出典: ロケットニュース
今回のテーマは、商品を絞ることの意味合いです。
おもしろいと思ったドンキの新業態のお店を取り上げ、マーケティングに学べることを見ていきます。
✓ この記事でわかること
- お菓子ドンキ、お酒ドンキ、驚辛ドンキの特徴
- 商品カテゴリーを絞ることの意味合い
- 広く浅くより 「狭く深くなマーケティング」 とは?
よかったら最後までぜひ読んでみてください。
ドンキの新業態
ドンキ・ホーテが新しく始めている、商品カテゴリーを絞ったお店がおもしろいです。
お菓子ドンキ
お菓子ドンキ (出典: PR TIMES)
店内はドンキさながらの、よく目立つ個性的な POP (店頭販促) が付いていて、商品が所狭しと並んでいます。
お菓子ドンキでは、お菓子の種類も豊富で、昔ながらのお菓子や海外輸入のチョコレートなどがあります。従業員が実際に試し、おすすめする商品を紹介するなど、ドンキらしい売場になっています。
お菓子ドンキのイメージは、ドンキ版の駄菓子屋です。ドンキが駄菓子屋さんをやるなら、こういうお店にすると思えるドンキの世界観がよく出ています。
お酒ドンキ
お菓子ドンキ以外にも、お酒ドンキなんていうのもあります。
お酒ドンキ (出典: ロケットニュース)
驚辛ドンキ
もう1つご紹介したいのは 「驚辛 (きょうから) ドンキ」 です。
出典: ドン・キホーテ
世界の様々な種類の辛さが味わえる食品を集めているお店です。
ドンキの従業員が実際に食べ、辛さレベルや味などのレビューを反映した POP があり、遊び心にあふれつつ、ドンキならではの体験ができるお店になっています。
商品を絞ることの意味 (学べること)
ご紹介してきた 「お菓子ドンキ」 「お酒ドンキ」 「驚辛ドンキ」 という1つのカテゴリーに特化したお店からは、マーケティングの観点で学べることがあります。
今回のテーマとして掘り下げていきたいのは、「商品を絞ることの意味合い」 についてです。
顧客が絞られる
結論のポイントを先に言えば、商品を絞れば顧客も絞られます。
ドンキの新業態店舗の例に当てはめれば、向き合うお客さんの間口を広くとるよりも、お菓子ならお菓子が好きな人たち、驚辛なら辛い食べ物が大好きな人に注力しています。逆に言えば、激辛な食べ物が苦手な人は最初から範疇の外に置いているわけです。
商品を絞り、ターゲットとなるお客さんが定まれば、自分たちがやることも明確になります。具体的には、お客さんのどんなニーズに応えるのか、彼ら彼女らにとって何が魅力に映り、どういう体験が価値なのかです。
価値とは、何かと比べて相対的なものです。お客さんが頭の中で何と比べるのか、つまり顧客視点での競合商品やサービスが見えてきます。
狭く深いことの価値
以上のように起点になる何かを設定すれば、例えばドンキのように扱う商品カテゴリーを絞れば、そこから連動してマーケティングや商品開発の方針が明確にできます。
絞っているからこそ、広く浅く手がけているプレイヤーに比べ、自分たちは狭いかもしれませんが深くお客さんに刺さる価値を提供できるわけです。お客さんからは 「これは自分向けの商品だ!」 と思ってもらえます。
まとめ
今回はドンキの新業態のお店をご紹介し、マーケティングに学べることを見てきました。
最後にまとめです。
商品を絞ることの意味合い
- 商品を絞ればお客も絞られる。ターゲット顧客が定まれば、自分たちがやることも明確になる
- 具体的には、お客さんのどんなニーズに応えるのか、何が魅力に映り、どういう体験が価値なのかを見出だせる
- 絞っているからこそ、広く浅く手がけているプレイヤーに比べ、狭いが深くお客さんに刺さる価値を提供できる
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