出典: ファーストリテイリング
今回のテーマは、商品開発やマーケティングです。
✓ この記事でわかること
- ユニクロのスウェーデン冬季五輪公式ウェア
- 公式ウェアに採用されたことの意味は?
- 独自資産の獲得と横展開
- 学べること
ユニクロのニュースを取り上げ、商品開発やマーケティングに学べることを解説していきます。
ポイントは 「ヘビーユーザーをパートナーにする商品開発」 です。よかったら最後までぜひ読んでみてください。.
ユニクロの五輪公式ウェア
ユニクロが、2022年2月の冬季五輪でのスウェーデン選手団に公式ウェアを提供すると発表しました (プレスリリースはこちら) 。
出典: J-CAST ニュース
ウェアの公式採用だけではなく、スウェーデンのトップアスリート21人から構成されるブランドアンバサダー 「ユニクロ チーム スウェーデン」 を結成しました。
世界の舞台で挑戦を続けるアスリートとともに、ユニクロが追求する 「クオリティ」 「イノベーション」 「サステナビリティ」 への取り組みを伝えていくとのことです。
こちらがプロモーション動画です。
独自資源の獲得
ユニクロがスウェーデンの公式ウェアに採用されたニュースを、商品開発やマーケティングの観点から掘り下げてみましょう。
商品開発での意味合いは、ハイレベルなユーザーニーズを集められることです。
オリンピック代表選手のようなトップアスリートはウェアへの要望やこだわりが強いです。その分だけ要求レベルも高くなります。
ユニクロはトップアスリートと共同開発ができる機会を得られ、他社にはない独自資産にできます。公式ウェアはスウェーデンの選手一人ひとりの声を聞き、寒暖差の大きい冬の天候の中でも高いパフォーマンスを発揮できるように作られています。
また、マーケティングの視点では、スウェーデンの公式オリンピックウェアに採用されたという権威性を獲得しました。
商品開発への横展開
オリンピック用だけではなく、一般消費者向けの商品開発にも活かせます。
ユニクロは2021年6月に 「ユニクロプラス」 という新ブランドを立ち上げました。
出典: ユニクロ
今回のニュースとのつながりは、スウェーデンのトップアスリートの選手と共同開発した新しいブランドがユニクロプラスです。トップアスリートにも愛用してもらえる高い機能性と、環境への配慮の両立を実現しています。
以下の動画は、ユニクロプラスのプロモーション動画です。
学べること
では最後に、今回のユニクロの話から商品開発やマーケティングに学べることを整理しておきましょう。
一言で表現すれば、学びは 「自社商品・サービスのヘビーユーザーや愛好者の声に耳を傾けよう」 です。商品・サービスを長く使ってくれていたり、ファンのように愛着を持っている人に向き合う重要性です。
より一般化すれば、「既存顧客を大事にしよう」 です。
ビジネスでは新規顧客の獲得も必要ですが、新規のお客ばかりに目が向きすぎると、長年お客さんでいてくれた既存客の対応がおろそかになってしまいます。
ファンや愛好者、ヘビーユーザーのニーズを聞き応えていくことが、自分たちのレベル向上にもつながります。
注意点
ただし、1つ注意点があります。
ファンやヘビーユーザーの声が、その他の普通のユーザーやライトユーザーにも当てはまるかどうかの見極めです。
というのは、あまりにマニアックすぎるとヘビーユーザーにしか受け入れられず、ライトユーザーには逆に使いにくい、自分向けではない商品と思われてしまいます。要はニッチすぎるものになってしまうわけです。
例えばヘビーユーザーが求める機能を取り入れた結果、ライトユーザーには無用なものになってしまうばかりか、その分だけ値段だけが上がるケースです。お金を払ってでも欲しいと思うのは、ごく一部のユーザーしかいなくなります。
ヘビーユーザーに耳を傾けると同時に、そのニーズは広く当てはまるのか、本当に採用するかのジャッジが必要で、ここの目利きが重要なのです。
まとめ
今回は、ユニクロのスウェーデン五輪公式ウェアに学ぶ、商品開発やマーケティングについてでした。
最後にまとめです。
ヘビーユーザーをパートナーにする商品開発
- ビジネスでは新規顧客の獲得も必要だが新規の客ばかりに目が向きすぎると、長年お客さんでいてくれた既存客の対応がおろそかになってしまう
- ファンや愛好者、ヘビーユーザーのニーズに応えていくことは、自分たちのレベル向上にもつながる
- 商品サービスを長く使ってくれていたり、ファンのように愛着を持っている人に向き合おう
注意点
- ファンやヘビーユーザーの声が、その他の普通のユーザーやライトユーザーにも当てはまるかどうかの見極めが大事
- あまりにマニアックすぎるとライトユーザーには使いにくい、自分向けではない商品と思われてしまう
- ヘビーユーザーに耳を傾けるのは大事だが、広く当てはまるかのジャッジが必要
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