投稿日 2022/06/09

濡れた髪専用ヘアブラシ 「オーバルリングヘアブラシ」 に学ぶ、ターゲット利用シーンを明確にする重要性

出典: PR TIMES

今回のテーマは、マーケティングのターゲット設定です。

おもしろいと思ったヘアブラシを取り上げ、マーケティングに学べることとしてターゲット設定について見ていきます。

✓ この記事でわかること
  • 濡れた髪専用の 「オーバルリングヘアブラシ」 の特徴
  • マーケティングに学べること
  • 「ターゲット利用シーン」 を明確にする重要性 (なぜシチュエーションまで絞るのか?) 

よかったら最後までぜひ読んでみてください。

濡れた髪専用のヘアブラシ


ご紹介したいのは、貝印の 「オーバルリングヘアブラシ」 です。シャンプーの後に使うことを想定した濡れた髪に特化したヘアブラシです。


シャンプー後は髪が濡れていて、髪が絡みやすく傷みやすいデリケートな状態になっています。オーバルリングヘアブラシを使えば、絡まりを解消し髪が痛みにくくなるだけでなく、水分が毛先に落ちて乾きやすい状態にできます。


シチュエーションまで絞る


ではオーバルリングヘアブラシから、マーケティングの観点で学べることを掘り下げていきましょう。

一言で表現をすれば、学びは 「商品やサービスが使われるシチュエーション (利用シーン) を絞って明確にしよう」 です。

お客さんを絞ってターゲット顧客を設定することは、マーケティングではよく行われます。オーバルリングヘアブラシから学べるのは、ターゲット顧客だけではなく 「ターゲット利用シーン」 まで絞ることの重要性です。


ターゲット利用シーンを設定する意味


なぜ重要なのかですが、利用シーンを絞ることによって、お客さんのそのシチュエーションについて解像度高く理解ができます。

ヘアブラシに当てはめれば、例えば一般的に使われている普通のブラシへの不便さ、使っている人の不満点が見えてきます。具体的には、濡れた髪に使うと髪を傷ませる要因になったり、無理にブラシを通そうとすると髪が抜けたりします。

このように、ターゲット利用シーンを絞れば、見過ごされてしまっているペインポイント、隠れている顧客ニーズの発見につながるわけです

ヘアブラシというカテゴリーは目新しいものではなく、ありふれた商品というイメージがあるでしょう。このような商品カテゴリーでも、着眼点や方法次第で勝機を見出せます。

利用シーンを特定し、

  • 従来は人々がどう使っていたのか
  • そこにはまだ解決されていない問題があるか
  • 自分たちの商品はどのように使われているのか

について、ターゲット利用シーンを絞り理解度の粒度を上げていくことで、既存の商品では解決されていないニーズに気づけるのです。


まとめ


今回は、濡れた髪専用の 「オーバルリングヘアブラシ」 を取り上げ、マーケティングに学べることを見てきました。

最後にまとめです。

ターゲット利用シーンの設定
  • お客さんを絞りターゲット顧客を設定することは、マーケティングではよく行われる
  • 商品やサービスが使われるシチュエーション (利用シーン) を絞って明確にしよう
  • ターゲット利用シーンを絞り理解を深めれば、既存の商品では解決されていない不満やニーズに気づける


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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。