2020/09/12

書評 「起死回生」 (江上剛) 。不正に手を染めるターニングポイント




今回は書評です。

起死回生 という本を取り上げます。





この記事でわかること


  • この本に書かれていること
  • 不正に手を染めるターニングポイント
  • 覚悟を決めた人の強さ
  • 道を誤らないために


記事の前半では、起死回生というビジネス小説の概要をご紹介します。後半ではこの本を読んで考えさせられたことを掘り下げています。


この本に書かれていること


この本には4人の主人公が登場します。

小説の最初ではそれぞれの主人公は別々の点として描かれますが、中盤からは4人がつながり線となった1つのストーリーになります。

以下は、本書の内容紹介からの引用です。

銀行から最悪な経営状態のアパレル企業に転籍した若木豊。

だがそこには今まで持ち得なかった 「物作り」 の喜びが溢れていた。会社に愛着を持ち始めた若木は資金集めに奔走する。しかし古巣・東亜菱光銀行の態度は冷たい。そんなとき偶然会ったかつての同期、臼井。彼は銀行幹部の重大な秘密を抱えていた。

猖獗を極める 「貸し剥がし」 にあえぐ中小企業。いまだに 「不正融資」 に走るメガバンク。その間に立つ志あるミドル行員たちに救いはあるのか?

モラル崩壊のメガバンクを舞台に描く、行員たちの誇りをかけた再生のドラマ。


読んで考えさせられたこと


この本を読みながら考えさせられたことは、次の通りです。


考えさせられたこと
  • 1回の不正が全ての始まり
  • 不正が起こる時、断れない時
  • 覚悟を決めた人の強さ
  • キャリアや人生の道を誤らないために、どうすればいいか


それぞれについて順番にご説明します。


[所感 1] 1回の不正が全ての始まり


この本のテーマは、人の弱さとそこから起こる不正です。

ここで言ってる不正を抽象化すると、自分自身や正義への裏切りです。「この1回だけ」 と不正に手を染めた時がターニングポイントになります。

100回のうち、「1回の不正と99の正しさ」 と 「0回の不正と100回の正しさ」 は、全く異なります。「この1回だけ」 が、全ての始まりのです。

では不正は、どんな時に起こるのでしょうか?


[所感 2] 不正が起こる時、断れない時


この本を読んで考えさせられた不正が起こってしまう、断れない時は次のような状況からです。


不正が起こる時
  • 他に選択肢がなく逃げ道がない
  • 相手に主導権を握られ、自分に裁量権がない
  • 欲に目が眩み正常な判断ができない (お金, 出世と地位, 権力と支配)
  • デメリットよりも不正のメリットに目がいってしまう
  • 大義名分があり正当化できる。自分に言い聞かせる理由付けができる


[所感 3] 覚悟を決めた人の強さ


小説での不正に手を染めてしまう登場人物には、人の弱さが垣間見れます。

一方で、この本で考えさせられるのは 「人の強さ」 です、特に覚悟を決めた人の強さです。

覚悟とは、自分の死を悟った時、自分ではなく会社の従業員と家族、お客やファンのためになんとしても会社を再建させたいという強い信念です。

正義とは何かを考えさせられる小説です。自分の正義を信じきり、覚悟を決めた人は強いです。


[所感 4] 道を誤らないために、どうすればいいか


読者に問われるのは、キャリアや人生の道を誤らないためにどうすればいいかです。

では、道を誤らないためにどうすればいいでしょうか?

読みながら思ったのは、次のことです。


道を誤らないために
  • 足るを知り、謙虚でいる
  • 自分の物差しを持つ (例: ありたい姿, 正しさ, 美意識)
  • 自立と自律。他人の人生を生きるのではなく、自分の人生を生きる
  • 不正や嘘は1回だけはあり得ない。1度が2度3度と続いていく
  • 自分の居場所を複数持つ。逃げ道を持っておく


まとめ


今回は、書籍 「起死回生」 を取り上げました。





いかがだったでしょうか?

最後に今回の記事のまとめです。


ビジネス小説 「起死回生」
この本には4人の主人公が登場する。小説の最初ではそれぞれの主人公は別々の点として描かれるが、中盤からは4人がつながり線となった1つのストーリーになる。


読んで考えさせられたこと
  • 1回の不正が全ての始まり
  • 不正が起こる時、断れない時
  • 覚悟を決めた人の強さ
  • キャリアや人生の道を誤らないために、どうすればいいか


不正が起こる時
  • 他に選択肢がなく逃げ道がない
  • 相手に主導権を握られ、自分に裁量権がない
  • 欲に目が眩み正常な判断ができない (お金, 出世と地位, 権力と支配)
  • デメリットよりも不正のメリットに目がいってしまう
  • 大義名分があり正当化できる。自分に言い聞かせる理由付けができる


道を誤らないために
  • 足るを知り、謙虚でいる
  • 自分の物差しを持つ (例: ありたい姿, 正しさ, 美意識)
  • 自立と自律。他人の人生を生きるのではなく、自分の人生を生きる
  • 不正や嘘は1回だけはあり得ない。1度が2度3度と続いていく
  • 自分の居場所を複数持つ。逃げ道を持っておく





起死回生

最新記事 (毎日更新中)

書いている人 (多田 翼)

ベンチャーから一部上場企業の経営・事業戦略を支援。マーケティング、コンサルティング・アドバイザー・メンター、プロダクトマネジメント。前職は Google でシニアマーケティングリサーチマネージャー、現在は独立 (詳細は LinkedIn または Facebook をご覧ください) 。


1981年 (昭和56年) 生まれ。名古屋出身、学生時代は京都。現在は東京23区内に在住。気分転換は毎朝の1時間のランニング。