2020/02/25

顧客不在のマーケティングは失敗する。成功するマーケティングを 「ジョブ理論」 から考える




今回は、マーケティングについてです。

  • マーケティング施策の成功を分けるものとは?
  • 「ジョブ理論」 に当てはめると?
  • ジョブ理論からつくるマーケティング

こんな疑問に答える内容を書きました。


この記事でわかること


この記事でわかるのは、マーケティングの成功を分けるものは何かです。

ネスレ日本 CMO のインタビュー記事から着想を得て、マーケティングをジョブ理論を使って掘り下げています

マーケティングは、ビジネスに汎用的なものの見方・考え方、スキルです。ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。


マーケティング施策の成否を分けるもの


Marketing Native のインタビュー記事を読みました。

ネスレ日本 CMO 石橋昌文が教える 「マーケティングで成功する考え方、失敗する考え方」|Marketing Native


興味深いと思ったのは、記事タイトルにもなっているマーケティング施策の成否を分ける考え方です。

以下は、記事からの引用です。

――そういうときに CMO の立場として重視していることは何ですか?

ブランドチームの人はどうしても自分のブランドを最優先に考えがちです。そのこと自体は真っ当なのですが、物事の判断基準がブランド一辺倒になってしまって、消費者が不在になるときがあるんです。顧客の問題解決が大事なのに、ブランドの問題解決の視点からアプローチをしているんですね。

そんなときは 「それはあなたのブランドの問題を解決することであって、お客さまの問題を解決することではないでしょう」 「お客さまの問題を解決する視点はどこにあるんですか?」 と突っ込んでいます。

――忘れがちな視点ですが、そこに施策の成否を分けるポイントがあるんですね。

お客さまの問題解決につながらないような企画は、最終的にうまくいかないんです。それは要するに自分たちができることであり、ブランドを起点にできることを提供しているだけで、メーカー側の一方的な話に過ぎません。

そうではなく、「このサービスはお客さまのこういう問題を解決できるので、うまくいくと思います」 という提案になっているか、なおかつ提案のロジックが腹落ちするかという点をチェックするのが CMO の1つの役割です。

(引用: ネスレ日本 CMO 石橋昌文が教える 「マーケティングで成功する考え方、失敗する考え方」|Marketing Native)

顧客不在のマーケティング施策は失敗します。

商品やサービスが存在するのは、顧客の問題解決のためです。しかし、いつしか消費者不在の議論や施策になると、顧客ではなく自分たちの問題を解決しているだけになってしまうのです。


ジョブ理論


ところで、ジョブ理論をご存知でしょうか?

ジョブ理論は、英語では Jobs to be Done と表現します。

ジョブ理論の考え方は、顧客が商品やサービスを買うのは、ジョブ (片付ける用事) のためであり、そのために商品・サービスを雇うと捉えます。

先ほどの顧客不在の施策にジョブ理論を当てはめると、失敗するマーケティング施策とは、自分たちのジョブを自分たちで片付けようとしたということです。

では、成功するマーケティングにするためには、どうすればいいのでしょうか?


ジョブ理論から考える成功するマーケティング


顧客をジョブ理論というレンズを使って見れば、成功するマーケティングにつながります。

具体的には、次のような問いに答えていき、顧客基点でのマーケティングをつくります。


ジョブ理論からのマーケティング
  • 誰のジョブを片付けるのか [ターゲット顧客]
  • どんな状況で発生しているジョブか [ユースケース]
  • ジョブは何か [欲求や問題]
  • 雇う可能性のある選択肢は何か [競合]
  • その中で自分たちが選ばれる理由 [強み]
  • ジョブをどう片付けるか [提供価値 (プロセス) ]
  • 片付けた結果、何が得られたか [提供価値 (結果) ]
  • 再び雇ってもらえるか [リピート]


以上について、もし主語がブランドになってしまえば、顧客不在の提供者側の一方的な施策になります。

主語はあくまで顧客です。顧客を基点にして1つ1つを解像度高く落とし込んでいきます。具体化と一貫性がポイントです。


まとめ


今回は、顧客不在のマーケティングと、顧客基点のマーケティングについてでした。

最後に今回の記事のまとめです。


1.
顧客不在のマーケティング施策は失敗する。
商品やサービスが存在するのは、顧客の問題解決のため。しかし、消費者不在の議論や施策は、顧客ではなく自分たちの問題を解決しているだけになってしまう。


2.
ジョブ理論 (Jobs to be Done) は、顧客が商品やサービスを買うのは、ジョブ (片付ける用事) のためであり、そのために商品・サービスを雇うと捉える。
失敗するマーケティング施策とは、自分たちのジョブを自分たちで片付けようとしたということ。


3.
ジョブ理論からのマーケティング
  • 誰のジョブを片付けるのか [ターゲット顧客]
  • どんな状況で発生しているジョブか [ユースケース]
  • ジョブは何か [欲求や問題]
  • 雇う可能性のある選択肢は何か [競合]
  • その中で自分たちが選ばれる理由 [強み]
  • ジョブをどう片付けるか [提供価値 (プロセス) ]
  • 片付けた結果、何が得られたか [提供価値 (結果) ]
  • 再び雇ってもらえるか [リピート]

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書いている人 (多田 翼)

ベンチャーから一部上場企業の経営・事業戦略を支援。マーケティング、コンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネジメント。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。