投稿日 2022/01/27

利用者の声を活かしたカゴメの乳酸菌飲料 「ラブレダブル」 に学ぶ、マーケターとして大切にしたい外向き姿勢

出典: OZmall

今回のテーマは、商品開発とマーケティングです。

✓ この記事でわかること
  • カゴメの乳酸菌飲料 「ラブレダブル」 の開発ストーリー
  • 利用者の声からの商品リニューアル
  • 学べること
  • 顧客中心の外向き姿勢
  • 答えはお客の中にある

興味深かったカゴメの 「ラブレダブル」 を取り上げ、商品開発とマーケティングに学べることを解説しています。

よかったら最後までぜひ読んでみてください。

カゴメの乳酸菌飲料 「ラブレダブル」


今回ご紹介したいのは、乳酸菌飲料 「ラブレダブル」 です。

出典: PR TIMES

販売開始すぐに売上は前年比 64% 増


以下は、日経新聞の記事からの引用です。

カゴメが9月にリニューアルした乳酸菌飲料 「ラブレダブル」 の販売が好調だ。消費者庁に届け出た機能性表示食品で、「肌の潤いを守るのを助ける」 との機能をうたう。

購入者層はこれまで中心だったシニア層に加えて、40 ~ 50 代の女性にも広がった。販売開始から4週間の売上高は前年比で 64% 増えた。

利用者の声からの商品リニューアル


興味深かったのは、お客から寄せられた声がきっかけで、商品のリニューアルがされたことでした。

再び記事からの引用です。

カゴメによると、購入者からは 「にきびがなくなったなどの声が寄せられていた」 という。

腸と肌との関連性に着目して研究を重ねた結果、18年にはラブレ菌が、肌の乾燥に効果があることを確認したという。1日14億個のラブレ菌を4週間摂取すると、肌の角層水分量が維持・改善することを突き止めた。

この結果を受けて肌の潤いについても、機能性表示食品として届け出た。届け出が受理されたことを受け、21年9月に商品パッケージをリニューアル。「肌の潤いを守るのを助ける」 との機能をうたった。

カゴメは、飲むと肌の効果があることをアピールするために、機能性表示食品の認可を取りました。

そのために必要な条件をあらためて研究開発からクリアしたのです。

メッセージから逆算した研究開発


ラブレダブルのリニューアルは、「こういうメッセージを伝えたい」 がまずあって、それをゴールに逆算した開発でした。

伝えたいメッセージは 「肌の潤いを守る」 で、作り手であるメーカーが自分だけで言うよりも、機能性表示食品という公的なお墨付きを獲得してメッセージを打ち出したわけです。メッセージに牽引性を持たせました。


学べること


では最後に、カゴメのラブレダブルから学べることを整理をしてみましょう。

結論を言えば、学びは 「顧客中心の外向き姿勢になろう」 です。

顧客中心の外向き姿勢


ラブレダブルが 「肌の潤いを守る」 という機能性表示食品になれたのは、お客の声がきっかけでした。

ちなみに、当初の狙いはラブレ菌を配合した植物性乳酸菌が生きて腸に届くことでした。

日経記事からの引用をすると、

野菜に強みを持つカゴメは、もともと植物由来の乳酸菌を探していた。

カゴメは、京都の伝統的な漬物 「すぐき漬け」 から見つかったラブレ菌が持つという発酵性の強さや、生きて腸まで届く性質に着目。このラブレ菌を配合した植物性乳酸菌飲料を、2006年に 「ラブレ」 として発売した。

お客からの肌への効果を実感したという声が届き、新たに研究から科学的に証明し、機能性表示食品をうたえるようにしたわけです。肌の潤いを守るという新しい訴求につながりました。

このように、顧客起点で研究・マーケティング・販売が連動しています。一言で表現すれば、顧客中心の外向き姿勢です。

答えはお客の中にある


これは持論ですが、「自分たちが求める答えはお客の中にある」 と思っています。

ただしお客がズバリの答えを直接教えてくれるわけではなく、マーケターが自ら答えを見いだすことが大事ですが、ヒントはお客さんが持っているのです

この事例として、ご紹介したラブレダブルには学びがあります。


まとめ


今回はカゴメの乳酸菌飲料 「ラブレダブル」 から、商品開発やマーケティングに学べることを見てきました。

最後にまとめです。

顧客中心の外向き姿勢
  • お客の声がきっかけで商品リニューアルしたラブレダブルは、「肌の潤いを守る」 という価値を提供している
  • 肌への効果を実感したお客の声に気づきを得て、新たに研究から科学的に証明し、機能性表示食品として肌の潤いを守るという新しい訴求につながった
  • 顧客起点で研究・マーケティング・販売が連動した顧客中心の外向き姿勢

答えはお客の中にある
  • 自分たちが求める答えはお客の中にあるが、ただし直接お客がズバリの答えを教えてくれるわけではない
  • マーケター自らが答えを見いだすことが大事


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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。