投稿日 2021/10/23

商業ドライバーの安全運転をゲーム化で向上させるスタートアップ。仕事をおもしろくする方法へ横展開


今回は2つのテーマの掛け合わせです。あるスタートアップの事業と、そこから学べる仕事術です。

この記事でわかること


  • 商業ドライバーの安全運転向上を仕組みで解決するスタートアップ 「ネトラダイン」
  • ネトラダインの特徴で興味深い3つ
  • ① 周辺領域のデータ捕捉
  • ② リアルタイムのフィードバック
  • ③ ゲーム化
  • 仕事術に学べること

記事の内容は大きく二部構成です。前半が興味深いと思ったあるスタートアップをご紹介します。後半は個人のレベルで学べる仕事術への応用を見ていきます。

よかったら最後までぜひ読んでみてください。


スタートアップ Netradyne (ネトラダイン)


これは TechCrunch の記事で知ったのですが、ネトラダインというスタートアップがシリーズ C の資金調達で1億5000万ドル (約164億円) を調達したとのことです。

ネトラダインの事業を一言で説明をすると、商業ドライバーの安全運転の向上を仕組みで解決していくことを目指しています。

以下は TechCrunch の記事からの一部を抜粋しての引用です。

簡単な言葉にするとカメラだ。システムには2つのフォームファクターがある。D-210 は小型から中型車両用に構築され、ドライバーと道路の両方を録画する内向きと外向きのカメラが特徴のデュアルダッシュカム。D-410 は2サイドウィンドウビューを含めて360度撮影できる4つの HD カメラで、重量車に最適だ。

カメラは、急に割り込まれても正確に減速し前方の車と距離を空けられるドライバーから、メールを打つことに気を取られたドライバーまで何でも捉える。クラウドに接続したデバイスが車両に搭載され、デバイスのエッジでリアルタイムでコンピューティングを行う。ドライバーは 「運転に集中していません」 「減速してください」 などのフィードバックや自動提案を受け取るのかもしれない。

 「一番重要な点は、良い運転を追跡することです。それは当社がドライバーとの議論を変えたいと考えているからです」 。アグラワル氏はいう。「ドライバーは罰せられることによく慣れており、ほとんどの場合、事が起きた後か顧客の苦情に基づきます。反対に、これは非常に積極的で前向きなのです」 。

現在ドライバーへの報奨として、良い運転を続ける気になる、ちょっとしたドーパミン分泌を促す通知を行っている。ドライバーに授与されるドライバースターだ。これはポイント獲得を奨励し、仕事のための運転をゲーム化する試みで、ポイントはボーナスや他の報奨に換えられる。

 (引用: TechCrunch 2021.9.27)


興味深い特徴



ネトラダインの特徴で興味深いと思ったことは次の3つです。


✓ 興味深いネトラダインの特徴
  • 周辺領域のデータ捕捉
  • リアルタイムのフィードバック
  • ゲーム化 (ゲーミフィケーション)


ではそれぞれについて順番に説明をさせてください。


周辺領域のデータ捕捉


ネトラダインはカメラで自動車の運転状況を撮影します。

カメラが捉える対象は運転中のドライバーだけではなく、自動車の周辺もです。周辺領域は軽・中型車両では前後、大型車では前後左右の360度です。

自動車の安全運転は、その状況での相対的なものです。例えば同じ時速 60km でも周りの他の車との速度の違い、混み具合、前後の車間距離、道路の狭さなどによって安全運転がされているかは変わります。

だからこそカメラでのデータ捕捉から安全性を判別するためには、ドライバーだけではなく周辺領域も捉えることが必要なのです。


リアルタイムのフィードバック


フィードバックはなるべくその場で返すほうが効果的です。安全ではなかった運転または模範になる良い運転のことを後から時間が経って伝えられても、それが具体的にいつのことなのかはドライバー本人にはわかりにくいです。

ネトラダインはリアルタイムですぐにドライバーにフィードバックをするので、気づきや学習、改善につながりやすいです。


ゲーム化 (ゲーミフィケーション)


ネトラダインには、ゲームにハマるのと同じ仕組みが取り入れられています。専門用語を使うとゲーミフィケーションです。

安全な運転がされると、良かった度合いに応じてポイントがもらえます。ポイントはお金という直接の稼ぎになったり、買い物で使える他のポイント (例えばおそらく Amazon ポイント) に交換ができます。

こうしたポイント付与は、うまく設計すると良い行い (今回の事例では安全運転, 省エネのエコドライブ) をする動機付けにできます。


仕事術に学べること


ここまで、ネトラダインで興味深いと思ったこと3つでした。


✓ 興味深いと思った特徴
  • 周辺領域のデータ捕捉からの安全運転判定
  • リアルタイムのフィードバックからの学習と改善
  • ゲーム化による動機付け


では最後に、横展開して仕事術への学びとして一般化して整理してみます。


✓ 仕事術に学べること
  • 意識して全体像を広く取り、見ている対象領域の視野を広げよう
  • 何かをやってみたら、なるべくすぐに振り返ってみよう (他人からのフィードバックは早めにもらいに行こう)
  • 単調な作業でも、遊びの要素を取り入れゲームのように自分なりの楽しみを作ってみよう


お仕事での何か少しでも参考になればうれしいです。


まとめ


今回は興味深いと思ったスタートアップと、後半では応用として仕事術に学べることを見てきました。

最後にまとめです。


スタートアップ Netradyne (ネトラダイン)
  • 商業ドライバーの安全運転向上を仕組みで解決する
  • 興味深い特徴3つ
  • ① 周辺領域のデータ捕捉からの安全運転判定
  • ② リアルタイムのフィードバックからの学習と改善
  • ③ ゲーム化による動機付け (ゲーミフィケーション)


仕事術に学べること
  • 意識して全体像を広く取り、見ている対象領域の視野を広げよう
  • 何かをやってみたら、なるべくすぐに振り返ってみよう (他人からのフィードバックは早めにもらいに行こう)
  • 単調な作業でも、遊びの要素を取り入れゲームのように自分なりの楽しみを作ってみよう



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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。