投稿日 2022/06/25

ノンアルワイン 「モクバル」 のヒット理由に学ぶ、利用シーンを絞っての価値をつくる方法


今回のテーマは、提供価値のつくり方です。

おもしろいと思ったノンアルコール飲料を取り上げ、マーケティングに学べることを見ていきます。

✓ この記事でわかること
  • ノンアルコールワイン 「モクバル」 の売上が好調
  • ヒットの理由
  • 利用シーンを絞っての価値提供
  • マーケティングに学べること

よかったら最後までぜひ読んでみてください。

ノンアルワイン 「モクバル」 


ご紹介したいのは、メルシャンが提供するノンアルコールのワインです。名前は 「モクバル」 です。

MOCK Bar オレンジ & マンゴー mix (左) // MOCK Bar 洋なし & パイン mix (右) (出典: 日経クロストレンド

好調な売上


以下は、日経クロストレンドの記事からの引用です。

国内ワイン最大手のメルシャンが2021年6月に発売した、サングリア系のノンアルコール飲料 「MOCK Bar (モクバル) 」 が好調だ。

発売から約2カ月半で、年間目標の5割に当たる約18万本を出荷。その鍵は250ミリリットルで300円強という価格が示す、アルコール飲料に匹敵する高級路線だった。

ヒット理由


売れている要因は、平日夜の 「ご褒美需要」 を捉えたからです。

同じ記事から引用すると、

サングリアのノンアル版であるモクバルも、ぜいたく感を演出する工夫をしている。前述のように、配合するフルーツの数を増やして炭酸を加え、缶よりもコストがかかる小瓶を採用してワインボトルのようなデザインを施した。価格もビール系やチューハイ系のノンアル飲料よりは高めにしている。

 「例えば、平日の夜に『1杯飲みたい』と思っても翌日仕事があるとためらいがち。そんなとき『自分へのご褒美』として買って帰るような用途を想定した。販売データを見ても30代女性が平日に購入するケースが多く、週末に売れる『スパークリングアルコールゼロ』(ノンアルの発泡性ワイン) とは明らかに購入層が違うと感じている」 (齊藤氏) 。

では、もう少しモクバルのヒット理由について掘り下げてみましょう。


利用シーンと価値


モクバルのヒット理由についての自分の解釈は、お客さんと利用シーンを絞り、モクバルを飲むことでの価値をお客に提供しているからです。

利用シーンと価値は具体的には、平日の夜に、ノンアルということで気兼ねなく飲め、自分自身へのご褒美タイムとして満喫できることです。その時にモクバルを飲む人の気持ちは、今日も1日がんばって働いた自分を褒めたい、ねぎらいたい、嫌なことも多少はあったけど最後はほっと一息つきたいという感情です。

1日の大切なご褒美タイムに飲むので、高級感があって、ただし無理せず手が届くくらいの価格のモクバルが選ばれると見ました。


学べること


では最後に、モクバルから学べることを整理してみましょう。

次のような問いかけをすれば、マーケティングの戦略や施策につながる着想が得られます。

✓ マーケティングへの問いかけ
  • 商品・サービスを、誰がどういう状況で使うか
  • 利用シーンの背景には、どんな満たされない感情や望みがあるか
  • 奥にある気持ちに応えるために、自分たちは何をするか (商品開発, マーケティング, 販売) 
  • 商品・サービスからもたらされる本質的な価値は何か (お客さんの奥にある本音を満たしているか) 

これらの問いかけがモクバルから学べることで、お客さんの立場になり、お客が望む価値提供につながります。

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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。