投稿日 2021/10/02

西武・栗山選手2000本安打の記念 NFT グッズから考える、NFT の本質


今回は、NFT (Non-Fungible Token: 非代替性トークン) を取り上げます。

この記事でわかること


  • 西武ライオンズ栗山選手の2,000本安打記念グッズ
  • 日本プロ野球初の NFT グッズ販売
  • NFT の本質
  • 「情報の証明」 と 「意味的価値の創出」

この記事を読んでいただきたいと思うのは、 NFT に興味のある方です。

ニュース等で NFT のことを見たり聞くことはあるものの、「NFT とは何か」 や 「NFT の意義や価値を知りたい」 と思った方に何か参考になればうれしいです。


プロ野球初の NFT グッズ販売


2021年9月4日の楽天戦で、埼玉西武ライオンズの栗山巧選手が通算2,000本安打を達成しました。






記念グッズが販売され、その中には NFT (非代替性トークン) 化されたものがありました。2,000安打記念のパネルの現物とデジタルデータです。

2,000安打達成時の栗山選手と記念のパネル (引用: LIONS COLLECTION


記念パネルには、偽造やコピーが困難な鑑定書や所有証明書付きのデジタルデータ (NFT) を紐づけ、唯一無二の価値を持たせています。NFT の活用は日本のプロ野球では初めてです (ニュースリリースはこちら) 。

西武ライオンズは、今後もファン向けのグッズ販売に NFT を活用していくとのことです。具体的には選手の記念品や野球用具、名シーン映像などです。


NFT を活用する意味


ここからは NFT の本質は何かを考えていきます。

ポイントは2つです。


NFT を活用する意味
  • 情報の証明
  • 意味的価値の創出


では順番にそれぞれを見ていきましょう。


情報の証明


具体例で説明をすると、記念ポール、例えば2,000本安打を達成した試合球は、本当にそのボールが2,000本安打時に選手が打ったボールだと証明されて、初めて価値があります。

これまでは一般的には、ボールに選手本人のサインをつけるなどして本物の証明がされていました。ただし、もしサインを他人が真似をし忠実に再現をして書けてしまえば、見た目では本物かどうかはわかりません。偽物がわりと簡単にできてしまいます。

しかし NFT という改ざんされない公式のデジタル情報をつければ、そのボールは2,000本安打時のボールという唯一無二の証明ができます。これが1つ目の NFT を活用する意味合いである 「NFT による情報の証明」 です。


意味的価値の創出


NFT によって情報の証明がされれば、その対象物は情報により価値が生まれます。

2,000本安打のボールを例に続けると、このボールは機能的にはプロ野球の公式ボールです。言ってしまえば、一度試合で使われているボールなので 「中古品」 であり、純粋な機能としては新品のボールよりも劣ります。

ボールとしての機能的価値は新品のボールより下がっても、「ある特定の選手が類稀な記録を達成した時のボール」 という情報が NFT によって裏付けられ、世界で1つだけという希少性が持てます。

このように意味合いが NFT によって証明、可視化され、その証明情報を魅力だと思う人には価値になります。野球に詳しくない人にとっては見た目通りの単なる野球ボールですが、ファンにとっては喉から手が出るほど欲しいモノになるわけです。

これが NFT による 「意味的価値の創出」 です。


まとめ


今回は、埼玉西武ライオンズの栗山選手の2,000本安打達成から、NFT について掘り下げました。

最後にまとめです。


NFT を活用する意味は大きく2つ
  • 情報の証明
  • 意味的価値の創出


情報の証明
  • NFT は偽造やコピーが困難で改ざんされない
  • 見た目では本物かどうかはわからず偽物が簡単にできてしまうものでも、NFT を使えば本物だと証明できる


意味的価値の創出
  • NFT によって情報の証明がされれば、その情報には価値が生まれる
  • 例えば NFT によって世界でたった1つだけという希少性を持てる



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書いている人 (多田 翼)

Aqxis 合同会社の代表 (会社 HP はこちら) 。Google でシニアマーケティングリサーチマネージャーを経て独立し現職。ベンチャーから一部上場企業の事業戦略やマーケティングのコンサルティングに従事。

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名古屋出身、学生時代は京都。気分転換は朝のランニング。