出典: SEGA
今回の大きなテーマは、ビジネスキャリアです。
おもしろいと思ったプログラミング学習サービスの事例から、自分のノウハウをどうやって高めるかを見ていきます。
✓ この記事でわかること
- ぷよぷよプログラミング
- 新しく作った副教材の役割
- ノウハウの体系化と再現性 (学べること)
よかったら最後までぜひ読んでみてください。
ぷよぷよプログラミング
ご紹介したいのは、「ぷよぷよプログラミング」 です (公式サイトはこちら) 。
出典: PR TIMES
ぷよぷよを自分で作れる
セガのパズルゲーム 「ぷよぷよ」 でプログラミング学習できる教材です。ソースコードを打ち込むことで、ぷよぷよのゲームを自分で作ることができます。
プログラミング内容の詳細はこちらです。
新たに副教材を提供
セガが 「ぷよぷよプログラミング」 の副教材を公開すると発表しました。副教材はこちらからダウンロードできます。
ニュースリリースでは次のように説明されています。
このたび公開する副教材は京都精華大学メディア表現学部 鹿野利春先生に監修いただき、小・中学校・高等学校の学習指導要領に対応しました。教員の方々が指導に活用できる授業マニュアルや児童 / 生徒用テキストなど、全6種類を公開いたします。
本副教材の活用により、「論理的思考力の育成」 「情報モラルの必要性理解」 「問題発見・解決方法の理解や適切な使用の実践」 など各校の授業における必要要素を押さえながら 「本物のプログラミング」 を学習していただくことが可能となります。
以下は、日経新聞の記事からの引用です。
セガはパズルゲーム 「ぷよぷよ」 を題材にしたプログラミング学習の副教材を提供する。同社のソフト 「ぷよぷよプログラミング」 と組み合わせる。
これまでは同社の担当者が出張授業をしていたが、副教材を提供して教員のみで授業ができるようにする。ソフトやゲームの認知度向上を狙う。ソフトと副教材はともに無料。
副教材の役割
ここから掘り下げていきたいのは、引用の最後にあった 「副教材を提供して教員のみで授業ができるようにする」 についてです。
サービス提供の制約をなくす
新しく作られた副教材は、プログラミングの専門家ではない普通の先生でもプログラミングを教えられるようにするものです。
セガにとっては、ぷよぷよのプログラミングの学習内容をより広く普及させる狙いがあります。
これまでは学校に出張授業をして実施していたので、ぷよぷよプログラミングを学校に提供できるのは出張するセガの担当者の可能な範囲内でした。逆に言えば担当者というリソースが、ぷよぷよプログラミングというサービスを提供する量を決めていたわけです。
そこでセガは副教材を作り、出張授業をしなくてもプログラミング学習を提供できるようにし、セガ社員が行かないとできないという制約をなくしました。
ノウハウの強化
もう1つの副教材の効果は、副教材を作る過程にあります。
学校の先生でも教えられるようにするということは、自分たちのプログラミング技術や教えるノウハウを多くの人にわかるように体系化し、整理する必要があります。
何かを人に教えると、実は教える側が一番学べたりしますが、副教材を作る中でセガの担当者はプログラミングについてあらためての気づきや学びがあったはずです。例えば、出張授業していた各メンバーが自分なりの工夫を入れていたことを、お互いに学び合えます。
属人的に各自が持っていたノウハウを副教材という集合知に変えられるので、組織全体でノウハウを強化できるのです。
学べること
では最後に、今回の話から学べることを整理してみましょう。
会社や組織だけではなく個人のレベルでも当てはまることで、学びは 「自分のノウハウや経験は、適宜で良いので棚卸しと体系化をし、再現性を高めておこう」です。
ぷよぷよプログラミングの副教材は、プログラミングを学校の先生でも教えられるレベルまで再現性を高めました。また、作る過程で自分たちのノウハウも強化されます。
もちろん常にしっかりとしたマニュアルまで作る必要はないですが、「自分のノウハウを人に教えるにはどうすればいいか」 という視点は持っておいて損はないです。
まとめ
今回はセガの 「ぷよぷよプログラミング」 の事例を取り上げ、ビジネスキャリアやスキルアップという観点で学べることを見てきました。
最後にまとめです。
ノウハウの体系化
- 知識やノウハウを人に教える前提で体系化すると、作る過程からも気づきや学びが得られる
- 「自分のノウハウを人に教えるにはどうすればいいか」 という視点は持ち、適宜で良いので自分のノウハウや経験の棚卸しと体系化をすることで再現性を高めておこう
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