投稿日 2024/03/17

SPY × FAMILY のおもしろさを語ってみる。家族愛と絆で結ばれる偽装家族の物語

#マーケティング #本

今回は 「SPY × FAMILY (スパイファミリー) 」 を取り上げます。

スパイファミリーがおもしろいと思うポイントを8つご紹介します。

SPY × FAMILY



漫画が原作でアニメも人気の 「SPY × FAMILY (スパイファミリー) 」 は、東西に分かれて冷戦状態で対立する架空の国家が舞台で、西側の優秀なスパイ 「黄昏 (たそがれ) 」 が主人公です。

黄昏は与えられた任務として、敵国である東国の高官の子どもが通う名門校に潜入するため 「ロイド」 と名のり、偽の家族を作ります。家族は、暗殺者である妻の 「ヨル」 と、人の心を読める超能者の力を持つ娘の 「アーニャ」 で、3人はお互いの本当の正体を知らず、各自の目的や家族の平穏を守るために協力し合います。

スパイファミリーは、スパイ活動と家庭生活の両方を描いたユニークなストーリー設定で、コメディの要素や感動的な家族・友情愛を描写する場面も含まれています。親子の絆や、さまざまな秘密が絡み合う展開が魅力的で、多くの読者に愛されています。


スパイファミリーのおもしろさ


ではここからは、スパイファミリーをおもしろく読めたり、アニメや映画を見られるのは、何が魅力かをご紹介していきます。

東西冷戦の対立構図からの世界観


スパイファミリーは、東西に分断された国家間の対立を背景にした世界観が特徴です。東国 (オスタニア) と西国 (ウェスタリス) の2つの国が舞台です。

過去の実際の冷戦時代を彷彿とさせるこの設定は、緊張感あふれるスパイ活動の物語として魅力的です。読者は、政治的な陰謀とスリリングなアクションシーンを楽しむことができます。

大きなミッションとサブミッション


スパイファミリーのおもしろさは、大きなミッションとサブミッションのバランスです。

物語でのメインのミッションは、オペレーション <梟> (オペレーションストリクス) で、東国 オスタニアの国家統一党総裁であるドノバン・デズモンドへの接触と情報収集を目的とするオペレーションです。

ロイドは、自分の子どものアーニャをデズモンドの次男が通う名門イーデン校に入学させ、接触を図りデズモンドから情報を得ることが彼の大きなミッションです。

これに加え、ロイドに与えられるサブサブミッションも物語にリズムと多様性をもたらし、テンポよく話が進むので読んでいて飽きさせることはありません。

主人公たちの秘密


スパイファミリーでは、主人公たちがそれぞれ持つ 「表と裏の顔」 が、物語を多面的にします。

敵国のスパイであるロイド、暗殺者であるヨル、人の心を読める能力を持つアーニャは、お互いに本当の正体を知らずに、仲の良い家族として生活を送っています。3人の秘密が、読者にとってのドキドキ感のあるサスペンス性を生み出し、物語に独特の魅力をもたらしています。

サスペンスとコメディの融合


スパイファミリーは、サスペンス溢れるスパイや暗殺のシリアスな側面と、ユーモアや笑いが入ったコメディの要素が絶妙に融合しています。

たとえばロイドとアーニャの掛け合いは、漫才のボケとツッコミのような関係ですが、おもしろいのはあるときはアーニャがボケ役、ロイドはツッコミ役ですが、他のシーンでは役割が逆転し、笑わしてくれる場面が多いことです。このバランスが秀逸で、スリルと笑いのどちらも楽しめます。

子ども目線で描かれる学園物語


スパイファミリーは、アーニャが通う学校 「イーデン校」 を舞台にした学園の物語でもあります。

子ども目線で描かれる小学校での日常は、かわいらしさと共に、子どもならではの純粋さや、冒険心を見ることができます。子どもたちを主役にする学園物語がストーリーに深みを加えています。

個性的なサブキャラクターたち


スパイファミリーは、主人公たちだけでなく、個性的なサブキャラクターたちも魅力の1つです。

アーニャたちの家で飼っている犬のボンド、ヨルの弟ユーリ、黄昏 (ロイド) の上司であるシルヴィア・シャーウッド (西国諜報員たちのまとめ役) 、ロイドの後輩の夜帷 (とばり) 、アーニャの学友のベッキーやダミアン (じなん) 、情報屋フランキーなど、彼ら・彼女らの存在が物語をおもしろくします。

各登場人物が持つユニークなキャラクター設定が、物語に引き付ける役割を果たしています。

魅力的なキャラクターデザイン


スパイファミリーの魅力は、個性豊かなキャラクターデザインにもあります。

アーニャの愛らしさ、ヨルの美しさ、ロイドのカッコよさは、読者を引き込む重要な要素でしょう。登場人物の表情や動作の1つ1つが、物語を彩り豊かにします。

家族愛と友情のテーマ


スパイファミリーでは、家族愛や友情が重要なテーマとして扱われています。

ロイド、ヨル、アーニャは、それぞれが秘密を持ち、裏の顔や正体を決して明かさない偽装家族です。しかし、物語が進むにつれて、彼らの間には本当の家族以上の絆が生まれ、家族愛が育まれていきます。

表面上は偽装家族であっても、徐々に深まる3人の絆は、感動的なシーンを数多く生み出します。この心温まる部分が、多くの読者からの共感を呼んでいるのでしょう。

ロイドたちの偽装家族は、現実の家族にも通じるものがあります。

実際の本当の家族でも、お互いに相手には言っていない秘密は1つや2つはあるもので、会社や学校での顔とは違う自分を家族には見せないことは普通のことでしょう。

スパイファミリーは偽装家族の設定を通して、家族や大切な人との絆をどう深めていくか、家族愛や人間関係の本質とは何かについて考えさせられる物語です。


まとめ


今回は、人気漫画とアニメの 「SPY × FAMILY」 を取り上げ、どこがおもしろいかを見てきました。

最後にポイントをまとめておきます。

✓ スパイファミリーのおもしろさ
  1. 東西冷戦の対立構図からの世界観
  2. 大きなミッションとサブミッションのバランス
  3. 主人公たちには表と裏の顔があり、お互いに秘密にしている
  4. サスペンス性 (スパイや暗殺) とコメディ要素の融合
  5. 学園物語での子ども目線での楽しさ
  6. 個性的なサブキャラクターたち
  7. キャラクターの絵の魅力
  8. 家族愛と友情のテーマ


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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。