずれも目指したいのは、意識していなくても日常生活で自然と使っている状態です。
これらの問いを 「知っている」 だけではありません。やろうと思えば使えるという 「できる」 でもなく、自然と 「やっている」 というレベルを目指したいです。
最後に、この 「知っている → できる → やっている」 については、別のエントリーで書いています。よろしけれが、ぜひご覧ください。