2019/08/16

変革をするリーダーに求められる力。組織変革に必要な条件と抵抗される要因




今回は、リーダーと組織の変革についてです。

  • 変革するリーダーに求められる力とは?
  • 組織を変えるためには何が必要?
  • 変えたくても、組織が変わらない根深い理由とは?

こんな疑問に答える内容でブログを書きました。


この記事でわかること


この記事でわかるのは、組織を変革するリーダー、組織を変えるために必要な条件です。

リーダーとはどういう人なのか、組織を変えるためのメカニズムがわかる内容になっています。ぜひ記事を最後まで読んでいただき、仕事での参考にしてみてください。


今回の記事の背景


以前に、ある方からコンサルティングの相談を受けました。

その方の会社でのポジションは、一般的な企業に当てはめると社長直下の社長室の室長です。社長から、会社の業績が下がっているのでなんとかしてほしいという要請されている状況でした。

その方の意見は、社員がやりがいと誇りを持てる会社環境にして、組織全体を変えたいというものでした。

議論をしながら、リーダーが会社のような大きな組織の変革を成功させるには、どういう条件が必要かを考えさせられました。この記事では、リーダーに求められる力、組織を変えるために必要なことを解説します。


リーダーに求められる力


いきなりですが、リーダーと聞いてどんな人のイメージが思い浮かぶでしょうか?

私が考えるリーダーに求められる力は、以下の5つです。


リーダーに求められる力
  • 構想力:心から実現したい未来像をビジョンとして描く
  • 決断力:他のメンバーにはできない決断ができる
  • 意志力:困難にもあきらめずにやり抜く
  • 実現力:ビジョンを実現する
  • 人間力:この人に付いていきたいと思う人としての魅力がある


組織を変えるために必要な条件


相談を受けた方のポジションは社長室の室長でした。

社長直属の部署とは言え、構図はトップと現場の間にいる中間管理職です。中間管理職のようなポジションで組織を変えるためには、次のような条件があることが必要です。


組織を変えるために必要な条件
  • 組織に危機感がある
  • 責任者に裁量権がある
  • 上位者の同意と支援が得られている
  • 信頼でき任せられる右腕がいる
  • 元気な若手がいる


以下、それぞれについての補足です。


[組織を変えるための条件 1] 組織に危機感がある


組織の中に、自分たちはこのままではいけない、変わらないといけないという健全な危機感があることです。

まだなければ、変革の必要性を訴える時に、今のままではダメになってしまうという危機感を生ませることが必要になります。危機感が変革のドライバーになっていくからです。


[組織を変えるための条件 2] 責任者に裁量権がある


変革の方向性、意思決定を任せられているなど、変革を手動する人に裁量権があることです。

他には、組織の人の配置も自分で決められる人事権、予算の権限もあると組織を動かしやすいです。人事については、外部からや上からの横槍が入らないこともポイントです。


[組織を変えるための条件 3] 上位者の同意と支援が得られている


変革を要請した人、例えば上位の部長などに、変革への同意と支援が得られていることです。

必要な時は他部署との調整など動いてくれる態勢ができていると、組織を変える人へのバックアップになります。


[組織を変えるための条件 4] 信頼でき任せられる右腕がいる


特に組織の規模が大きい場合ですが、信頼できる右腕的な存在がいることです。

企業で言えば COO (最高執行責任者) に当たるような実行者がいると、組織を動かしやすいです。


[組織を変えるための条件 5] 元気な若手がいる


将来のマネージャー候補となる若手が、率先して組織変革のために動いてくれることです。

元気な若手が意見を出し、変革プロセスに参加していると、変わる機運が高まり他のメンバーにも火がついていきます。


人と組織が変われない要因


たとえ、変わることは必要だとわかっていても、人は本能的には変化を嫌います。

なぜ人と組織は変われないのか - ハーバード流 自己変革の理論と実践 という本には、変革を阻害する要因を見極めるためのフレームが紹介されています。





「免疫マップ」 というもので、4つの要素があります。4つとは、改善目標、阻害行動、裏の目標、強力な固定観念です。

それぞれは、次のような関係になります。


免疫マップ
  • 変わるための 「改善目標」 を立てる
  • しかし、それとは逆の 「阻害行動」 を取ってしまう
  • なぜなら、実は 「裏の目標」 があり
  • その奥には 「強力な固定観念」 があるから


免疫マップの具体例


具体例で免疫マップを見てみましょう。

組織を変えるために、人事評価システムを見直すという改善目標を立てたとします。

望ましい評価システムはどうあるべきかを議論していますが、一部のメンバーからは新評価システム導入に賛同したにも関わらず、システム案への否定的意見ばかりが出ます。新旧のメリット・デメリットをフェアに比較せず、新システムの至らぬ点の重箱をつつくような意見です。これが 「阻害行動」 です。

阻害行動には 「裏の目標」 があります。否定的な意見ばかりを出す人の裏の目標は、今の自分のポジションを守ることです。

この人たちが恐れていることは、新しい人事評価システムが導入されると、自分の評価が変わってしまい、もしかすると自分は今までよりも低い評価をされるのではないかという恐れです。

実際には低評価がされることはないのだとしても、これが 「強力な固定観念」 となってしまい、改善目標とは逆の裏の目標をつくってしまい阻害行動をとってしまうのです。

組織を変える必要性、より良くすることはわかってはいるものの、自分の立場が大事だという個を優先していしまっていると言えます。

免疫マップが教えてくれるのは、固定観念が何かを見極めることです。そして、ゼロにすることは難しくても少しでも緩和・解消するためにはどうすればいいかです。


まとめ


今回は、リーダーシップと、組織変革についてでした。

最後に今回の記事のまとめです。



リーダーに求められる力
  • 構想力:心から実現したい未来像をビジョンとして描く
  • 決断力:他のメンバーにはできない決断ができる
  • 意志力:困難にもあきらめずにやり抜く
  • 実現力:ビジョンを実現する
  • 人間力:この人に付いていきたいと思う人としての魅力


組織を変えるために必要な条件
  • 組織に危機感がある
  • 責任者に裁量権がある (意思決定・人事・予算)
  • 上位者の同意と支援が得られている
  • 信頼でき任せられる右腕がいる
  • 元気な若手がいる


人や組織が変わらない要因を見極める 「免疫マップ」
  • 変わるための 「改善目標」 を立てる
  • しかし、それとは逆の 「阻害行動」 を取ってしまう
  • なぜなら、実は 「裏の目標」 があり
  • その奥には 「強力な固定観念」 があるから


免疫マップが教えてくれるのは、固定観念が何かを見極めること。ゼロにすることは難しくても少しでも緩和・解消するためにはどうすればいいか。





なぜ人と組織は変われないのか - ハーバード流 自己変革の理論と実践

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書いている人 (多田 翼)

複数のスタートアップ支援に従事。経営や事業戦略のコンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネージャー、マーケター。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。note も更新しています。

内容は個人の見解です。