出典: インターネットコム
今回のテーマは、顧客を変えることの意味合いです。
おもしろいと思った日産のコンセプトカーを取り上げ、マーケティングの観点から本質は何かを掘り下げていきます。
✓ この記事でわかること
- 日産が商用ワンボックスカー ｢キャラバン｣ を toC (一般消費者) 向けを提供
- 新しいキャラバンの特徴
- お客さんを変えることの意味 (マーケティングに学べること)
- 顧客理解と価値提供
よかったら最後までぜひ読んでみてください。
日産のワンボックスカー ｢キャラバン｣
日産が商用ワンボックスカー ｢キャラバン｣ を、一般消費者向けに展開していくとのことです。
出典: インターネットコム
商用車から一般消費者向けの車へ
以下は、日経新聞の記事からの引用です。
日産自動車が商用車のターゲットを一般消費者に広げている。
ワンボックスカー ｢キャラバン｣ について、4月に内装の質を乗用車並みに高めた最上級モデルを投入する。多くの荷物を積むために設計された広い車内空間などを生かし、キャンプなどアウトドアでの用途を提案する。
(中略)
日産は最上級モデルの投入だけにとどまらず、一般消費者の需要を取り込むためのキャラバンのあり方を模索してきた。その中で荷室 (にしつ) 部分を自宅のリビングのようにデザインしたコンセプトカー ｢マイルームコンセプト｣ も開発した。
車内に木材や間接照明を採用し、快適な居住空間を目指した。仕事と休暇を組み合わせる ｢ワーケーション｣ などでの用途も想定している。
広い車内をリビング仕様に
商用車から一般消費者向けの車に変えるにあたって、車内を自宅のリビングのようにしました。
車の荷室がリビングのようになっている (出典: Car Watch
車内にベッドを付け、座席とシート材や色を統一してインテリアの質を高めています。
顧客を変える意味 (学べること)
では日産のキャラバンの事例から、マーケティングの観点で学べることを見ていきましょう。
一言で表現すれば、学びは ｢向き合うお客さんが変われば、背後にあるニーズや求める価値も違うものになり、お客さんの利用用途が変わる｣ です。
言葉にすると当たり前に聞こえるかもしれませんが、あらためてマーケティングで大事なことです。
この話をキャラバンに当てはめてみましょう。
キャラバンの提供価値
もともとの商用車としてのキャラバンへのニーズを整理すると、
- 一度に多くの荷物が運べる
- 荷物の出し入れがしやすい
- 内装も含めて頑丈で耐久性がある
言ってしまえば少々ガサツでもいいので、ビジネスでの商用に適した車で運搬がしやすいことが利用者にとっての価値でした。
一方で同じ車でも一般消費者向けになれば、利用シーンと求められるニーズや価値が変わります。
想定している用途はキャンプなどのアウトドアや、旅行をしながら仕事もするワーケーションです。アウトドアやワーケーションでは持ち運ぶ荷物は多少はあるものの、それ以上に車に求められる価値は ｢移動や車内泊で快適に過ごせること｣ です。
だからこそキャラバンは車内をリビング仕様にしているわけです。
顧客理解と価値提供
以上のように、向き合うお客さんが変われば、連動して利用シーンと背後にあるニーズ、得たい価値が変わります。
最後に学びとして残しておきたい、マーケティングを成功させるポイントは、
- お客さんの理解では想定される利用シーンや背後にあるニーズまで理解する
- 顧客理解を起点に、お客の利用用途とニーズに合う商品･サービスの提供
- 商品･サービスからお客の期待以上の価値をもたらす
まとめ
今回は日産のワンボックスカー ｢キャラバン｣ を取り上げ、マーケティングに学べることを見てきました。
最後にまとめです。
顧客変更の意味合い
- 向き合うお客さんが変われば、利用用途と背後にあるニーズや得たい価値も変わる
- 利用シーンや背後にあるニーズまでの顧客理解を起点に、利用用途とニーズに合う商品･サービスからお客さんの期待以上の価値を提供しよう
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