
今回は、仮説と実行についてです。
- PDCA ならぬ HDCA とは?
- あいまいな仮説 vs 明確な仮説
- 仮説を明確にするメリット
こんな疑問に答える内容を書きました。
この記事でわかること
この記事でわかるのは、仮説の重要性と、仮説をどう立てるかです。
HDCA というサイクルをご紹介し、仮説を明確にする方法と、なぜ明確にすると良いかを書いています。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。
HDCA サイクル
PDCA はよくご存知だと思います。
PDCA の P は計画 (Plan) です。
PDCA の最初を、計画ではなく仮説としたのが HDCA です。
H は Hypothesis (仮説) です。「仮説 → 実行 → 検証 → 適応」 という流れをまわし続けるのが HDCA です。
明確な仮説
HDCA で大事なのは、仮説を明確にすることです。
仮説があいまいだと、実行から検証、その後の仮説の精度向上がうまくまわりません。
あいまいな仮説とは例えば、「このサービスはユーザーが使ってくれるだろう」 です。
これを明確な仮説で表現するなら、次のようになります。
明確な仮説 (例)
- 少なくともこのサービスを知っている人の 30% は、サービスのユーザー登録をするだろう
- 少なくともサービス利用者の 75% は、初回無料トライアル後の有料プランに乗り換えるだろう
このような仮説の明確化、別の表現をすれば仮説の解像度を上げておくと、どんなメリットがあるでしょうか?
仮説の解像度を上げるメリット
仮説というのは、立てた時点では 「仮の答え」 です。
仮説は検証をすることによって精度が上がってきます。検証前に仮説を明確にすることは、仮説の精度向上につながります。
では、仮説の精度向上には何が必要でしょうか?
具体的には、次の4つです。
仮説の精度向上につながる要因
- 実行の精度
- 検証の精度
- 失敗の精度
- 教訓の精度
冒頭にご紹介した HDCA に沿って考えると、H の精度が上がるので、実行の中身も良くなります。仮説が明確なので、何をどんな観点で実行すればよいかが見えてくるからです。
C の Check にもつながります。
先ほどのあいまいな仮説と明確な仮説の例では、
- このサービスはユーザーが使ってくれるだろう [あいまいな仮説]
- 少なくともこのサービスを知っている人の 30% は、サービスのユーザー登録をするだろう [明確な仮説]
後者のように仮説が明確であれば、検証のポイントもわかりやすいです。
明確な仮説によって、失敗と教訓の精度も上がります。仮説と実行後の結果を比較した際に、どこがうまくいかなかったかの評価ができ、失敗からの学びも解像度が上がります。
以上の、実行、検証、失敗、教訓において質が上がり、HDCA をまわすことにより、最初の仮説がよりブラッシュアップされるのです。
まとめ
今回は、仮説についてでした。
あいまいな仮説ではなく、数字で表現し仮説を明確にする具体例と、明確にするメリットを掘り下げました。
最後に今回の記事のまとめです。
1.
仮説があいまいだと、実行から検証、その後の仮説の精度向上がうまくまわらなくなる。
2.
あいまいな仮説と明確な仮説の例
- このサービスはユーザーが使ってくれるだろう [あいまいな仮説]
- 少なくともこのサービスを知っている人の 30% は、サービスのユーザー登録をするだろう [明確な仮説]
3.
仮説の精度向上につながる要因
- 実行の精度
- 検証の精度
- 失敗の精度
- 教訓の精度