投稿日 2021/08/14

顔パスプラットフォーム 「FreeiD (フリード) 」 が描く未来の当たり前


今回は、これはおもしろいと思ったサービスをご紹介します。

✓ この記事でわかること
  • 顔パスのプラットフォーム FreeiD (フリード) 
  • 「鍵の開け閉め」 や 「暗証番号入力」 の不便さ
  • 本人確認のボトルネック
  • FreeiD が描く 「未来の当たり前」 

この記事を読んでいただきたいと思うのは、商品アイデアを考えたり新商品の開発を担当されている方です。ご紹介する異業種の新サービス事例から、自社商品・サービスのアイデアのヒントになればと思います。

また、「顔パスのプラットフォーム FreeiD って何?」 と興味を持った方にも何か参考になればうれしいです。

顔パスのプラットフォーム FreeiD


今回ご紹介したいサービスが FreeiD (フリード) です。プロパティエージェントの子会社 DXYZ (ディクシーズ) が提供する顔認証プラットフォームです (公式サイトはこちら) 。

一言で言えばあらゆる生活シーンで 「顔パス」 ができるようになり、カギやパスワード、社員番号が不要になります。

FreeiD のコンセプト動画はこちらです。



カギの開け閉めの面倒さ


FreeiD を知ってあらためて思うのが、普段の生活の中でカギや暗証番号・パスワードを使う手間です。

マンションに住まれている方であれば、入口でオートロックを解除するために鍵を使います。宅配ボックスには暗証番号を入力、郵便受けはダイヤル番号をまわします。自宅のドアはカギを使って開け閉めが必要です。

オフィスでは従業員専用のフロアや部屋に入る時に、社員カードをドア横のセンサーにかざします。他にはアプリやネットのサービスでは毎回ではないにしろユーザー名とパスワード入力を求められます。

ざっと思いつくものを挙げましたが、日々の生活で当たり前のようにやっているがゆえに慣れてしまっていますが、よくよく考えると面倒なことです。


ボトルネックの本質


いずれにも共通する本質は 「本人確認」 です。

本人確認は必要ですが、ここに面倒さが起きているのはドアやボックス、部屋の入り口、アプリやウェブサービスの能力不足です。つまり、人間が自然とやっている一人ひとりの人間を見極める能力がドア等が持っていないことが要因です。

よってドアでも認識できる簡単なレベル、つまりカギがカギ穴に合致するか、あらかじめ決められた暗証番号と同じかなど、ドアでもわかるように本人証明をやっているわけです。

本人確認のボトルネックは 「人間を正確に識別する能力不足」 です。例えるなら、まだ言葉を十分に理解せず話せない赤ん坊に赤ちゃん言葉を使い、一語や二語の簡単な表現でコミュニケーションをしている状態です。大人が赤ちゃんの理解レベルに合わせているのと同じことが、カギや暗証番号での本人確認なわけです。

毎日の繰り返しで今さら不便とは感じないかもしれませんが、カギを毎回取り出して使う、番号入力、本人カードをかざすことは面倒です。


FreeiD が描く世界観


顔パスのプラットフォーム FreeiD はこの問題を解消します。

ここでもう1つ FreeiD の動画を紹介します。実際に導入されたマンションでの事例です。



FreeiD は私はまだ実際に体験したことはなく、FreeiD の公式サイトやアプリ、導入事例動画を見ただけからの見解ですが、一度 FreeiD の顔パスを体験すればもう以前のやり方には戻れないはずです。

近いイメージはスマホです。スマホのスリープ解除で、以前はパスコードや9個の点をなぞるパターン入力を毎回やっていました。顔認証や指紋認証が普通になったので、スマホによってはロックがかかっていて解除していることを忘れるくらい自然にスマホが使えるようになっています。

FreeiD の顔パス体験は、スマホの解除を毎回パスコード入力をするやり方は面倒で、もはや戻れないのと同じです。

FreeiD の顔パスは、カギやパスワード入力からの本人確認の面倒さを解消してくれます。FreeiD が普及して、毎回カギを使ったりパスワード入力をしなくていい世界が 「未来の当たり前」 になることを期待しています


まとめ


今回は顔認証 ID プラットフォームの FreeiD についてでした。

最後にまとめです。

FreeiD (フリード) 
  • 顔認証 ID のプラットフォーム
  • あらゆる生活シーンで 「顔パス」 ができるようになり、カギやパスワード、社員番号が不要になる

本人確認の手間とボトルネック
  • 普段の生活の中でカギや暗証番号・パスワードを使うのは手間がかかり面倒
  • 人間が自然とやっている一人ひとりの人間を見極める能力をドア等が持っていないことが要因。能力不足のために人間が相手 (ドア等) にわざわざ合わせている
  • 例えるなら、まだ言葉を理解していない赤ん坊に、一語や二語の簡単な表現でコミュニケーションをしている状態

FreeiD が描く世界観
  • FreeiD の顔パスは、カギやパスワード入力からの本人確認の面倒さを解消してくれる
  • 毎回カギを使ったりパスワード入力をしなくていい FreeiD が描く世界観が 「未来の当たり前」 になることを期待したい


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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。