投稿日 2020/02/26

知識創造プロセス SECI モデルを応用したアウトプット術 (読書と仕事の例でご紹介) 


今回は、アウトプットについてです。

✓ この記事でわかること
  • SECI モデルとは?
  • 「読書 × SECI モデル」 のアウトプット術
  • 仕事に応用する方法?

こんな疑問に答える内容を書きました。

SECI モデルを使ったアウトプットの方法について、記事の前半では組織の知識創造プロセスである SECI モデルをご紹介しています。後半では、SECI モデルを個人でのアウトプットに当てはめ、具体例で読書と仕事への応用を書いています。

ぜひ記事を読んでいただき、普段のアウトプットへの参考にしてみてください。

SECI モデル


いきなりですが、SECI モデルをご存知でしょうか?

SECI モデルとは、組織での知識創造プロセスです。


✓ SECI モデル
  • Socialization (共同化):組織の個々が暗黙知を得て、皆で伝達しようとする
  • Externalization (表出化):共有を通して暗黙知が形式知化される
  • Combination (連結化):それぞれの形式知が組み合わさり、新しい形式知になる
  • Internalization (内面化):形式知を実践し、新しい暗黙知を得る

形式知とは、言葉や図表・数式で説明や表現ができる知識です。SECI モデルは、暗黙知から形式知へ、形式知から新しい暗黙知を獲得し、知識を強化していきます。

SECI モデルは、個人のレベルでのアウトプットに応用ができます。


SECI モデル的アウトプット術


では、SECI モデルを使うアウトプットのやり方を見ていきましょう。

4つのプロセスは、それぞれ以下のようになります。

✓ SECI モデル的アウトプット
  • 自分の中で気づきが生まれる (アウトプットのネタ) [共同化]
  • 言語化や図でアウトプットをする。発信する [表出化]
  • アウトプットへのフィードバックが得られる。アウトプットを通して学ぶ [連結化]
  • 新しい気づきを得る [内面化]

SECI モデルを使ったアウトプットを、さらに具体的に見ていきましょう。まずは読書です。


読書への応用


普段、読書はどのような方法をされていますか?

本を読む楽しさは、読んでいる時、そして、読んだ後にあります。読んだ後とは、読書を通してのアウトプットです。

SECI モデルを読書からのアウトプットにあてはめると、次のようになります。

✓ SECI モデルの読書への応用
  • 本を読み気づきを得る[共同化]
  • 理解した内容や解釈を自分の言葉に発信する。さらに仕事の場などで実践してみる [表出化]
  • フィードバックが得られる。実践してどうなったかを振り返る [連結化]
  • アウトプットや実践などのアクションから新しい気づきを得る [内面化]

インプットだけの読書は、4つのうち1つ目の 「共同化」 までです。アウトプットをすれば、4つ目の 「内面化」 という新たな気づきまで行くことができます。

SECI モデルを活かしたアウトプット術をもう1つご紹介します。仕事での応用です。


仕事での応用


SECI モデルの仕事への応用についてもご紹介しますね。

仕事でも自分からアウトプットをすると、それだけインプットにつながり好循環になります。

SECI モデルを仕事でのアウトプットに当てはめると、以下のようになります。

✓ SECI モデルの仕事への応用
  • 同僚に共有したい情報が見つかる [共同化]
  • 自分の言葉にして伝える (直接話す, メッセージやメール, 資料にまとめる) [表出化]
  • 感想や意見をもらう。そこには自分にはなかった視点がある [連結化]
  • フィードバックから新しい気づきを得る [内面化]

仕事でも、先ほどご紹介した読書と同じです。

インプットだけで終わらず、アウトプットをセットにしてみましょう。インプットとアウトプットの好循環が生まれます。


まとめ


今回は、アウトプットについてでした。SECI モデルを個人でのアウトプットに活かす方法を、読書と仕事に当てはめてご紹介しました。

最後にまとめです。

SECI モデルからのアウトプット
  • 自分の中で気づきが生まれる (アウトプットのネタ) [共同化]
  • 言語化や図でアウトプットをする。発信する [表出化]
  • アウトプットへのフィードバックが得られる。アウトプットを通して学ぶ [連結化]
  • 新しい気づきを得る [内面化]

SECI モデルの読書への応用
  • 本を読み気づきを得る[共同化]
  • 理解した内容や解釈を自分の言葉に発信する。さらに仕事の場などで実践してみる [表出化]
  • フィードバックが得られる。実践してどうなったかを振り返る [連結化]
  • アウトプットや実践などのアクションから新しい気づきを得る [内面化]

SECI モデルの仕事への応用
  • 同僚に共有したい情報が見つかる [共同化]
  • 自分の言葉にして伝える (直接話す, メッセージやメール, 資料にまとめる) [表出化]
  • 感想や意見をもらう。そこには自分にはなかった視点がある [連結化]
  • フィードバックから新しい気づきを得る [内面化]

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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

ブログ以外にマーケティングレターを毎週1万字で配信しています。音声配信は Podcast, Spotify, Amazon music, stand.fm からどうぞ。

名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。