今回は、文章を書くためのフレーム 「OPQ 分析」 を取り上げます。
✓ この記事でわかること
- 文章を考えて書くための OPQ 分析
- OPQ 分析のポイント (背後の目的と問題)
- 三階層フレームで掘り下げる
- 「目的の手段化」 をしてみよう
記事の前半では OPQ 分析をご紹介します。ビジネス文書を書くために汎用的に使えるフレームです。
後半では OPQ 分析から着想を広げて書いています。
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、お仕事での参考にしてみてください。
OPQ 分析
私が OPQ 分析を知ったのは 入門 考える技術・書く技術 という本からです。
OPQ 分析は三つからです。
✓ OPQ 分析
- Objective: 読み手にとっての理想的な状況 (上司の目標)
- Problem: 目的と現状のギャップ (= 問題)
- Question: その問題を解決するために読み手が抱いている疑問や質問
最後の相手の疑問や質問に答えるように文章を書いていきます。
OPQ 分析の例として、営業職の自分が上司である部長に文章を書くケースです。
✓ OPQ 分析の例
- Objective: 年間での売上目標の達成
- Problem: 当初は順調な売上であったが一転して下半期は厳しくなり、目標達成が難しい状況
- Question: 厳しい状況になった要因はどこにあるのか?
OPQ 分析のポイントは、相手の疑問の背後まで深く掘り下げることにあります。
OPQ 分析のポイント
読み手の疑問の背後とは、目的と問題です。
問題には今既に起こっている顕在化されたものと、これから起こるであろう潜在的な問題までです。
読み手の、単に表面的な疑問や質問だけで終わらせません。読み手が抱えているであろう問題と課題、さらに奥にある目的実現したいことは何かまで深く考えます。
三階層フレームで掘り下げる
物事の本質を捉える時に、次のような三階層を意識しておくといいです。
✓ 三階窓フレーム
- 表面的に起こっている出来事や結果 [事象]
- 背後にある要因やメカニズム [構造]
- さらに奥にある真因 [本質]
この三つの構図は、OPQ 分析と同じです。
相手の質問や疑問が事象レイヤー、その背後には読み手が抱える問題があり、さらに奥には目的があるのです。
目的と手段
文章を書く側からすると、書くことは目的です。
しかし読み手の立場になり視野を広げると、読み手が知りたい疑問や質問だけではなく、背後の目的や問題まで捉えると、書くことは手段です。
つまり、「目的の手段化」 が起こるのです。
「目的の手段化」 をしてみよう
自分の仕事の目の前のことから一歩下がって俯瞰できれば、自分のやっていることが何の目的への手段なのかが見えてきます。
視野を広くとる、具体的には空間的な視野と時間軸を長くするという視野の広げ方がありますが、視野を広げることによって、自分のやっていることは手段であることがわかってきます。
文章を書くことに当てはめれば、文章を書くという目的は視野を広げることによって、相手の目的達成の手段に過ぎないわけです。一歩引いて俯瞰し自分のやっていることが手段だとわかれば、上位にある目的は何かを考えてみるといいです。
ぜひ 「目的の手段化」 という捉え方を、頭の片隅にでもいいので覚えておいていただけると嬉しいです。
まとめ
今回は、文章を考えて書くためのフレーム OPQ 分析を取り上げました。
さらに着想を広げ、最後は目的の手段かという考え方をご紹介しました。
最後にまとめです。
OPQ 分析の例
- Objective: 年間での売上目標の達成
- Problem: 当初は順調な売上であったが一転して下半期は厳しくなり、目標達成が難しい状況
- Question: 厳しい状況になった要因はどこにあるのか
三階窓フレーム
- 表面的に起こっている出来事や結果 [事象]
- 背後にある要因やメカニズム [構造]
- さらに奥にある真因 [本質]
目的の手段化
- 文章を書くことが視野を広げることによって、相手の目的達成の手段に過ぎないと気づく
- 一歩引いて俯瞰し、自分のやっていることは手段だと捉える (目的の手段化)
- さらに上位にある目的は何かを考えてみよう