2020/02/02

「戦略的かどうか」 の因数分解から考える、戦略ストーリーとマーケティングストーリー




今回は、戦略についてです。

  • 「戦略的」 とはどういうことか?
  • 戦略とストーリー
  • マーケティングの戦略ストーリーとは?

こんな疑問に答える内容を書きました。


この記事でわかること


この記事でわかるのは、戦略についてです。

記事の前半では、戦略的とはどういう状態を言うのか、後半では戦略とストーリーについて掘り下げています。

戦略的なものの見方や考え方は、ビジネスで汎用的なものです。

ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。


戦略的とは何か


いきなりですが、どのような条件であれば 「戦略的かどうか」 が判断できるでしょうか?

私がある方から学んだことで、次の2つが満たされていると戦略的になっています。


戦略的
  • 時間軸が長い
  • 視点が多い


両方がない場合、つまり考えている範囲の時間軸が短く、戦略の根拠や打ち手の視点が少ないのが 「短絡的」 です。

時間軸と視点で2軸をつくって、もう少し 「戦略的とは何か」 について掘り下げてみます。


時間軸 × 視点のマトリクス


時間軸が長いか、視点が多いかでマトリクスをつくると、次の図のようになります。





戦略的とは、右上です。「時間軸が長い & 視点が多い」 です。

短絡的は左下です。

時間軸と視点のどちらか一方を満たしている場合は、それぞれ 「脆弱的」 か 「近視眼的」 です。

脆弱的とは、視点が少ない場合です。時間軸は長く考えられているものの、考える視点が少ないので根拠が弱かったり、打ち手のロジックが甘くなります。戦略シナリオが脆弱になり、メインシナリオの代替案であるプラン B を持てません。

もう1つの近視眼的とは、時間軸が短い場合です。考えている視点は多いものの、目の前のことにしか意識がいっていません。想定シナリオや打ち手が短期的になものばかりになります。


戦略ストーリー


ここからは、戦略のストーリーについてです。

時間軸の長さで考えたいのは、ストーリーです。

ここで言うストーリーとは、時間的な奥行きです。平たく言えば、戦略シナリオの主な要素について、どんな順番でどういう因果関係を描くかです。

例えば、A と B の要素があったとして、
  • A と B は両方同時に起こる
  • A が先で B になる
  • B が先に起こり A につながる
という、A と B の2つがどのような関係になるかです。

戦略におけるストーリーのおもしろさは、書籍 ストーリーとしての競争戦略 (楠木建) で興味深く読めます。





これは著者の楠木さんの言葉で、「ビンタをしてから抱きしめる」 のか 「抱きしめてビンタをする」 では、意味合いが全く異なります。


マーケティングでのストーリー


ストーリーという流れや順番を意識すると、戦略のシナリオが具体的に見えてきます。

例えばマーケティング戦略と実行の流れを可視化すると、次のようになります。




このように描くことによって、戦略と施策から目的を達成するために、どんな戦略を取るのか、実行プランはどうなるか、そして KPI 設定にもつながります。

なお、こちらの図を使ったマーケティングの考え方は、別の記事で詳しく書いています。よければ、ぜひ読んでみてください。





まとめ


今回は、戦略についてでした。

最後に今回の記事のまとめです。



戦略的とは
  • 時間軸が長い
  • 視点が多い




戦略でのストーリーとは、時間的な奥行き。戦略シナリオの主な要素について、どんな順番でどういう因果関係を描くか。


マーケティングでの戦略から実行へのストーリー







ストーリーとしての競争戦略 (楠木建)

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書いている人 (多田 翼)

ベンチャーから一部上場企業の経営・事業戦略を支援。マーケティング、コンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネジメント。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。


1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。