投稿日 2022/11/17

化粧品 「IROIKU (イロイク) 」 が、マーケティングのセオリーの逆をやっていておもしろい

出典: 三省製薬

今回のテーマは、ターゲット設定です。

興味深いと思った化粧品ブランドを取り上げ、マーケティングに学べることを掘り下げます。

✓ この記事でわかること
  • 化粧品イロハクの2つの特徴
  • セオリーとは逆でおもしろい
  • ターゲット設定には唯一の正解はない
  • 時にはターゲットの前提を疑ってみよう

よかったら最後までぜひ読んでみてください。

肌の色味を整える美容液


ご紹介したいのは、化粧品ブランドの 「IROIKU (イロイク) 」 です。

出典: 三省製薬

以下は、日経新聞の記事からの引用です。

美容成分開発メーカーの三省製薬 (福岡県大野城市) が7月から本格的に販売を始めた色つき美容液 「IROIKU (イロイク) 」 がじわりと人気を集めている。

スキンケアと肌の色味の補正ができ、男女とも使える 「ジェンダーレスコスメ」 としても注目の品。新型コロナウイルス禍でオンライン会議などが増える中、手軽に印象を整えられる商品として30代前後の男女を中心に支持を得ている。

イロイクは美容液ですが、スキンケアだけではなくメイクもできます。

美容成分が配合されたファンデーションなどは数多くあるが、スキンケア商品でメーキャップ効果があるものは珍しい。

IROIKU は美容液に色をつけ、肌を明るく見せたり、シミやソバカスをカバーできるなどの効果を持つ。ファンデーションなどと比べて軽いつけ心地で、せっけんで落とすことができる。

もう1つのイロイクには特徴があり、男女両方に使えるジェンダーフリーであることです。


学べること


イロイクから学べるのは、ターゲット設定についてです。

ターゲットの拡大


イロイクの特徴を整理すると、

  • スキンケアだけではなくメイクにも使える
  • 女性だけではなく男性も使える

2つの表現をそろえてみましたが、共通するのは広げているということです。利用用途とターゲットユーザーの両方で拡大させています。

セオリーとは逆


一般的にマーケティングではターゲットを絞ります。

ターゲット顧客やターゲットユーザーという表現が違和感なく使われているように、見込み客を定めて注力をしていきます。また、お客さんという人や法人だけではなく、利用シーンも絞っていくとマーケティング活動がより効率良くなります。

求める利用用途、欲しいと思う人に響きやすくなり、「なんでもできます」 よりも、「これができます」 のほうが買い手にとってわかりやすいです。

一方のイロイクは逆です。お客さんと用途の両方で広げていて、ターゲットを絞るというセオリーに反しています。

ターゲット設定に絶対はない


イロイクの事例から学べるのは、「お客さんや利用用途を絞っていくことが唯一絶対の正解ではない」 ということです。

ターゲットを絞る、特に絞りすぎることには弊害があり、それだけビジネスの規模が小さくなります。絞っても自社のビジネスが持続可能となる売上と利益が得られればいいですが、狭めすぎることでペイできないビジネス規模になりかねません。

広げることも考えてみよう


イロイクの例では、女性からだけではなく、男性からもイロイクを 「良い化粧品」 と思ってもらえ、他にはない価値があると感じてもらえれば、ジェンダーフリーとしていける化粧品になります。

利用用途においても、これ1つで美容液としてスキンケアに使え、さらに肌の色味を整えメイクにも使えるなら、消費者にはありがたいことです。

マーケティングへの学びとして一般化して表現すると、ターゲットを絞ることを暗黙の了解や前提にせず、時にはお客さんや利用用途を広げられないかを考えてみると良いです


まとめ


今回は化粧品のイロイクを取り上げ、マーケティングに学べることを見てきました。

最後にまとめです。

✓ ターゲット設定
  • マーケティングではお客さんや利用用途を絞ることがセオリー
  • しかし、お客さんや利用用途を絞っていくことが唯一絶対の正解ではない
  • 絞りすぎるとビジネス規模が小さくなり、持続可能な売上と利益が得られなくなる弊害がある
  • ターゲットを絞ることを暗黙の了解や前提にせず、お客さんや利用用途を広げられないかを考えてみよう


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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。