2020/09/25

書評: リクルートのすごい構 "創" 力 - アイデアを事業に仕上げる9メソッド (杉田浩章) 。リクルートの新規事業をつくる方法を学べる本




今回は書評です。

ご紹介したい本は、リクルートのすごい構 "創" 力 - アイデアを事業に仕上げる9メソッド です。





この記事でわかること


  • 本書の概要
  • リボンモデル
  • 本質的な不
  • 圧倒的な当事者意識


リクルートの新規事業のつくり方を興味深く読めた本でした。

ぜひ記事を最後まで読んでいただき、もしよければこの本も手にとって読んでみてください。


この本に書かれていること


本書の内容を一言で言えば、リクルートの新規事業のつくり方です。

アイデアを生み出し事業にするまでのプロセスが、組織知になっているのがよく分かります。

アイデアを生み出す 「0 → 1」 の後の 「1 → 10」 にするフェーズに、リクルートの強さの秘密があります。組織で仕組みをつくり、収益化を実現し、社会の不を解決していきます

以下はこの本の内容紹介からの引用です。

 「リボンモデル」 「不の発見」 「価値マネ」 「ぐるぐる図」 「価値 KPI」 「型化」 ……
次々と新しい事業を生み出す 「リクルート式」 を、トップコンサルタントが徹底分析!

数々の新規事業を生み出してきたリクルート。「結局リクルートだからできるのであって、我が社には役立たない」 と思い込んでいる人たちは少なくない。しかし、それは大きな誤りだと著者は言う。

リクルートには、個人のアイデアを拾い上げてブラッシュアップし、驚異的なスピードと爆発力で展開するしくみを組織全体で共有しているのだ。


リボンモデル


この本のキーワードの一つが、リクルートのリボンモデルです。

リボンモデルとは、リクルートのビジネスの根幹をなす三つのプレイヤーの関係性を可視化したものです。三つのプレイヤーとは、カスタマー (生活者) 、クライアント、リクルートです。




引用: デザラボ



リボンモデルが示すのは三方良しです。カスタマーだけでも、クライアントだけでもなく、カスタマー、クライアント、そしてリクルートも全て Win を実現することを目指します。

実現のために重要なのは、「集める」 「動かす」 「結ぶ」 のそれぞれで、勝ち筋の見極めです。

勝ち筋は KPI に落とし込みます。


本質的な不


リクルートで働いてる人や元リクルートの人と一緒に仕事をすると、頻繁に出てくる言葉が 「不」 です。

不はこの本のキーワードでもあります。ここでいう不とは、不満、不便、不安、不快、不都合などの総称です。

本書には、本質的な不の三つの条件が書かれています。


本質的な不
  • これまで見過ごされていた
  • お金を払ってでも解決したいと世の中に求められている
  • 不を解決するビジネスから収益化ができる


不とジョブ理論


不の解決から思ったのは、マーケティングの 「ジョブ理論」 です。

ジョブは Jobs to be done で、日本語に訳すと 「片付けたい用事」 「済ませたい仕事」 です。本質的な不の解決を別の表現ですれば、ジョブです。

マーケティングでの顧客理解には、ジョブは何かという問いかけが重要です。ジョブを見いだす時にカスタマーやクライアントの本質的な不は何かという問いも有効です。


圧倒的な当事者意識


この本で印象的だった言葉の一つに、リクルートでは常に 「お前は何がしたいか?」 と問われることです。

この質問が突きつけるのは、自分ごと化、それも圧倒的と言えるほどの当事者意識を持っているかです。

世界中の誰よりもこの不を解決したい高い熱量と圧倒的な当事者意識から関係者を巻き込み、アイデアからビジネスにしていきます。

この本には、新規事業をつくる仕組みやプロセスが詳しく書かれています。

ただし、仕組みを知っているからと言って本当に実現できるか保証はありません。仕組み化の知識だけではなく、最後までやり抜くという実行力、そして何よりも高い熱量と圧倒的な当事者意識が必要なのです


まとめ


今回は、リクルートのすごい構 "創" 力 - アイデアを事業に仕上げる9メソッド という本をご紹介しました。





いかがだったでしょうか?

最後に今回の記事のまとめです。


本書の概要
リクルートの新規事業をつくる方法を学べる本。アイデアを生み出す 「0 → 1」 の後の 「1 → 10」 にするフェーズに、リクルートの強さの秘密がある。組織で仕組みをつくり、収益化を実現し、社会の不を解決していく。



リボンモデル
リクルートのビジネスの根幹をなす三つのプレイヤーの関係性を可視化したもの。リボンモデルが示すのは三方良し。三者で Win を実現する。





本質的な不
  • これまで見過ごされていたもの (不満, 不便, 不安, 不快, 不都合)
  • お金を払ってでも解決したいと世の中に求められている
  • 不を解決するビジネスから収益化ができるか


圧倒的な当事者意識
リクルートでは常に 「お前は何がしたいか?」 と問われる。世界中の誰よりもこの不を解決したい高い熱量と圧倒的な当事者意識からビジネスをつくっていく。





リクルートのすごい構 "創" 力 - アイデアを事業に仕上げる9メソッド (杉田浩章)

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書いている人 (多田 翼)

ベンチャーから一部上場企業の経営・事業戦略を支援。マーケティング、コンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネジメント。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。


1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。