今回は、意思決定の方法についてです。
✓ この記事でわかること
- 意思決定で見落としがちなこと
- 2つの前提 (外部環境と内部環境)
- 意思決定を誤らないために、前提を疑おう
この記事を読んでいただきたいと思うのは、組織でリーダーをされている方です。マネジメント職の方で、難しい意思決定を仕事で求められている方に参考にしていただきたいです。
今回の一言のメッセージは、「大事な意思決定の前に前提を疑ってみよう」 です。これは見落とされやすいですが、意思決定で大切なことです。
お仕事での決断方法で参考になればうれしいです。
リーダーと決断力
組織のリーダーに求められることの1つが決断力です。特にリーダーにしかできない難しい意思決定です。
難しい意思決定とは、誰が見ても正解がわかる決断ではなく、甲乙がつけがたく最後は 「51 : 49」 で決めるような意思決定です。
意思決定で見落とされがちなこと
意思決定で見落としがちで、しかし重要なことがあります。前提を理解することです。
注意が必要なのは、特にこれまでとは状況が変わったのにもかかわらず、前提が変わっていることに気づいていない場合です。
前提がいつしか当たり前になり、意識から抜け落ちてしまい暗黙の了解になっています。しかし前提は固定ではなく変わり得るものです。前提が変わったのに、以前のままの前提で判断をすると意思決定を誤ります。
ではここで言っている前提とは何でしょうか?
ビジネスを想定すると、前提とは大きくは外部と内部の2つあります。
外部の前提
組織のリーダーであるマネージャーの立場に当てはめると、外部とはマネジメントしている組織が置かれた外部環境です。
具体的には会社や部署全体における、自分たちの組織の位置付けや期待される役割です。業務上で連携している他の関係各部署、さらに視野を広げると社外の顧客や競合などの市場です。
内部の前提
前提のもう1つである内部とは、組織全体の目的、目的から設定した目標、組織内の所属メンバー、あとは組織で使える予算です。
以上のような自分たちの組織への外部環境と内部状況が、組織で意思決定をする時の前提になっています。
前提の落とし穴とハマらない方法
本来は、こうした1つ1つの前提条件を見て照らし合わせながら意思決定をしていくべきです。
しかし毎回いちいち前提を確認しての決断は、意思決定がそれだけ遅くなります。平たく言ってしまうと 「めんどくさい」 ですよね。
次第に前提を確認することが省略され、前提の固定化につながり当たり前のことにすり替わり、いつの間にか暗黙の了解となるわけです。
効率的な一方で、落とし穴があります。
前提は固定されたことではなく変化します。ですが、変わったことに気づけない、または気づくのが遅れた状態で意思決定をすると、決断を誤るわけです。
だから大事なのは 「前提が変わっていないか」 と前提に疑いの目を向けることです。
一手間やもっと手間がかかるかもしれません。しかし特に組織のリーダーの決断は影響力が大きく、前提を把握しないままの意思決定には危うさがあります。
リーダーに課された役割は、前提に立ち返り 「今までの前提と変わってしまったのではないか」 という健全な批判的精神を持つことです。特に大事な意思決定の前には前提を疑うといいです。
まとめ
今回は意思決定において前提を見る重要性でした。
最後にまとめです。
意思決定で見落とされがちなこと
- 前提がいつしか当たり前になり、意識から抜け落ちてしまうと暗黙の了解になる
- 例えば前提とは自分たちの組織への外部環境と内部状況
- 前提が変わったのに、以前のままの前提で判断をすると意思決定を誤る
前提を疑おう
- 特に組織のリーダーの決断は影響力が大きく、前提を把握しないままの意思決定には危うさがある
- リーダーに課された役割は、前提に立ち返り 「今までの前提と変わってしまったのではないか」 という健全な批判的精神を持つこと
- 特に大事な意思決定の前には前提を疑うといい
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