2018/08/16

マーケティング戦略 「プロダクトフロー」 から考える、無料提供から価値をどう高めるか


Free Image on Pixabay


今回は、マーケティングとビジネスキャリアについてです。

マーケティング戦略のフレームワークである 「プロダクトフロー」 をご紹介します。プロダクトフローから、個人キャリアへの示唆を考えます。具体的には、自分の価値を高めるために、戦略的に何を無料で提供するかを書いています。

エントリー内容です。

  • プロダクトフロー (マーケティング戦略)
  • 個人にも当てはまるプロダクトフロー
  •  「あげる商品」 を深掘りする


プロダクトフロー (マーケティング戦略)


実戦マーケティング戦略 という本に、「プロダクトフロー」 というマーケティング戦略のフレームが紹介されています。



プロダクトフローとは、お客に自分たちの商品やサービスを買ってもらう流れです。

背景にある考え方は、購買には心理的な障壁があり、一足飛びではなく心理的障壁を少しずつ取り除くことです。

プロダクトフローは、商品・サービスを三段階で設定します。

  • あげる商品:無料で提供する商品。まずは試してもらい、慣れてもらう、信頼してもらうため。試供品やサンプル
  • 売れる商品:売りやすいもの。お客がぜひ買いたいと思うもの。スーパーでの本日の目玉商品などの、お客を店内に呼び込むもの商品。利益は高くなく、時には利益を度外視する
  • 売りたい商品:利益を稼ぎ出す商品。通常は高価格で利益率の高い商品。その分、お客にとっては心理的な購買障壁が高い


個人にも当てはまるプロダクトフロー


プロダクトフローの考え方は、ビジネスの文脈で個人にも当てはまります。


あげる商品


  • 自分の経験、ノウハウ、アドバイスを無料で相手に提供する
  • 相手に自分を信頼してもらうため


売れる商品


  • 商品自分の時間的な労働力を投下して提供するもの。時間当たりの働きでつくるために、時間をかければ増える
  • しかし、自分が使える時間やエネルギーの労働力には限界があり、拡大しいくい。時間と労働力を使うので、投下当たりの利益率は高くない
  • 上司から振られた仕事など、必ずしも自分がやりたいことではない仕事も含む


売りたい商品


  • 自分が使った労働力に対して相対的に価値の高いもの
  • 価値を提供する相手は、影響力の高い人や意思決定者など特定の人
  • 自分が積極的にやりたい仕事


 「あげる商品」 を深掘りする


プロダクトフローの思想は、いきなり心理障壁の高いものを売るのではなく、手に取りやすい・買いやすいものから徐々に信頼を築くことです。最終的には 「売りたい商品」 につなげます。


意図的に 「あげる商品」 をつくる


ポイントだと思うのは、「あげる商品」 を何にするかです。

何でも良いから無料にしてお客に関心を持ってもらうかではなく、意図を持って、プロダクトフローの次の 「売れる商品」 や 「売りたい商品」 にいかにスムーズにつなげるかです。

例えば、あげる商品と売れる商品の差がありすぎると、お客はたとえ無料だから手に取ったとしても、フローはそこで切れてしまい売れる商品に行き着きません。

先ほど、個人にプロダクトフローを当てはめて考えました。短期的には損をしても、中長期で見れば相手だけではなく自分にとってもメリットがあることを、無料で提供できるかです。


 「あげる商品」 であるブログ


例えば、私自身にとっては、このブログが 「あげる商品」 です。

ブログに使っている時間と、ブログからのアフィリエイト収益とを比べると、金銭的なメリットはブログにはありません。しかし、自分にとってはブログは単なる情報発信以上に意味のあるものです。ブログから仕事につながったこともあります。

ブログは、自分の知的資産をストックし続ける役割があります。

書くというアウトプットのためにインプットを強化できます。普段の生活でアンテナを立てることができ、ウェブでの不特定多数の方への情報発信に最低限で耐えうる程度に自分の頭の中で考えるきっかけになります。

ブログで書く内容を意識的に仕事に関係するテーマにしていると、書いたことが直接や間接的にも仕事で役立ちます。

なお、ブログの考え方は、別のエントリーで書いています。よろしければ、ぜひご覧ください。




最後に


今回は、マーケティング戦略のフレームである 「プロダクトフロー」 をご紹介しました。

  • あげる商品
  • 売れる商品
  • 売りたい商品

自分のアイデアや知識、ノウハウを商品と見立てれば、戦略的に無料にするものは何か、無料から 「売れる」 「売りたい」 までどのようにつなげるかは、個人のレベルでも示唆があります。

ポイントは、短期で見るのではなく、中長期の長い目で考えることです。たとえ短期的には赤字であっても、意図的な無料をどう設計するかです。



最新記事 (毎日更新中)

書いている人 (多田 翼)

ベンチャーから一部上場企業の経営・事業戦略を支援。マーケティング、コンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネジメント。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

note, Twitter, YouTube, stand.fm, himalaya も更新しています。

1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。