投稿日 2022/11/09

根強い人気の食べ方から誕生した 「0秒チキンラーメン」 。売れる商品のヒントお客さんの利用方法にあり

出典: イエモネ

今回のキーワードは、「お客さんの利用方法」 です。

特に作り手が想定していなかったお客さんの使い方に、商品開発やマーケティングのヒントを見出すという話です。

人気の 「0秒チキンラーメン」 を取り上げ、学べることを掘り下げていきます。

✓ この記事でわかること
  • 日清 「0秒チキンラーメン」 が予想を上回る人気ぶり
  • 「それならいっそのこと」 と振り切った商品開発
  • お客さんの利用方法にヒントあり

よかったら最後までぜひ読んでみてください。

0秒チキンラーメン



以下は日経新聞の記事からの引用です。

日清食品が4月に発売した 「0秒チキンラーメン」 が7月下旬から販売を再開した。

発売直後から予想を上回る人気で一時販売休止に。お湯をかけずにそのまま食べられる点を打ち出した点が特徴だ。SNS (交流サイト) を通じて得られた消費者の潜在需要を取り込み、ロングセラー商品でありながら新しい顧客層の開拓につなげている。

開発の背景をご紹介すると、

もともと 「0秒チキンラーメン」 はチキンラーメンにお湯をかけずそのまま食べる 「食べ方提案」 として、日清食品が2017年からテレビ CM を通じたキャンペーンで展開していた。

21年春、チキンラーメンを担当する上原秀介・ブランドマネージャーがキャンペーン終了後も SNS 上で 「0秒チキンラーメン」 という食べ方に対するコメントが継続的に投稿されている点に着目。商品としての開発が始まった。

新しい食べ方に特化した商品開発


0秒チキンラーメンは、チキンラーメンにお湯をかけずにそのまま食べる商品です。

よくある、元々あった商品自体は変えずに色々な食べ方を紹介するのではなく、新しい食べ方に特化した商品だということです。チキンラーメンをかじって食べる専用として 「0秒チキンラーメン」 という別の商品ラインナップを用意したわけです。

0秒チキンラーメンが生まれたきっかけは、日清からのキャンペーンとして消費者にチキンラーメンをそのまま食べる方法を提案したことからです。この時点では、0秒チキンラーメンはまだありません。あくまで、今まであったチキンラーメンの別の食べ方の提案でした。

キャンペーン終了後も、SNS では継続的にその食べ方がユーザーから投稿されていました。「それならいっそのこと」 と、お湯をかけずに食べるチキンラーメンを開発したのです。


学べること


今回の学びを一言で表現すると、「お客さんの利用方法に着目しよう」 です。利用シーンや用途において、特に作り手が想定していなかったお客さんの利用方法にはヒントが詰まっています

お客さんの使い方とは、そのお客さんにとって商品やサービスの価値を最も体感できる方法です。

もちろん、お客さんが使い慣れておらず、もっと良い方法はあるかもしれません。しかし、お客さんが独自に工夫をして使っているのは、作り手がうかがい知れない価値をお客さんが見出しているからにほかなりません。

チキンラーメンに当てはめると、チキンラーメンは元々はお湯をかけることでチキンラーメンを最もおいしく食べられるように味や成分、形状が最適化されていました。それをお湯をかけずにそのまま食べるのは、いわばメーカーの努力を台無しにしています。

しかし消費者は、そんなメーカーの都合はどうでもよく、自分がしたいと思う食べ方 (使い方) を選んでいるわけです。

作る側と使う側のギャップが大きいほど、作り手がギャップに気づき、異端として排除せず受け入れられれば、新しい商品開発やマーケティングの着想が得られます。

まとめ


今回は 「0秒チキンラーメン」 を取り上げ、マーケティングに学べることを見てきました。

最後にまとめです。

✓ お客さんの利用方法にヒントあり
  • お客さんが独自の使い方をするのは、作り手が気づいていない価値をお客さんが見出しているから
  • 特に作り手が想定していなかったお客さんの利用方法にはヒントがある
  • 作り手が知らなかったお客さんの利用方法を異端として排除せず、新しい商品開発やマーケティングにつなげよう


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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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最も力を入れているのはニュースレターです。

名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。