出典: APPBANK
今回のテーマは、商品開発です。
おもしろいと思った湖池屋のスナック菓子を取り上げ、商品開発やマーケティングに学べることを見ていきます。
✓ この記事でわかること
- 湖池屋 「じゃがいも心地 トリュフと岩塩」 が売上好調
- 開発のきっかけは、身近で増えていたトリュフ料理
- 商品が売れる下地 (周辺カテゴリーからの影響)
- 離れたところの変化をチャンスに変える方法
よかったら最後までぜひ読んでみてください。
湖池屋 「じゃがいも心地 トリュフと岩塩」
今回取り上げたいのは、湖池屋のスナック菓子 「じゃがいも心地 トリュフと岩塩」 です。
出典: 俺ノランキング
好調な売上
日経新聞によれば、発売してすぐに計画を超える売上とのことです。
湖池屋のポテトチップス 「じゃがいも心地 トリュフと岩塩」 が好調だ。
北海道産のじゃがいもを分厚くスライスした商品で、少しぜいたくなポテトチップスとして30 ~ 50代の女性を中心に人気を博している。発売した3月の売上高は、計画の約1.5倍と良いスタートを切っている。
開発のきっかけ
開発のヒントになったのは、世の中のトリュフ料理への人気の高まりでした。
先ほどの記事を見ると、
「レストランなどでトリュフ味のフライドポテトをよく見かけるようになったのが開発のヒントになった」
こう話すのは 「じゃがいも心地 トリュフと岩塩」 の開発に携わったマーケティング部課長の野村紗希さん。ここ1, 2年でトリュフを扱う飲食店が増え、関連の調味料がスーパーなどで目立っていた。なじみのある食材になりつつある点に着目し、トリュフ味の菓子商品開発を始めた。
開発には1年以上費やし、組み合わせる菓子や使用するトリュフの種類などを吟味した。2021年夏ごろに 「じゃがいも心地」 シリーズでの開発を決めた。
商品が売れる下地
湖池屋の 「じゃがいも心地 トリュフと岩塩」 は、トリュフ料理や関連する調味料が増えている世の中の流れにうまく乗りました。トリュフ味のスナック菓子が売れる下地があったわけです。
生活者にとってトリュフが身近になっていると、今まではなかったトリュフ味のポテトチップスにも興味関心が生まれ、手に取ってもらえます。
ここに今回の学びがあります。
変化をチャンスに変える方法
今回の事例からの学びは、商品への注目を高めたりお客さんに買ってもらうために、環境をより広く把握する重要性です。
環境を広く把握するとは、参入しているカテゴリーとは離れた世界に目を向けることです。外の世界から自分たちの世界にも影響するであろうこと見極め、変化をチャンスに変えるのです。
湖池屋の 「じゃがいも心地 トリュフと岩塩」 に当てはめると、お菓子カテゴリーとは違う外食カテゴリーや調味料カテゴリーに注目しました。他の世界でトリュフへの関心の高まりや、実際に増えている状況をつかんだので、スナック菓子のカテゴリーでもトリュフ味を開発できたわけです。
学びを一般化して表現すると、「全体像をより広く捉え、離れた世界での変化をチャンスに変えよう」 です。
参入カテゴリーに影響を与える周辺カテゴリーに目を向け変化の本質を先んじて捉えることで、自分たちが戦っている場所で有利な戦い方ができます。
まとめ
今回は、湖池屋のスナック菓子 「じゃがいも心地 トリュフと岩塩」 を取り上げ、商品開発やマーケティングに学べることを見てきました。
最後にまとめです。
✓ 環境変化の見極めと戦い方
- 飲食店での人気料理の味は、お菓子にも波及することがある。例えばトリュフ料理が身近になると、トリュフ味のお菓子も手に取ってもらいやすくなる
- 視野を広げ視座を高め、離れたところ (例: 外食) の変化を先んじて捉えると良い。自分たちが戦っている場所 (例: お菓子カテゴリー) で有利な戦い方ができる
- 参入カテゴリーに影響を与える周辺カテゴリーにも目を向け、外の変化を自分たちのチャンスに変えよう
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