2020/02/22

書評: リアルビジネス3.0 - あらゆる企業は教育化する。目指すのは顧客と一体で学び合う関係




今回は書評です。

リアルビジネス3.0 - あらゆる企業は教育化する という本をご紹介します。





  • どんな本?
  • ビジネスが 「教育化する」 とはどういうことか?
  • 教育化の個人のレベルでの横展開

こんな疑問に答える内容を書きました。


この記事でわかること


この記事でわかるのは、
です。

この本の 「ビジネスの教育化」 というコンセプトは、興味深い捉え方でした。BtoC も BtoB にも示唆があります。

ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。


この本に書かれていること


内容を一言で言えば、カスタマーサクセスの事例集です。

おもしろいと思ったのは、カスタマーサクセスを 「教育化」 というコンセプトで捉えていることです。BtoC と BtoB の事例が豊富に紹介されています。

以下は、本書の内容紹介からの引用です。

人口減少下の新しい世界では顧客との関係性が大きく変わる!

「教育化」 で成功した成長企業のビジネスモデル!

  • 住民の対立に首を突っ込む緑化会社
  • 人気集める 「花ひろば学園レモン部」
  • 合言葉は 「箱を売るな、温度を売れ」
  • 年間2万人参加の驚異のワークショップ
  • 星空の楽しみ方を教える 「プロ集団」
  • 売るのは自社製品でなく、自社の失敗

では、ビジネスの教育化とは何でしょうか?


ビジネスの教育化


この本の教育化を一言で表現すれば、顧客に教えながら共に学び合い、顧客と一体でビジネスをやることです。

自社商品やサービスを越えて顧客に成功方法を教え、顧客と一緒に問題発見や解決をしながら顧客ビジネスの成長に貢献します。

ポイントは 「一緒に」 です。本書では 「一体的」 と表現しています。

簡単には解決しない問題に対して、顧客に教え、顧客からも教わりながらの協働です。顧客に一方的に教えるのではありません。

自社と顧客で共に教え学び合う関係になります。自社商品・サービスに詳しいのは自分たちです。顧客の状況や問題背景には顧客が最も詳しいです。それぞれが知恵を出し合い、教え合いながら一体となって解決をしていくのです


教育化までの三段階


本書では、教育化のビジネスになるまでには三段階あると言います。


教育化までの三段階
  • 売り買い (売って終わり) [一時的]
  • サービス化 [継続的]
  • 教育化 [一体的]


2つ目のサービス化からが、リテンションモデルです。3つ目の教育化とは、顧客との関係性がさらに深まっている状態です。

サービス化と教育化の違いは、サービス化ではまだ一方的な提供です。ある意味で顧客へは上から目線で、自社商品・サービスで 「これで解決できるでしょ」 という立ち場です。

教育化は、一体的で教え合うという双方向です。自社商品やサービスの枠を越えての協働です。

仲間同士という感覚に近く、「簡単には解決しないが、なんとか一緒に乗り越えよう」 です。逆に言えば、本質的な問題解決や成功を顧客と一緒に取り組むのが目指す教育化です。


個人のレベルへの横展開


ここからは、ビジネスの教育化から、個人のレベルでどんな学びがあるかを掘り下げます。

具体的には、私の今の働き方であるフリーランスの仕事に当てはめてみます。

私のフリーランスとしての主な仕事内容は、経営や事業のコンサルティングです。企業規模は一部上場からベンチャー、個人で経営している会社と様々です。

経営や事業の戦略立案と実行、マーケティング、ブランディング、プロダクト開発やセールスの支援をしています。

自分のやっている仕事の中で、何が教育化にできるかを考えると、次の2つです。


教育化の応用
  • 自分が提供していることを、自分がいなくても再現できるように教える
  • ノウハウやスキルを広く提供 (ブログ, Twitter, YouTube など)


1つ目は、顧客企業にコンサルティングを提供して終わりではなく、顧客企業の中で自分たちだけでもできるようになるまでを目指します。私自身がいなくてもまわるようにするのです。

どんなフレームや方法でやっているのかまで教え、教えるプロセスを通じてお互いに学び合います。

2つ目のネットで広く提供するとは、ブログや YouTube などで、自分の経験やビジネスのノウハウを発信します。ソーシャルでつながっている人へのゆるい関係での教育化です。

ここでも一方的に教えるというよりも、共に学び合う関係をつくります。


まとめ


今回は、リアルビジネス3.0 - あらゆる企業は教育化する という本を取り上げました。





ビジネスの教育化とは何か、教育化の個人での働き方の応用を掘り下げました。

最後に今回の記事のまとめです。


1.
本の内容を一言で言えば、カスタマーサクセスの事例集。BtoC と BtoB の事例が豊富に紹介。おもしろいのは、カスタマーサクセスを 「教育化」 というコンセプトで捉えていること。


2.
教育化とは、顧客に教えながら共に学び合い、一体でビジネスをやる。自社商品やサービスを越えて顧客に成功方法を教え、それぞれが知恵を出し合う。顧客と一緒に問題発見や解決をしながら顧客ビジネスの成長への貢献。


3.
個人のレベルへの教育化の応用
  • 自分が提供していることを、自分がいなくても再現できるようにする。教えるプロセスを通じてお互いに学び合う
  • ノウハウやスキルを広く提供 (ブログ, Twitter, YouTube など) ソーシャルでつながっている人と共に学び合う





リアルビジネス3.0 - あらゆる企業は教育化する

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書いている人 (多田 翼)

ベンチャーから一部上場企業の経営・事業戦略を支援。コンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネージャー、マーケター。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。

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1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。